連絡会発足の経緯


 現在、瑞牆に来るクライマーの大半が利用している植樹祭会場跡地の駐車場周辺に、05年8月5日、「みずがき山自然公園」がオープンし、管理棟が開館した。その後、クライマーが管理棟の職員の方から駐車場およびその周辺でのキャンプや焚火の禁止、その他のマナーに関して度々注意を受けることが発生。特に8月のお盆休みにかけては、普段よりも多くの人が来て、テントを張るクライマーも多かったせいか、管理棟の人から特に注意を受けたクライマーもいた。

 この話を受けて、我々はさっそく管理棟の人に挨拶に行き、キャンプや焚火の禁止を確認するとともに、クライマー側でこの問題に速やかに取り組み、迷惑をかけないように対処することを約束した。幸い、職員の方とは、友好的に話をすることができたので、ひとまずは、問題が大きく発展する心配は減った。その後、昔から瑞牆で活動している南裏健康氏と連絡を取り合い、暫定的に「瑞牆クライマー連絡会」を発足し、クライマー側の取り組みをまとめ、注意書きなどを作成して、9月上旬に須玉町役場の観光課の方との話し合いに臨んだ。ここでも友好的に話し合いを進めることができて、とりあえず問題となっているキャンプに関しては、クライマー側でクライミング界に呼びかけていくことで解決をみた。同時に、瑞牆でのクライミングに関して、現状、今後の方針などに関して、いくつかの意見のやり取りをおこなったが、ありがたいことに、クライミングに対してかなりの理解があり、特に問題となる点はなかった。突っ込んだ意見の交換は行なわなかったが、クライマー連絡会が、今後の役場とのパイプ役になることをお互いに確認して、話し合いを終えた。


<焚火およびキャンプに関して>
 瑞牆山周辺は国立公園の特別地域であり、指定された場所以外での、焚火およびキャンプは禁止されているので、キャンプは指定されたキャンプ場を利用していただきたい。昔から瑞牆を訪れているクライマーは、これまでは駐車場の近くで長らくキャンプしていて、特に問題にもなってこなかったので、自然公園のオープンに伴って、急にキャンプ禁止になってしまったと感じるかもしれない。しかし、私自身テントを張っていたという自戒の念を込めて言うのだが、これまでもここはキャンプが許可された場所という訳ではなく、国立公園の特別地域では、原則的にキャンプや焚火は禁止されている。ただ、これまでは観光客などもほとんど訪れることがないような場所であったため、いわば黙認に近い形で行なわれていた、ということをご理解いただきたい。
 遠方などから夜中に到着されて、やむを得ない場合でも、面倒だが車中泊に留めていただきたい。


<その他の注意に関して>
 瑞牆山は、第52回全国植樹祭の開催以降、自然との触れ合いの場所と位置付けられ、親子オリエンテーリング、森林体験プログラム、ウォークinみずがき、といった様々なイベントが開催される場所になり、今やクライマーだけが訪れる場所ではない。観光地・イベント地でのクライミングに関しては、これまでの日本の岩場のアクセス問題の例などに照らし合わせて、その環境を十分に理解して、一般の方々、管理の方、地元の方などとトラブルのないよう、節度ある行動をお願いしたい。クライマー以外の人とも友好的に接し、特に管理の方などには、一声挨拶するなどの礼儀を忘れずにしたい。
 これまで各地で問題点になっている用便に関しては、整備されたトイレが公園内にあるので、清潔にそちらを利用していただきたい。また、憶測の粋を出ないのだが、一部のクライマーがトイレのペーパーを持っていってしまっている、という話もでているので、クライマーではないと思いたいが、注意されたい。その他、常識的なことではあるが、ゴミの持ち帰りや、吸殻の始末といったことには十分に注意していただきたい。特に人の捨てていった食料の食べ残しを目当てに、熊が山の下の方まで降りてくることもあり、熊のフンを見かけることも多いので、すべてきれいに持ち帰ってほしい。
 また、植樹祭会場では、山側の声が思った以上に、下の駐車場によく響くので、大声を上げると、場合によっては、何か事故が起きたのかと思われかねない。そうでなくとも、観光地・イベント地であることを配慮すれば、下まで響いてくるクライマーの奇声・怒声が、いかに不似合いであるかは、想像がつくだろう。ボルダリングなどで、つい叫んでしまうこともあるかと思うが、その声を下にいる観光客や管理の人が聞いているということを頭に入れて、できる限り注意していただきたい。

(1) 瑞牆でのキャンプについて
瑞牆山周辺では、指定された場所以外は、焚火およびキャンプはできません。必ず指定された場所でキャンプしてください。やむを得ない場合も車中泊に留めて下さい。
(2) その他の注意について
観光の場所であり、様々なイベントが開催される場所であることを十分に認識して、管理の方、地元の方などとトラブルのないよう、節度ある行動を心がけてください。 用便は必ず設置されているトイレで済ませ、清潔に利用してください。また、ゴミは必ずお持ち帰りください。特に喫煙される方は、吸殻に厳重に注意してください。 事故には十分な注意を払い、むやみに大声を上げぬように心がけてください。


<キャンプ場情報>

 岩場から歩ける距離にキャンプ場が2つあるが、グリーンロッジのほうは、来年以降の利用となる。、車で移動する場合、リーゼンヒュッテにもキャンプ場がある。また、キャンプ場だけでなく、黒森や増富には、リーズナブルな民宿や旅館などの宿も数多くあるので、のんびり遊びたいときは、そうした宿に泊まるのも、一興だろう。
 詳しくは、須玉町ポータルサイトの観光案内のページで紹介されているので、チェックしていただきたい。

「須玉町ポータルサイト」
http://www.town.sutama.yamanashi.jp/index.htm
「町営グリーンロッジキャンプ場」 須玉町営
植樹祭会場から徒歩5分   1区画 3,000円(人数、テントの数を問わず) 利用にあたっては、須玉町役場の観光課に電話で申し込みをする。しかし、空きがあれば飛び込みでもOKとのこと。スペースはかなりあるので、滅多なことでなければ飛び込みで大丈夫そう。
須玉町役場観光課 0551-42-2111
※グリーンロッジは9月から改良工事をして、来年以降、増富の湯、リーゼンヒュッテを運営する第三セクター「財団法人 みずがき山ふるさと振興財団」に運営を委託するとのことで、そちらでチラシもHPもできるとのこと。リニューアルオープンは2005年の4月を予定。
「財団法人 みずがき山ふるさと振興財団」
http://www1.ocn.ne.jp/~masutomi/index2.html
「ヘルシーランドキャンプ場」 民間経営
植樹祭会場から徒歩3分  1区画 4,000円(車1台、テント1張り、人数の制限はなし)まったく利用者がいないときは、管理人は来ないので、電話で予約。バンガローなどもある。
電話 0551-45-0757(ロッジ)  0551-45-0450(夜間のみ)
「みずがきヘルシーランド」
http://www.geocities.jp/k2832001/index.html

 暫定的に発足したばかりなので、詳しい活動内容はまだ決定していないが、今後、指定キャンプ場の詳しい情報の伝達や、一般の方々にクライミングを正しく理解してもらう活動など、快適なクライミング環境が整うように努力していく予定なので、何卒ご理解の上、ご協力願いたい。
瑞牆クライマー連絡会
    室井 登喜男
    南裏 健康

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