もう一つの笠間ガイド4
本庄 章
今回は小生の登った課題のムーブを、数は少ないが、もう少し突っ込んで解説しよう。
但し、これは中肉中背の、力が無いのに力に頼って登ろうとする、所謂非力なパワークライマーのムーブである。従って、他の人がこのムーブで登れる保証はどこにも無い。あくまでも一つの参考として読んで頂きたい。真似しても登れなかったなんて文句は言わない様に。
先ずは
- ラブタッチ(3級 C)
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左手はカンテの少し効く所、右手は右の出っ張りの下に有るお饅頭みたいなホールドをアンダーに持ち、左足は左のカチスタンス、右足は右足元の小さなテラス状の出っ張りの少し左手前に置きスタート。
右に体重を移して、左手を左カンテ上方の少し効く所に移し、右手は右カンテを抱く。右足を少し右に移して体勢を整え、左手を更に左カンテの上の方に移して、右足を小テラス状の一番高い所の一番効く所に移しさらに左手を上げる。その手を信用して左足を適当な所まで思い切り持ち上げ、その足にスメアで突っ張るように乗り右手で上部のリップ状のガバを取る。
あとはこのガバで岩の上に上がり立つ。
以上
続いて
- ハートビートカンテ(2級 D)
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左手はカンテを持ち、左足を体を剥がされない適当な位置でスメアで突っ張って右足も突っ張り気味にスメアで離陸する。後は両手でカンテをレイバックし手、足ともに少しずつ上げて行く。リップに右手が届く所までくれば右手でリップのガバを持ち、上に立つ。レイバックさえ決まれば易しい。
次は
- ワシントン倶楽部(2級 C)
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左手カンテ、右足適当なスメアチックなカチスタンスでスタート、左足、右足とスメアチックなカチスタンスを拾った後、左足で少し顕著なカチスタンスに乗り込み、左手で右のカンテの頭を取る。続いて右手をその奥のリップに移し、左手はリップの左の方の少しかかる所まで伸ばす。
右足をカンテの結晶というかポチというか、そんな感じのスメアチックなスタンスまで上げ、左足を左のフレークの上の方に移し、左手をより左のより効くホールドに移し、マントルで上に立つ。
- 石器人スラブ(2級?B)
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少し左寄りから、左手カンテのアンダー、左足その下の僅かなリスでスタート。右足その右のカチスタンスに乗り込み上のオレンジのマイクロホールドを捕らえる。左足を少し小さな結晶が幾つかある所まで上げて乗り込み、右足を上げる。そうすれば傾斜が少し緩くなるので、もう少し足を拾い左手でカンテを取ればほぼ終わる。あとは上に立つだけ。
このムーブは初段の直登ルートではない。この岩の真中を登る一番易しいルートだと思う。初段は最初から真中を登りカンテを使わずに上に抜けるルートである。
今の所こんな所だが、そのうち1級や初段の解説も出来るようになるかも知れない。その節にはまたこの稿も改定したい。
何時の事になるやら。
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