とある岩場のボルダーその4

2004年 1月28日記
 相棒と2人でまたとある岩場に行ってきた。

 実は、3連休の中日にジムのコンペを手伝う用事があったので、残りの1日と正月の代休をくっつけて2連休とし、仲間から教わった山梨のボルダーエリアに行く予定で月曜日の朝11時頃に家を出たのである。ところが、家を出て少し走ったところで、ラジオの天気予報がその日の夜から雪で積もりそうだと言っているのを聞き、山梨から雪の中を帰ってくるのも大変だと、急遽行き先を変更したものなのである。

 そんな訳だから、途中余計な結構混んだ道を通ってしまい、都合1時間以上ロスしてしまったから、岩場についたのは既に3時近かったのである。

 林道脇に自動車が3台ほど停めてある。この連休は新しく開拓した場所の掃除に入ると聞いていたから、その仲間だろうと想像し、その先のメインエリアに進む。

 その途中の林道脇にも2台ほど自動車が停めてある。付近には何も無いはずだから、なんの自動車だろうと不思議に思いながら、メインエリアの入り口に到着する。こちらには自動車は停まってはいない。今回は皆ニュウエリアの様だ。今回は以前から聞いていたその先のエリアを偵察しようと思っていたので、そのまま先に進む。

 林道脇にボルダーが見え、多分この辺だろうと検討をつけながら、その先確か駐車場が有るはずだと進んで見たが、それらしいものは見当たらない。ちょっと道が膨らんだ所に運転手が乗ったままの自動車が停まっている。でも、多分クライマーでは無さそうだ。

 その先少しだけ進んでUターンし、来た道を引き返す。

 引き返す道すがら、再び少しゆっくり走って、ボルダーの見える斜面を注意深く偵察して見る。しかし、自動車で走りながらの偵察だから、なんとなく岩が有りそうだとの気配しか確認できなかった。

 メインエリアを通り越し、ニューエリアの入り口に自動車を停める。

 林道の上の斜面から人の声が聞こえてくる。そうか、ニューエリアはあの辺なんだ。知り合いから教えて頂いた時にイメージした場所とは大分に違っていたから、人がいてくれて良かった良かった。

 その場所から降りてきた人が林道をその先の方に歩いて行く。そうか、その先に停めてあった自動車もクライマーだったんだ。知り合いも降りてきたので、挨拶をする。知り合いはそろそろ帰るところのようだ。

 自動車に戻って支度をしていると、反対方向から別の知り合いが降りてくる。挨拶をして、以後新しいエリアを少しご案内頂く。

 先ずは、ブックスDとかいう課題のある岩を見せてもらう。

 丁度石碑という感じの少し鋭いカンテをもった四角い岩で、高さはそれ程は無い岩である。左側の面には顕著なホールドが有るのだが、正面というか、斜面の下に向かった面には顕著なホールドもスタンスも無い。その面に2級くらいの課題が設定されたらしい。

 左手でカンテを持ちスタートして、右手で丸いリップのスローパーに手を留め上に抜けるという感じの課題らしい。

 次は、そこから左の空沢を少し登った所にある、やっぱり余り高くは無い、結構大きなビギナーズ岩に連れて行っていただく。

 雰囲気は笠間のヒップ岩的だが、こちらは傾斜が少し寝ていて、初級者に良さそうな課題ができそうな岩である。

 知り合いの仲間が登っていたところを登って見る。

 一段上がった細いバンド状のところから、左手カチ、右手リップ下の甘いホールドで右足を上げ、左足を真中辺の2cmくらいのバンドに上げ、乗り込み立ち上がったのだが、その先が分からずに降りる。

 見ると、右足も同じようなバンドがあるではないか。再び、左足そして、右足を上げ、リップを探る。右のほうにホールドが有るから、少し右により、そのホールドで上に抜ける。因みに6級らしい。もう少し有ってもと言う感じがしたが、アップ無しにいきなり取り付いたから、難しく感じたのかも知れない。何しろ、左手のカチを持つ指が痛かった。

 少し左のもっと易しいところも登って見る。こっちは真中のクラック部分がつかえるから易しい。

 今度は最初に登ったところの右を登って見る。これも、ホールドが有るから少し易しかった気がする。

 右側に回り込んだ側壁を登って見る。

 リップまでは簡単なのだが、リップを抜けるところのホールドの方向が悪いために意外とバランスが悪く、少し難しかった。

 その岩の上で、そこから上に見える岩を教えていただく。結構傾斜の強い斜面にありそうだ。

 ここの岩は概して傾斜の強い斜面に存在する岩が多いようだ。しかし、下地は良く手入れが行われており、殆どのところが平らになっている。高さもそれ程高くは無い岩が多いので、一部の課題を除いて、パッドは無くとも十分に遊べるようだ。

 他の人たちも殆ど帰ってしまったので、最後に、案内していただいた方とその仲間の人で最初に見たブックスDという課題のある岩に移動する。靴を履いたまま移動したものだから、ソールが泥だらけになってしまった。

 このブックスDという課題、手は左手のカンテのみ、スタンスも余り良いものは無く、右手もホールドは無い。

 最初は右足を左に突っ張るようなスメアで離陸ができるかと考えていたが、スタンスが無く、右足のスメアでは離陸は出来ない。結局、カンテの淵のちょっとした凹みを見つけ、その足で離陸はしたが、次に動けない。小生には離陸だけでも疲れてしまうようで、その後、2〜3回位しかやらなかったが、離陸が出来ず、暗くなってもきたので、結局その日はそれで終了した。

 都合2時間位か。それも大半がおしゃべりをしてしまって、ほんの何本かしか登らなかった。まぁ、出だしが出だしだから、仕方が無いわけだが。

 帰りにはどこか温泉に行こうと持参した雑誌で調べたら、やさと温泉「ゆりの郷」と言うのが近くにあるというので、そこに行くことにする。平日は800円なのだが、土日祝祭日は1,000円になってしまうらしい。この近辺には余り温泉が無いみたいだから、まぁ、仕方が無いか。

 途中の暗い道沿いに食堂の看板が現れる。田舎道だから、他には期待できないだろうと、その食堂で夕食にする。先客が4人ほどいた。

 そこではホルモン焼き定食を頼む。すると、生から炒めるから硬いが良いかと聞いてくる。別にかまわないからそのまま頼む。相棒は酢豚定食だったかな。

 ホルモン焼き、確かに堅かった。おまけに量が多かったから、顎が疲れてしまった。噛んでいれば味は出てくるのだが、そう長くも噛んではいられないし。食べるためのエネルギーを結構使ってしまった気がする。

 もしかするとアプローチの道がメインから外れていたのかも知れないが、「ゆりの郷」へは途中殆ど案内板が無い。もう直ぐだろうと思われるところでやっと出てきた案内板で曲がった先も暫く案内板が無く、真っ暗な道だから心細くなってしまう。そんな中、やっと道の少し奥の少し高いところに少し明るい所が見え出す。で、やっと「ゆりの郷」の案内が出てきた。

 駐車場に入ると、思いのほか自動車が多い。何十台か停まっている。この人達って、皆リピーターなのだろうか。初見でここまで辿り着くのは多分結構大変な筈だ。ましてや夜は物凄く大変だと思う。カーナビで何とか近くまで来ることが出来たから、看板も見つかり、不安ではあったが何とか辿り着けた気がするのだから。なんとなく不思議な場所ではあった。

 施設そのものは新しく、気持ちも良かったのだが、一般的にはある、休憩用の広間が無い。タオルも貸してくれるわけではない。これで1000円は少し高い気がしてしまった。おまけに食堂には食品見本も無く、メニューも見える所には無かった。ソフトクリームを食べようと思ったのだが、中に入って席に着いてメニューを見て食べるかどうかを決めるのもいやだったので、食べたい気が失せてしまった。でも、サウナに入ったり、露天風呂に2回も入ったりと、十分に寛ぐことは寛いだのだが。

 明日も休みである。計画では明日は笠間に行く予定である。と言うことで、そのまま笠間を目指す。

 笠間市内には車中箔で停まれそうな一般的な場所は無い。佐白山公園の駐車場も夜間は閉鎖されている。仕方が無いから、山麓公園の駐車場に行ってみる。ここには水もトイレもあるのだ。

 駐車場は開いており、他に自動車はいない。照明も凄く明るく灯されている。9時過ぎだったので、何時もの様に支度をして就寝する。

 夜中の1時頃に窓を叩く人がいる。笠間警察のお巡りさんらしい。ドアを開けると、職務質問をされ、免許証の提示を求められる。この辺も金属バットを持った高校生がうろついているらしい。戸締りをしっかりして十分に気をつけてくれとのアドバイスをいただく。やっぱりこの辺は物騒だったんだ。そう言えば、佐白山公園の駐車場も暴走族の溜まり場になっていたことがあると言うことを聞いたことが有ったっけ。怖いから、次回からはここには泊まらないことにしよう。

 相棒と、雪だと言ったのに雨も降らないねとか言いながら再び寝込む。

 雨の音が聞こえ出す。やっぱり。でも、こんな寒い雨の日に金属バットを持って徘徊する高校生もいないだろうと少しだけ安心する。その後一時止んだ雨の音も再び聞こえ出した様だった。

 起きると8時を過ぎていた。雨は相変わらず降っている。自動車も他に2台ほど停まっている。

 荷物を片付け、雨だからとトイレのそばまで自動車を移動させ、トイレに行く。結構降っているようだ。この雨もそろそろ止むらしいから、もしかすると昼過ぎには登れるようになるかも知れない。そうは思ったが、こんな所で、そう長い間時間を潰すのも退屈である。仕方が無いから帰ることにするか。

 ありあわせのもので朝食を済ませ出発する。

 程なく雨は上がったが、空はどんよりしており、道が乾く気配は無い。

 途中、明るい中を走ったために、前回間違えた道をはっきりと確認することが出来た。やはり、新しく出来た道に繋げるために道が付け替えられており、本来の道へは直角に左折しなければ行けないようになっていたのだ。暗い中、普通に走っていたから、真っ直ぐ行ってしまったのも無理は無かった様だ。

 国道6号に合流する石岡で少し渋滞する。

 6号に合流して直ぐに、恋瀬橋の袂に恋瀬橋ロードパークと言う看板があったので寄ってみる。

 国道の直ぐ脇だが、トイレもあり、駐車場もそれなりの広さで完備されている。駐車場の脇のファミレスは廃業したらしいが、その脇の焼肉屋は営業をしている様だ。多分治安も笠間の山麓公園よりは良さそうだ。今度笠間に行くときには一度使って見るか。五月蝿そうだが、怖いよりは益しだろう。

 その少し先から千代田辺りまで渋滞が続いたが、停まってしまうほどの渋滞では無かった。

 渋滞の途中でハンバーガー屋があったので、朝食兼昼食と言う感じで寄ることにする。

 再び走り始めたら、渋滞は解消していた。

 千葉県に入って、白井町付近を走行中に相棒が急にトイレに行きたいと言い出す。仕方が無いから、その時見つけたスーパーの案内に従って脇道にそれる。すると、より大きな家の近くにもあるスーパーも案内が出てくる。どうせだから大きいほうに行くか。

 そのスーパーの建物は大きく高いから遠くからでも良く見える。その建物を目掛けて走ってゆく。

 駐車場に入ろうとしたらゲートが設けられている。どうやら有料のようだ。でも仕方が無い。そのままゲートを潜り、中に入る。

 序だからと、3階まで上がって、本屋を覗く。最近は自動車通勤だから、暫く本屋に行っていなかったので、久し振りの本屋である。でも、久し振り過ぎて殆ど本を見ることなく出てきてしまった。

 家に近づいて、昔は何回か来たのだが、遠いから最近は滅多に来ないホームセンターに寄って見る。娘の家のテレビアンテナ建設のための材料を仕入れるためである。

 ああだこうだ、結構迷って結構時間を使ってしまった。

 またまた、カーアクセサリーの店に寄ってタイヤチェーンを物色する。

 最初は、その店のタイヤ専門の店に寄ったのだが、タイヤチェーンはタイヤ店では無く、普通の部品扱いだから本店の方だと言う。折角だから、スタッドレスタイヤの値段を聞いてみる。やっぱり安くは無かった。

 タイヤチェーンを見ていたら、相棒が中古のチェーンがあるというので行って見ると、物凄くいっぱい置いてある。うちの自動車に合うサイズを探して見たのだが見つからない。店の人に聞いたら、有った。一応試着させてもらったら、何とか付くようなので、そのタイヤチェーンを購入する。これで、雪の天気予報でも少しは安心して遠出ができる。多分。

 家に帰ったら既に7時を廻っている。朝から、何にもしないで帰ってきたのに、もう夜である。やっぱりゆっくりと帰ってくると時間がかかるものなのだなぁ。

 それにしても、連休の最後の日にとある岩場のボルダーに行って、知り合いに案内してもらいながら、3つか4つの課題で遊んできたと言う、たったそれだけのことを書くのに、こんなにも長く書いてしまうなんて、やっぱり相当に暇人なのだなぁと改めて感心させられた。

 それもそうなんだが、それよりなにより、こんなどうでも良いことを読まされる人はとっても迷惑なんだろうなぁとつい想像してしまうと? 以後、少しは反省します。


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作成年月日 平成16年 1月28日
作 成 者 本庄 章