東北のシークレットエリア「宝島」に行ってきました

2006年 6月 3日記

 仙台の人達が「上げ膳据え膳」ツアーとして、大西工業の人達と一泊二日で「宝島」に行くというので、偶には「上げ膳据え膳」泊も良いだろうと、この東北ツアーの締めくくりにと、ご一緒させていただくことにしたのである。

 4日の朝8時に港で待ち合わせていたので、7時頃に港の待ち合わせ場所に到着した。

 その待ち合わせ場所の駐車場はまだ開いていなかったので、その駐車場の入り口で、一泊二日の荷物を取り纏めた。時間も有ったので、序に昨日買った卵をゆで卵にしてしまった。

 8時丁度に仙台の人達の自動車が到着した。で、その中に近畿ナンバーの自動車がいた。大西工業の人達は自動車で来たようだ。

 実は、いつの間にか「上げ膳据え膳」の宿が、「超豪華ホテル自炊部」に変わっていたのである。そのため、他の人達は今夜の食材などの買出しに出て行った。我々は、まぁ、先にそのことは聞いていたので、夜と朝の食事は用意してきていた。従って、その買い物には付き合わなかった。

 買出しの後、船着場に移動したが、駐車場が無い。仕方が無いから、少し離れた、港の隅の何台か自動車が停められていた場所に自動車を停めた。

 9時の船を予定していたのだが、そんなこんなで、結局、その船には僅かに間に合わなかったので、10時の船で出発した。我々二人は客室に入ったのだが、他の人達は船の後ろの甲板に荷物と一緒に屯していたようだった。客室は結構客で埋まっていた。

 程なく島の船着場に到着した。

 その超豪華ホテルは丘の上にあるらしい。場所も港からは少し離れているらしい。仙台の人達は、結構多くの荷物を持っていた。大丈夫なのだろうか。

 海沿いの道を暫く歩くと、民宿が現れた。ホテルはまだ先である。

 民宿から本の少し歩くと、海沿いの道から丘に登る坂道が分かれているところに出た。その坂を登るとホテルらしい。そんなに遠くは無かったようだ。

 途中、上から崩れてきた大きな岩を回り込んで上に行くと、2階建て、一部3階建てのホテルが現れた。確かに立派なホテル、だったようだ。

 玄関は裏らしい。建物を回りこむと、玄関があった。玄関を入ろうとすると、なにやら獣の糞様のものが落ちていた。先に入った人は誤って踏んでしまったようだ。

 我々の部屋は、2階というか3階というか、丸い形の、舞台のある宴会場のような所であった。自炊部だから、掃除も自分達でやらなければならない。近くにあった殆ど擦り切れた箒で、一先ずは掃除をした。

 それぞれに場所を確保し、荷物を纏め、本日のボルダリングの用意を始めた。そんな中、小さな子供とその母親と、仙台の人と、浜松の人が、前の浜に釣りに行くということになったようだ。残りの人達は、そのホテルの裏山を越え、裏の浜のボルダーに行くこととなった。

 ボルダリングの参加者は、関西から5名、仙台からは4名、それに我々2名である。そのほかに釣りに行った4名が加わるから、今回のツアーは総勢15名ということになろうか。多分。

 結構きつい道を20分位登ると峠である。その峠で一服し、また約20分ほどでボルダーエリアに着いた。

 海に大きく張り出した岩盤の上に、適当なボルダーが点在している、物凄く明るい、気持ちの良いエリアであった。

 各人各様に支度をし、それぞれの岩に取り付き始めた。

 小生は、少しゆっくり支度をし、一つだけポツンとある、大きな穴を持った、易しそうな岩を登って見た。

 続いて、皆さんがやっていた、4級とか言われた、垂壁に、途中まで垂直のクラックがあり、リップのちょっと下には斜めの縁をもつフレークのある所を登って見た。垂直のクラックの下1/3位のところには水平のクラックもあったので、リップ直下のフレークまでは苦労なく登れたが、最後のリップが少し遠かった。先人のムーブを十分に参考にさせてもらったし、下にはパッドがあったから、一応一撃は出来た。(しかしこの課題、別の資料では5級となっていた。多分5級位なのだろう。)

 この浜に降りて、最初に目を付けた、僅かに寝た垂直に近い壁の下半分くらいに斜めのフレークのある3m弱の壁を登って見た。そのフレークの上のほうに足をあげたらリップに手が届いた。

 その岩の横には先に登った4級の課題のある岩がある。その岩の海側の壁には垂直にクラックが走っている。そこを登って見た。クラックの中にはホールドがあったから、難しくは無かった。

 そのクラックの左には少し斜めになった細めのクラックがある。そこも登って見た。後ろに岩が迫っていたが、何とか登れた。

 先ほどフレークの上に立って登った所の右側のカンテが登れそうだったので、登って見た。岩はザラザラだから、難しくは無かった。

 その壁の左側の壁の左側のカンテに挑戦している人達がいたので、少し眺めていたが、その壁の右側の方に縦のクラックが走っていたので、そこを登ることにした。なんだか、さっきから易しいところばかり登っているなぁ。

 少し奥の海に近い所の4m位の壁を登っている人達がいたので行って見た。

 小生には無理そうだったので、そこを離れ、最初にやった、大きな穴の所を、今度はその穴の下かたSD気味にやって見た。そのまま上に行くのも面白くないからと、また、その大きな穴には入らなければいけないというギャラリーの声から、しっかりとその穴に入り込み、再びその穴から出て、上に抜けた。因みに、その穴は中で十分に昼寝が出来るほどであった。

 またさっきの壁の前に戻って皆の登る所を見学した。小生も登りたいと思ったのだが、皆さんが結構何回も挑戦していたので、難しいのだろうと、小生はその右側の易しそうな場所を登って見た。結局2箇所も登ってしまった。

 また、皆の所に戻り、暫く眺めていたが、やっぱり小生も触って見たくなったので、今度は皆に混ぜてもらうことにした。

 SD気味に、水平でやや斜め右上がりのクラックで離陸し、左側の縦カチで立ち上がり、リップ下の水平クラックを取ってリップを取るという感じの課題だ。

 最初は離陸がきつかったが、仙台の人の正対で両足を踏ん張って離陸し、左手で縦カチをとるというムーブを真似したら、結構楽に離陸ができた。それまでは他の人の、横向きで離陸し、クラックで手を入れ替えて、縦カチを取りに行くムーブを真似していたから、すごくきつかったのである。

 その離陸が楽に出来るようになったら、リップ下のクラックも取れ、上に抜けることが出来た。何となく嬉しかった。

 仲間はそのすぐ左を登り始めた。縦リスで立ち上がり、リップ下の水平リスでリップを取るという課題であった。

 リップ下の水平リスが悪いらしい。皆そこで落ちていた。面白そうなので、小生もやって見た。

 何回かでリップ下のリスは持てたのだが、その上が行けなかった。他の人達は登れてしまったので、他に移動してしまったから、小生もそこは諦めた。

 4級の課題の左の初段だかの課題を皆がやっていたので、少し見ていたが、やっぱりさっき登れなかった所が気になったので、行って見た。今度は無事登ることが出来た。またまた少し嬉しかった。

 仙台の人の彼女が4級の課題に挑戦していた。クライミングを始めてまだ何回目か、外岩も勿論2回目かそこららしい。そんな人を登らせる人も登らせる人なのだが。

 その彼女、リップ直下までは行くのだが、リップが少し遠いので、何回も何回も挑戦していた。

 そんな皆の挑戦をボケッと見ていたのだが、少し動いて見るかと、岩棚の上のはっきりとしたクラックの走るスラブを、そのクラック沿いに登って見た。下から2/3位のところから上はホールドが無かったので、そのまま右に逃げてしまった。

 その後も暫くボケッと皆の登るのを見学していた。

 ホテルに戻り、コーヒーを沸かして、朝コンビニで買ってきた弁当を二人で食べてしまったら、他にすることは無くなった。傍では結構宴会が盛り上がっていたのだが、眠くなってしまったので、そのまま眠ってしまった。

 目を覚ますと、傍では未だ宴会が続けられていたので、暫くボケッと皆の会話を聞いていたのだが、程なく再び眠り込んでしまったようだ。

 翌朝、5時頃に目が覚めた。さすが傍らの宴会は終わっていた。

 相棒も目を覚ましたので、相棒と二人で、港のほうに散歩に出て見た。何人かの人が出て、道の掃除をしていた。

 昨日のアプローチが結構不評だったようで、本日はアプローチが殆ど無い、ホテル近くの海岸に行くこととなった。

 そのエリアは、道路から結構急な斜面を下らなければならない。先に下りた人達とは少し違う、少しは易しそうな斜面を降りたのだが、それでも結構きつい斜面だった。

 ここは、昨日と同じ様に岩盤が基本なのだが、大きな岩が多い。その岩盤も昨日の場所のように、平坦ではない。初心者、初級者には少々きつい場所だ。

 皆で一応主だった岩を回った後、一つの小さめの岩の前に落ち着いた。

 先ずは、その岩の少し寝た、少し丸めのカンテを登り始めた。離陸が少し悪く、そこからカンテを少し回り込む感じで次のスタンスに乗り込む所が核心である。若者が結構ダイナミックに登る中、昨日は釣りに行っていたもう一人の仙台の人がスタティックに足を使って登ったところ、皆から、芸風ではないとか、いろいろと揶揄されていた。

 その後小生も、どちらかというと、静かに登ることが出来た。で、結局、仙台の人の彼女も含め、ほぼ全員がそこを登った。

 後ろのほうの少し高めのスラブを登り始めた人が居たので、見に行って見た。何人かが登ったので、小生も登って見た。少し怖かった。

 またまた仙台の人が、そこを彼女に登らせている。ここはスラブだ。少し高い。下地も良くは無い。本気だろうか。で、結局、なんだかだで、またまた登ってしまった。体操の先生だった人らしいのだが、末恐ろしい人だ。

 最初に皆が登った所の右側に難し目の課題があるらしい。僅かなカチホールドから少し遠い斜めのホールドをガストン気味にとめるという課題である。仙台の人が上に抜けて行った。

 続いて、昨日は釣りに行った浜松の人が、そのリーチを生かして、その遠いガストン気味のホールドからスタートするという、普通の人では真似の出来ないムーブで、同じラインを抜けていった。

 一部の人は港で買い物をするべく、1便先の船で戻るとのことで先に帰ったので、残った人達で最初に降りてきた辺りの岩に移動した。

 関西の人、浜松の人、仙台の人達は、そこでも果敢に岩を攻めていたが、小生は殆ど登る気が湧かなかったので、皆の登りを眺めていた。

 関西の人が、大きな岩と大きな岩が斜めに重なった所で、丁度斜めのチムニー状になっている所を、運動靴のまま登っていった。なんだかおもしろそうだったので、小生も真似をして見た。

 傾斜は60度位か。幅は一番狭い所で丁度胸よりほんの僅か広い位か。落ちるという恐怖より、挟まって動けなくなるのではとの恐怖のほうが強い場所だ。

 先ずは岩に挟まり、足と背中で下の岩の斜面をずり上がる。狭い所は先に手を出し、足を使ったり身体をくねくねしたりして、背中で擦りあがる。だったかなぁ。なんだかもそもそやっていたら上に抜けられた、そんな感じしか記憶が無いのだ。でも、多分手も相当に使ったような気がする。のだが。

 3時の船に乗るということで、2時過ぎには引き上げた。

 一旦ホテルに戻り、荷物を整えて、港に行くと、先に引き上げた人達が居た。僅かの差で船に乗り遅れたらしい。結局皆一緒の船で帰ることとなった。

 港を出ると、ウミネコが船の後を追ってきた。結構な数であった。蕪島でいやというほどウミネコの写真を撮ったのだが、飛んでいるウミネコの写真が少なかったので、またまた多くの写真を撮ってしまった。

 大西工業ご一行様は明日は安達太良に行べく仙台泊とのことだったので、我々は会津にでもということで、そこで皆と分かれることにした。

 時間はまだ4時頃である。近くに日帰り温泉があるとのことだったので、その温泉に行って見た。混んではいなかった。小一時間もゆっくりしてしまった。

 食堂を探しながら走っていたら、またまた全国区のスーパーが出てきたので、寄って見た。すると、スーパーの中にレストランがあったので、そこに入ることにした。

 メニューを見ると、豆腐丼定食というのがあったので、それを頼んで見た。確かに豆腐の丼だった。まぁまぁおいしかった。序でだったから、スーパーの中を一回りしてしまった。

 おふろに夕飯と、あまりにゆっくりしてしまったから、仙台を抜けたのは10時近くになっていた。これから会津は結構遠い。会津へは、カーナビによると土湯峠を越えて行くことになっている。この時間では土湯道の駅で泊まるのが順当だろうが、標高も高いし、雪だったりしたら目も当てられない事になる。ここはそのまま4号線を直進するしかないだろう。ということで、結局国道4号を直進し、12時頃に安達道の駅に到着したので、そのままそこで泊まってしまった。


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作成年月日 平成18年 6月 3日
作 成 者 本庄 章