四国第3日目 日ノ御子から那賀川、日和佐へ

2004年 5月21日記
 朝6時起床。昨夜スーパーで買ったうどんを温め、朝食にする。昨日の昼食から続けて3食目、四国に入ってから通算4食目のうどんである。

 本日は日ノ御子ボルダーだから、ここからは直ぐ近くである。

 地図を見ながら、結局人に道を聞いて、児童公園から川ノ内川に沿って、相変わらず細い道を上流に向う。

 なんだか霧雨が降り出したような気がする。山はガスっている。なんか嫌な感じである。

 完全に霧雨のようだ。だめか。まぁ、行くだけ行こう。

 児童公園から2.5kmで小さな橋が見えてくるというので、注意して沢を見ていたのだが、橋らしいものは見えてこない。3kmを過ぎても見えてこない。おかしい。段々沢筋から離れ出したので、適当なところでUターンして来た道を戻る。

 ゆっくり引き返していたら、相棒が橋があったという。よおく見ると、大分下の方に小さな橋が見える。あれか。あんまりにも下のほうだったから道からは見にくかったようだ。道の少し広くなったところに自動車を停める。

 道路は完全に濡れている。多分岩もずぶ濡れだろうと、カメラだけもって、まだ雨が降っているから傘も持って出発する。

 ガードレールが切れた所から下の自動車がやっと通れる位の道に降り、少し戻って、橋を渡る。橋の上からエリアの岩が見えるので、一応エリアの写真を撮る。

 対岸にも軽自動車なら走れる位の道が続いている。その道を下流に向って少し歩く。河原に岩が見え始めるから、河原に降りる踏み跡を探しながら歩く。

 最初と次の踏み跡は何か降り難そうだったし、余り踏まれていない感じだったので、先に進むと、余り傾斜の無い所にしっかりした踏み跡が現れる。降りてゆくと、林の中にちょっとした広場があり、その周りにはボルダーがある。デンジャーロックの近くらしい。その内の一つを触ってみると、林の中の岩だからか濡れてはいない。登れそうだ。ここは是非にでも登らなければ。相棒を残し、荷物を取りに戻る。既に雨は止んでいるようだった。

 靴を履いて、5級のサスケという課題だろう所を登ってみる。まぁ、一応一撃する。その左側にはSDの課題があるらしいのだが、湿っている事を理由に触りもしない。

 少し下流の多分エメラルドスラブらしい岩を見に行く。

 こちらは林の中ではないから、岩は完全に濡れている。2歩くらい登って写真を撮ってもらう。そこから先は怖いから登らない。

 戻って、河原側のいかにもマントルをしてくれといわんばかりの岩を触ってみる。MIUという2級の課題らしい。両手スローパーから左ホールドへとの事だが、離陸がやっとである。

 林の中のもう一つの濡れていない岩の4級の課題を触ってみたが、スローパーだからやっぱり離陸がやっとだった。

 河原に降りて、ずぶ濡れの岩を幾つか見て廻る。その内の幾つかは、触ったり、少し登ってみたりした所の写真を撮ってもらう。

 待っていれば乾くかも知れないとも思ったが、そこまでして登りたいと思える岩も見当たらなかったし、乾かなかったら大変な無駄になるとも思えたので、次の場所に移動することにする。因みに時間はまだ9時半である。

 次はどこに行こうか。まだ決まってはいない。大山岬か日和佐か、或いは那賀川か。で、結局195号を先に行けば良い那賀川に決める。増水にも強いらしいし。

 鷲敷町から那賀川沿いに県道19号線を勝浦町方面に進んだ細野という所の那賀川の右岸に点在するボルダーである。

 インターネットから落とした案内と写真を頼りに駐車スペースに到着する。確かに写真の通りの駐車スペースがあった。

 駐車スペースに軽トラが停めてある。ボルダラーがいるのだろうか。仕度をしていたら、小父さんが葉っぱの付いた木の枝をもって現れる。近くの山に仕事に行っていたらしい。

 千葉からこんな所まで何しに来たのかと聞くから、河原の岩で遊ぶために来たと言うと、河原に岩なんか無いと言う。2〜3mの小さな岩が無いかと聞くと、やっぱりないと言う。何となく心配になったが、来てしまったのだから仕方がない。昔はダンプが下ったという今はガレてしまった道を降り、河原に出る。

 一応岩はある。様だ。一先ずは安心する。しかし、あるはずの岩が見当たらない。一手岩という一手課題の岩らしいから、増水気味の那賀川に水没してしてしまったのだろうか。

 そこから50m下流にあるというパッドいらずの岩に行ってみる。

 有った。しかし、下1/3位が埋まってしまっているようだ。もともとトラバース課題の岩だから、背は高くないから、益々小さな岩に見える。

 でも、一応トラバースをしてみる。

 戻って、また50m上流に移動する。そこが一応ここのメインらしいのだ。

 幾つかある岩のうち、先ずはチキン岩のスラブを登ってみる。10級に8級らしいから、どちらも易しい。次はその裏の被った面の課題である。リップの持てるところを持って、適当に登る。しかし、中々手ごわい。何回かかかってしまう。

 その右の方を触ってみる。下の岩を使って離陸してみたが、確か登れなかったような。

 その岩の奥に小さなマントル用の岩がある。三頭筋岩というらしい。

 リップのトラバースとか幾つかの課題があるようだが、適当に自分で課題を設定して登ってみる。

 河原には不可能スラブとか苺大福という岩があるので見に行ってみる。しかし、川が増水気味で、苺大福のスベスベマントル課題は登れなかった。

 1時間半位遊んだところで、戻ることにする。

 戻る途中に、川に張り出した少し高い、ガバガバの岩を登ってみる。難しくは無いが落ちる訳に行かないから、そこそこ面白ろかった。

 まだ時間がある。日和佐にでも行ってみるか。鷲敷町に戻って県道19号を南下すれば日和佐だ。

 途中、鷲の里道の駅に寄ってみる。

 交通整理のおじさんの指示に従って自動車を停め、道の駅に入る。

 ここは札所になっているお寺に登るロープウエーの駅にもなっている道の駅である。売店に入るとお遍路さんグッズが売られている。そんな中にお遍路さんTシャツを見付ける。感激しながら1着購入する。

 南下するに従い、雨が降りだす。日和佐では完全に雨になっている。まぁ観光だから。

 少し迷って、大浜海岸に到着する。海亀会館だかの駐車場に自動車を停め、浜に出てみる。海に向って左側に岩が見える。行ってみると、少し寝た岸壁である。まぁ、登れば登れるかと思いながら、その先に進むと、その岸壁の裏が洞穴になってる。そして、ぐるっとその岸壁の基部を回りこむようにチョーク跡が点々と続いている。ここだ。

 ケーブだから、雨が降っていても岩は濡れてはいない。当然壁は被っている。早速靴を履いて岩を触ってみる。

 端っこの奥の方からスタートしてみる。ガバだが、被っているから、疲れる。何手か行った所で落ちる。少し休んで、またその先をやってみる。また何手かで落ちる。

 一箇所、壁の上のほうまでチョークの付いているところがある。ここはトラバースではなく、上のほうに登って行くらしい。真似をして、上のほうまで登ってみる。ガバだから、難しくは無い。

 またその先のトラバースを続ける。ここはケーブのルーフ状のところのトラバースになっている。ヒールフックとかしながらやってみる。あんまり上手く行かない。まぁいいや。その先に進む。

 また側壁状になるから、少し進む。もう大分疲れたし、飽きてきたからと、適当に切り上げる。

 駐車場の横は国民宿舎になっているので、風呂に入れてくれるか聞いてみたら、駄目だって。仕方がない。

 明日はどこに行こうか。天気予報によると雨らしい。どこに行っても同じか。仕方がない、観光でもするか。

 地図を見ながら考える。どうせ雨の中を走るなら、奥吉野から西之川辺りにでも行って見るか。とすれば今夜は大山岬にでも泊まろうか。そうしよう。

 4時頃駐車場を出発し、55号線を高知方面に走る。

 途中、宍喰温泉道の駅が現れる。温泉があるらしい。しかし、駐車場はいっぱいみたいだ。道路にまで自動車が停まっている。前が海岸でサーフィンのポイントになっているらしく、サーファーが自動車を停めているようだ。運良く駐車場に一台分の空があったので、そこに自動車を停め、温泉に入ることにする。

 売店の横が入湯券売り場である。売店の会計をしているときは入湯券は売ってくれない。というより、温泉の入り口に人がいなくなる。そんなんでいいのか。まぁ、誰も入ってゆかないで並んで待っているから、いいんだろう。当然我々もいらいらしながら待っていた。

 湯船は一つしかないから、結構混んでいる。入湯料は400円だから仕方がないか。

 お湯はなんかぬるぬるしている。何となくあったまりそうな気がする湯である。

 既に6時だから、ここで食事にするか少し迷ったが、ここではアイスクリームを食べるに留た。

 この先、室戸岬を廻るには相当南下しなければならない。おまけに何処かが崖崩れか何かで一方通行になっているらしい。地図を見ると、国道493号を通ると近道の様だ。493号を行くことにする。

 493号に入って、しばらく経つが、対向車が殆ど無い。なんか嫌な予感がする。

 道が狭くなってくる。やっぱり。山に入ると、益々狭くなる。おまけに無茶苦茶グニャグニャ曲がりだす。道理で対向車が無い訳だ。それでも、何台かの対向車とすれ違う。幸いまだ明かるいから、対向車とすれ違うのに不安は無いが、暗くなったらどうしよう。

 峠を越え、徳島県から高知県に入る。途端に道が一段と狭くなる。全くすれ違えない細さだ。おまけに暗くなり出して来る。もう引き返せない。行くしかない。

 幸い、対向車とすれ違うことなく、反対の奈半利町に入ることが出来た。

 山道を走ってきたから、7時半を廻っているのにまだ夕食を摂っていない。どっかで夕食にしなければ。

 奈半利の町を走っていたら反対側にレストランを発見する。そのレストランを通り過ぎてから、レストランにでも行くかと、Uターンするつもりで駅に行く道に曲がると、丁度曲がったところにトンカツ屋が出現する。で、結局そのトンカツ屋にしようということになり、駅前の駐車場に自動車を入れ、トンカツ屋に入る。

 メニューを見ると安くは無い。どうしようと一瞬迷ったが、偶には豪華にと、そのトンカツ屋にする。

 1360円のトンカツ定食を注文する。ちょっと豪勢である。

 このとんかつ屋、コックさんが洋食のコックさんの格好をしている。なんだか洋風のとんかつ屋だ。

 ソースに凝っているとんかつ屋らしい。やっぱりおいしかった。

 少し走って大山岬道の駅に到着する。8時ちょっと前だったが、既に駐車場の2/3以上は埋まっていた。


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作成年月日 平成16年 5月21日
作 成 者 本庄 章