水曜日の日にジムの仲間から、その仲間が見つけてきて自分のホームページに神奈川県の○○山と紹介していた、相模湖の近くの石老山に行かないかとのお誘いを受け、特に予定も無かったので、今回もライトハイクボルダリングの予定で、その仲間と二人で土曜日の日に行ってみたものである。石老山に行ってみました
2004年11月15日記
他の仲間にも声を掛けてみたが、土曜日と言うことで皆さん忙しかったのか、結局は二人だけの出発となった。
朝7時半に何時もの駅前で落ち合い、首都高から中央道を八王子まで行く。土曜日の朝だから渋滞しているかもと心配したが、それほどの渋滞も無く八王子インターに着いた。
相模湖東インターで降りれば直ぐ近くなのだが、時間的にも余裕があったので、八王子インターで高速を降り、国道20号で相模湖まで行くことにした。
八王子インターから国道20号で相模湖まで行くのは、八王子から西八王子辺りまでが信号が多く、おまけにその信号がシンクロしていないから距離の割には物凄く時間が掛かってしまい、普段は利用していなかったのだが、今回は目的地が相模湖だったので利用してみたら、やっぱり時間が掛かってしまった。とはいっても、道が混んでいたわけではないから、そこそこの時間で走ることが出来た。
八王子を抜けた辺りでコンビニを探したが、結局国道20号沿いにはコンビニは無く、相模湖町に入ってしまった。
相模湖に近づいて、石老山登山口に分岐するところまで来てしまってもコンビニが無かったので、少し先まで走ってみたら、程なくコンビニが現れた。
細い道を少しグニャグニャ走って、病院の脇にある登山口駐車場に到着する。
この駐車場、病院の駐車場と共用らしい。最初は病院の駐車場かと少し自動車を停めることを躊躇してしまったが、余り綺麗ではない公衆トイレもあり、登山口駐車場との看板もあるので、大分混んではいたが、奥のトイレの前辺りに駐車する。
同じ石老山に登るらしい中年夫婦と少しお話をして出発する。
登山道が、最初からいきなり少し降りだすが、その後は石を削った石段や自然石の石段が現れ、両側に看板の立ったボルダーが出現する。でも、苔だらけだし、東海自然遊歩道の脇らしいから、ただ眺めるだけである。
お寺が現れる。顕鏡寺というらしい。何となく日蓮宗の寺かと思ってしまったが、真言宗の寺らしい。境内に赤い鳥居が建っていた。
お寺の裏を尚も登ると、やっぱり登山道の脇にいっぱい岩が散らばっている。
ここの岩は礫岩というらしい。砂の中に小さな礫が混ざっている岩である。意外と硬そうではある。
程なく、養護岩に守られた奥の院が現れる。寺で奥の院? 飯綱神社というらしい。
奥の院を過ぎたから、もう登っても大丈夫だろうとかいいながら尾根上の登山道を少し登って枝道にそれ、尾根の側面に入る。
仲間のHPの写真で見たと同じ岩が現れる。そんな岩が幾つかある。でも、斜面の傾斜がきつい。そんな中にも登れそうな岩は幾つかありそうだ。
一通り見て廻ろうと、結構踏まれた踏み跡を尚も降る。
岩が途切れ、程なく、下に林道が現れる。踏み跡はその林道に沿って伸びているのだが、その踏み跡を放れ、適当に林道に下りる。
林道の脇の斜面には結構岩が見える。でも、やはり斜面の傾斜はきつそうだ。
少しガレた急な則面に踏み跡が降りている。さっき分かれた踏み跡はここまで続いているのだろうか。
林道を少し大きく廻り込むと扉の閉まったゲートが現れた。仲間の話によると、この林道の入り口にも扉の閉まったゲートがあるらしい。二重にゲートが作られているらしい。
ゲートの少し先の林道脇に大きな岩が見える。林道を作るために一部削り取られたような岩だ。所々に削岩機によって作られたような穴も空いている。
その岩の隣には左側が鋭いカンテになった岩がある。そのカンテは登れそうだ。
この先、もう岩は見当たらないらしい。ゲートの近くに荷物を置き、その脇の岩を触ることにする。
先ずは鋭いカンテの岩だ。高さは3mちょっとだろうか、急な斜面に寄りかかったように立っている岩である。
例によって林道正面の下の部分が丸く凹んでいて、そこからの離陸は難しそうだから、鋭いカンテを左側面から登ってみることにする。
仲間が持参した鎌で邪魔な草や蔓を刈り払う。さすが開拓クライマーだ。鎌までは気が付かなかった。
最初は易しいかと思ったそのカンテだが、意外とスタンスが無く難しい。先に仲間が取り付いたのだが、カンテまで手が届かずに惜しくも失敗してしまう。
続いて、その仲間に比べれば少しはリーチがあるだろう小生が取り付いてみる。
左下にフレーク状のスタンスが有るのだが、なんだか脆そうである。爪先で蹴飛ばすと案の定岩が崩れてしまった。残った岩の部分に足を置いてみたが、あまり良くは無い。
右下の、リップのところにスタンスになりそうな場所を見つけ、少し右に寄って右手でカンテを持って左足でレイバック気味に離陸してみたら離陸が出来た。左手をカンテの上の方に上げて正対に戻し、右足をカンテまで上げてみる。カンテを乗ッ越して、カンテの右の少し傾斜の緩い面に出れば終わりと言う積もりのトライなのだが、カンテがしっかり利いているわけではないし、下地も傾斜していて良いわけではないから、なんだか怖くて右足に乗り込めない。
そこでまごまごしていたら、仲間が恰好良いから写真を撮るというので、そのままの恰好でしばらく停まってみた。一応写真は撮ってはもらったのだが、お陰で疲れてしまって、そのまま飛び降りてしまった。
仲間も同じようなムーブでカンテを乗り越そうとしたのだが、やはり怖いと言うことで降りてきた。やはり易しくは無かったようだ。
ゲート脇の大きな削られた岩のカンテも途中のガバまでなら登れそうだと仲間が言う。確かにスタンスも有るし登れそうな感じがする。しかし、これもやってみたら難しいらしい。離陸すら出来ないらしい。
小生もそのカンテに取り付こうとしていたら、ゲートの向こうから若いカップルがやってくる。こんな林道を歩いてくる人がいるんだ。近づいてきたから、仲間が「この道は行き止まりですよね」とその男性に聞くと、その行き止まりまで行くとの返事であった。変な人もいるものだ。まぁ、我々もその人達にして見れば大変に変な人達なのだろうが。
そんな会話を聞きながら、そんなことを考えながら、ホールドを探ってみる。スタンスは有るのだがホールドが余り無い。カンテの右に僅かに指の掛かりそうなカチを見つけ、そこを右手で持って、カンテの左側の適当なところの僅かなホールドに左手を持っていって離陸してみたら、右手のホールドが手のひらの大きさくらいで欠けた。やっぱり。岩が直接当たらなくて良かったということにしよう。
結局二人とも成果無く戻ることにする。
その辺はその岩以外にも斜面の中に結構岩が幾つも見えている。しかし、傾斜が急だから登って行く気はしない。
少し戻ると、上に大きな岩が見えるところに小さな沢型が降りて来ている場所がある。傾斜も少し緩めである。ここなら登れそうだ。その小沢を使って岩の見える方に登ってみる。
確かに大き目の岩が幾つかはある。しかし、下地の傾斜が急である。無理して登る岩でもない。
先程のガレた急な則面につけられた踏み跡を登ってみる。ガレの上に出るとしっかりした道になっている。しかし、尾根上を登る方向に向かっている。来るときに想像した林道に出る前に分かれた踏み跡では無さそうだ。
その道を少し登り、その尾根を少し下ってみたら、尾根の末端状の場所に出る。どうやら大きな岩の頭らしき場所だ。その尾根の末端を回りこんで降ってみたら案の定大きな岩が現れた。
幸い下地もそれほど悪くは無い。岩の上は草や木ががぼさぼさに生えているが、ほぼ垂直の面に細いバンドや水平クラックが走っているから、登れるかも知れない。
荷物を降ろし、仲間が登ってみる。しかし、というか、やっぱり、というか、ここも意外と悪いらしい。一応仲間の写真を撮り、小生も運動靴のまま触ってみる。良さそうに見えたバンドが少し外傾しており、その上の部分にホールドが見つからない。その細いバンドにたとえマントルを返したとしても、その上のリップまでが何となく不安である。無理して登る場所でも無さそうだ。ということに二人で決める。
道まで戻る途中で、もしかすると、その道は石老山までの登山道ではないかと言うことになり、ついでだから石老山に登ってみようと言うことになる。
尾根上に付けられたその踏み跡をしばらく登ると、尾根の側面をトラバースする感じの踏み跡を分ける。どっちだろうかと少し迷ったが、そのまま尾根を直上する。
その先で、その直上の踏み跡も反対側の斜面をトラバースする感じにはなったが、直ぐに尾根上に戻り、程なく傾斜が少し緩やかになってくる。そして、踏み跡が心許なくなってくる。あららである。
そのまま真っ直ぐに進むと樹林帯を抜け草が生い茂る場所になるのだが、そこには既に踏み跡は見つからない。樹林帯の中にもはっきりした踏み跡は無い。さっきのトラバース道が本道だろうか。
戻って、そのトラバース道に入る。しかし、その道もそれまでの道に比べると余り踏まれてるとは言えず、やはり程なく消えてしまう。
やっぱり単なる仕事道だったのだろうか。といって引き返すのも面倒くさい。
一瞬、以前行った○○町○○神社の時のことを思い出す。しかし、今回は右の方には石老山までのしっかりした登山道があり、左の方には今さっき歩いた立派な林道が走っているはずだとも思い至る。仲間も同じ事を言う。右にトラバースして行けば登山道に出るはずだと。
折角だからと、適当な斜面の歩きやすそうな場所を右方面に進むことにする。季節も季節だし、樹林帯の中だから、幸い殆ど下草は無い。僅かに笹薮が点在するだけだ。
小尾根を2つ程越えたところで尾根のピークらしいところに出てきた。尾根の下のほうからは人の声が聞こえてくる。多分登山道が近いのだろう。傾斜がなくなってきた場所を進むと立派な登山道が現れた。
どっちに行けば石老山かはっきりはしないが、多分左方向だろうと、平らなその登山道を歩き出す。そして、登山道って天国の道だと思ってしまった。
道は急になり、展望の利かないピークに出る。でもベンチはあっても、看板は何も無い。石老山ではないらしい。もしかすると石老山は通り越してしまったのだろうか。途中誰も追越さなかったし、誰からも追いつかれなかった。駐車場にはあんなに自動車が有って、お寺までの登山道には結構人がいたと言うのに。何となく不安が過ぎる。
その先にも同じくらいの高さのピークが見える。あそこが多分石老山なのだろうと言うことにして、再び歩き出す。
ピークを降り、再びきつい登りになる。本当にきついのぼりである。仲間にもきつい登りだったらしい。
上のほうでなにやら人の声が聞こえてくる。例え石老山で無くとも、そこがどこかは聞くことができるだろう。後少しだが、登るしかないか。
そのピークには10数名の団体が賑やかに談笑しており、その他にも何人かの登山者がいる。でも看板が見えない。仲間に看板が無いから石老山では無いのだろうかというと、ここに看板があると教えてくれた。石老山だった。
駐車場でお話をした中年の夫婦とすれ違った。多分、我々が先に出たのに途中どこでも追い越さなかったということからか、どこから登ってきたのかと聞かれる。仕方がないから、林道に入って、道無きところを登ってきたと正直に話す。
石老山がこんなに遠いとは思わなかったので、正直、聊か疲れてしまった。持参した昼食を全て食べ、持参した水の殆どを飲み干し、歩くことを考えないで着てきたびしょぬれになった綿のTシャツの冷たさを背中に味わいつつ、しばし休息を取る。やっぱり寒かった。
仲間の持参した案内文にはその先にも岩が有ることになっていたことと、折角695mもの高さの石老山まで来たのだから、来た道を引き返すのではなく、一般のハイカーが歩く道を辿ろうということで、大神宮展望台経由で降ることにする。
稜線状の道をしばらく歩くと大神宮展望台に出た。そこには小さな大神宮が祭ってあった。
そこからは降りになる。しかし、岩の陰は見えない。
少し急な斜面をしばらく下ってゆくと樹林帯に入る。そして、道は沢沿いを下り始める。
道沿いや沢沿いに岩が見え始める。やっぱりこの辺もお寺の近くの岩と同じ位の標高のはずだ。やはり岩の層は水平に分布していたのだろうか。
仲間が、「登山道脇だから登れないなぁ」というから、「そんなことは無い、前回の涼風ボルダーでは登山道の直ぐ横で登っていた」と小生が答える。で、まだ、何も岩を登ってはいないしと、適当な岩を登ることとなった。
先ずは、登山道脇の斜面の上のほうに存在する大き目の岩を偵察に行く。
結構岩はある。大きさもそこそこ大きい。しかし、傾斜は相変わらずにきつい。登山道に戻る。
登山道の沢側の脇に面白そうな岩を見つける。これを登ろう。
先ずは少し凹角状になったところを仲間が登る。それを写真に収め、小生はその右の場所を登ってみる。
10級だなというと、仲間は、10級ではない、9級だという。そういわれれば、そんな気もする。
その岩の沢側が僅かに被っており、ホールドもそこそこありそうだから、何となく面白そうである。
小生が先に取り付いてみる。
右手は右のカンテ、左手は左の方の斜めの結構掛かるカチ、足は少し高めではあるが立派なスタンスで離陸する。身体を引き付けてリップ付近を窺うが、両手に頼っているからスタティックに手が出せない。左のリップ付近が持てそうなのだが、下地が余りよくは無いから、手を飛ばすことが出来ない。
続いて仲間が登る。
右足に乗り左足カウンターで左手を出し、カンテを右に回りこむ感じで上に抜ける。そうか、そうすればよいのか。小生もやってみたら、何とか登れた。
難しい訳ではないが、といって、易しいわけでもない。まぁ4級位かという感じだから、何となく満足する。少しだけ怖かったし。
その場所は登山口からほんの僅か入った所だった。
登山道脇に林道が入っていたので、もしかするとお寺への近道になるかもと入ってみたが、どうも方向が違うようなので引き返す。
登山口の気持ちの良さそうなキャンプ場を抜け、車道に下りる。案内板に導かれ、2kmちょっともあるらしい駐車場まで歩く。
途中、車道から山道に入り、わざわざ林道を迂回したりしながら、里山の遊歩道をのんびりと歩く。お寺に戻って、最初に見た岩を登る積もりでいたのだが、疲れてしまったし、まぁ、そこそこのボルダーも登ったからと、そのまま駐車場に直行することとなった。
帰りに、藤野やまなみ温泉という日帰り温泉に寄ってみた。初めて行く温泉だったが、町営なのに、どうやら源泉かけ流しの湯船らしいものがあり、露天風呂も気持ちがよかったので、なんかの機会にはまた行って見ても良いなと思わせる温泉であった。因みに3時間以内で600円であった。
温泉に行く途中の対向車線が渋滞していたので、相模湖インターから中央道に乗り、八王子で降りて夕食とすることにした。
中央道は小仏トンネルまでは渋滞していたがその先はスムースに流れていた。
八王子インターで行く方向を間違えてしまい、大渋滞の中、途中でUターンしたりして、その後も大渋滞に巻き込まれて、やっとの思いで新奥多摩街道に入り、その後は比較的スムースに走って、少し遅めの夕食を府中市内のファミレスで済ませた。
その後も、20号から銀座、勝鬨、有明を通って千葉に帰ったので、千葉着は9時を廻ってしまっていた。
ライトハイキングの積もりが、ライトバリエーションになってはしまったけれど、今回も結構面白いボルダリング行とはなった。ということにしておこう。