竜門峡に行ってきました

2004年 6月22日記
 土曜日の日にジムの仲間2人と3人で山梨県の竜門峡という所にあるボルダーを見に行ってきた。

 ここはジムの仲間の一人が見つけた場所で、先週、先々週と2回も雨でここへのボルダリング行が流れてしまった場所である。

 ここを見つけたその仲間は、予てより、千葉県内を始め各所の岩壁やボルダーを発見している仲間で、この竜門峡も岩の臭いがするということで、最近探し出した場所らしい。その仲間の案内で、三度目の正直として、土曜日の日に3人で行ってきたのである。

 発見者曰く、被った花崗岩のフェースは珍しい! 確かに花崗岩の被った課題は少ない。しかし、小生には、被った壁は結構有るように思える。只被ってはいるが、ホールドが無い、そういう壁が多いように思えるのである。発見者のホームページで写真が紹介されたので、その写真も見たが、正直、あまり期待はしてはいなかったのである。まぁ、この梅雨の合間の暑いのか寒いのかわからない、なんとなく蒸し蒸しした時期のライトハイキングボルダリングには良いかな位の感覚で行って来たのである。

 発見者の家まで自分の自動車で行き、彼の自動車に便乗させてもらう積もりで彼の家の近くまで行ったのだが、その家への道を失念してしまい、結局何時もの待ち合わせ場所に集合することとなってしまったため、集合時間よりも少し遅れて出発することとなってしまった。歳は取りたくないものである。

 そんなことも有ってか、最近は殆ど使うことの無かった京葉道路経由で首都高に入る。

 相変わらず錦糸町の料金所の先の合流部分が渋滞している。以前は千葉方面からの道が2車線だったので、そんなに渋滞することは無かったのだが、今は千葉方面からの道が1本に絞られて合流するから、慢性的に渋滞するらしい。以前は合流してくる自動車は少なかったのだが、今は合流してくるのが東北常磐道方面からの自動車だから、向こう側も2車線が1車線に絞られて合流するから、何時の頃からかお互いが1車線ずつで合流するようにしたらしい。そう言えば、京葉道路を良く走っていた頃は、東北道が岩槻で終わっていて、首都高とは繋がっていなかったし、当然常磐道なども無い時代であった。ということはいつ頃の話だろう。同乗していた仲間には通じない話題のようだった。

 竜門峡の入り口の駐車場に自動車を置き、竜門峡に下る。結構日差しが強いから暑い。

 沢床に降りるに従い、木々に包まれてくるから、日差しは遮られ、涼しくなってくる。いよいよライトハイキングの始まりである。と、思う間もなくそこそこ急な斜面に岩が現れ始める。遊歩道は尚も下って行く。

 ほぼ下りきり、沢筋を歩く道になると、岩が増えてくる。遊歩道の上にも下にも沢山の岩が現れ始める。それぞれを品定めしながら先に進む。

 遊歩道はしっかりと整備されており、崖状の場所には柵が作られ、その柵と柵の切れ目にはトラロープが張られている。崩れそうな小沢には木道が掛けられている。沢筋には大小の岩が重なり、結構な量の水が落ちている。まさにハイキングである。

 岩が重なって出来たトンネルを潜り抜けたり、遊歩道脇の岩を眺めたり摩ったりしながら歩くと、程なく遊歩道は沢の本流を渡るようになる。その本流に掛かる橋の先には目ぼしいボルダーは無いらしく、そこ迄がこのボルダーエリアのほぼ全容らしい。遊歩道が沢床に降り水平に以降する辺りの周辺がこのエリアの中心となるらしいので、一応そっち方面に引き返すことにする。

 途中、少し沢床が広くなったところにぽつんと有ったそんなに大きくは無いボルダーの少し被った面を運動靴で登ってみる。リップが簡単に持てたから難しくは無い。

 途中、遊歩道から少しだけ沢の方に入った場所に僅かに寝た適当なボルダーがあったので、その近くに荷物を置き、その岩を磨き始める。

 小生も岩を磨こうと、荷物の中を捜してみたが、何時も持参しているブラシが見当たらない。今回は岩を磨くだろうと予想していたのに、ブラシを荷物から出したまま、再び戻すのを忘れてしまったようだ。最近はなにかしら忘れ物をしてしまう。出る前に荷物を確認しようと、忘れ物を発見する度に思うのだが。

 仲間が登りだしたので、その姿を写真に収めた後、急いで靴を履いて、準備体操をやることも無く、いきなり岩に取り付く。

 最初は左側の方の、先にここの発見者が登ったところを登ってみる。適当にホールドもスタンスも有るから、難しくは無い。

 続いて、もう一人の仲間に続いて、右側の方も登ってみる。こちらは、ホールドもスタンスも細かいし、カンテ絡みのホールドも使うからバランスも悪い。最初の試技で傍らの岩の上に飛び降りようとしたら、岩の上にあった腐った丸太に足を引っ掛けてバランスを失ってしまい、足の脛を擦り剥いてしまった。あぁーっあ、またやっちゃった。どうしてこう初っ端の怪我が多いのだろう。最近はいつもそうだ。まぁ、大したことは無いから良いけれど。

 沢沿いに結構被った面を持つ岩がある。リップを2手位い行ってからマントルすると面白そうな岩である。仲間の一人がそこを登る。

 その仲間が一撃したので、小生も真似をしてみたが、下地が悪く、ホールドもあまりよくは無く、なんとなく滑りそうな感じなので、怖くて思い切って手を出せない。ムーブ的には3級かそこらの様だが、小生にはちと荷が重過ぎたようだ。一回で諦める。

 仲間が先ほど登った岩の右側の方の壁をカンテを使わずに登ったので、それを真似してみる。しかし、ホールドが物凄く悪く、おまけに足も悪い。小生が離陸できないでいると、その仲間がスタートの左手のフレークと右足のポケットスタンスを教えてくれる。

 左手でその縦フレークを持ち、右足を小さなポケットにかけて離陸した瞬間、左手のフレークが剥がれてしまった。剥がれなかったら多分そのまま離陸できただろうに。剥がれた後は綺麗に段差が無くなり、一部残ったフレークは係りが悪く、小生には持てなくなってしまったので、その課題も諦めた。

 その付近を他にも少し偵察してみたが、近くには登れそうな岩も見つからなかったので、先ほど歩いてきたここのメインらしい場所まで戻ることにする。

 途中、少し沢のほうに入ったりして、面白そうな岩を探しながら歩き、面白い形の岩を発見したりしたが、下地が悪かったり、掃除が大変そうだったり、濡れていたりで、見るだけで先に進む。

 一番最初に登れそうだとめぼしをつけた少し大きなボルダーのところまで戻り、沢沿いの岩の上に荷物を置き、時間も時間だったので皆で昼食にする。

 丁度木の陰になっており、すぐ脇を水が流れ落ちている。昼寝にもってこいだと、仲間の一人がマットを広げて寝転がる。

 この沢、確かに物凄く気持ちが良いのだが、上流に温泉施設があるらしく、水が少し汚れている感じがするのが玉に瑕というところである。それさえなければ、夏にでも水着を持って遊びに来ても良いと思ったのだが。

 この竜門峡、結構人がやってくるところのようだ。引き返してきた橋近くの川原でも何人かのハイカーが遊んでいたし、ここで昼ご飯を食べている間にも、二人組であったり、大人に連れられた小学生であったりと、何組かのハイカーが我々の横を通っていった。

 あまりに気持ちが良いから小生も昼寝でもしようかとも思ったのだが、実はここには、御岳にもいるようなヌカカなのだろうか、小さな虫がいて、それが小生の足に集って少し痒いのである。他の仲間はなんでもないらしいのだが、小生だけは痒いのである。そんな訳で、動いていれば集られないだろうと、近くの岩を見に行くことにする。

 苔むした少し大きな岩の少し寝た面に、岩が剥がれたような跡のガバホールドが有り、そこがその岩の一番やさしそうなところだったので、そこを登ってみることにする。

 その前にこの岩、結構大きくて、高さも一番低いところでも2m以上有りそうだから、降り口を探しながら一週してみる。

 降り口が無い。沢側が低くなっているのだが、その部分は2〜3m位の高さで被っていて、簡単には降りられない。その他の部分は少し寝てはいるが、3m位の高さがあり、顕著なホールドやスタンスが殆ど無い壁になっている。従って、登ろうとしている一番易しそうな所のクライムダウンしか無さそうだ。

 その面は全面が緑の苔に覆われており、本来ならば掃除をしてから登るのだろうが、そんなに難しくは無さそうだったので、掃除することなく登ることにする。

 先ずは岩の欠けた部分のガバホールドでスタートする。右足で苔の薄そうなところを選んで適当にスメアしてみる。手が良いから身体は上がる。左足を手のところまで上げる。そのまま右手を固め、左手でリップを取りに行く。リップに手が届いたので、後は適当に岩の上にあがる。

 岩の上は草ぼうぼうである。小さな木まで生えている。おそらくこの岩の上に登った人間は小生が初めてだろうとか考えながら少し岩の上を歩いてみたが、なんとなく何かが歩いた跡のような感じに見えるスジが走っている。でも、小さな動物でも、4つ足では多分この岩の上には上がれないだろうから、何なのだろうか。気のせいだろうか。ここの発見者が登ったとも聞いていないし。

 登ったところを降りると、発見者がやってきた。発見者は、その岩の少し下流の同じくらいの大きさの岩の同じくらいの大きさの壁を登っている。

 その壁は、左の方に顕著なフレークが発達しており、そのフレークを使うとそんなに難しくなく登れる場所がある。そこを発見者が登っていたので、小生も真似をしてみる。斜めからやや水平気味に移行するフレークを辿って少し右に行き、リップを取ってまた少し右に行ってから上に抜けるような課題である。

 出だしからフレークを辿る所の足があまりよくないし、フレークの淵もそう掛かるという訳でもないから、結構力を要する課題である。まぁ何とか上に抜ける。

 続いて、その壁の右のほうの下に石がある辺りを登ってみる。下に石があるから、一応その石を避けて登ってみる。手が良かったから、何とか登る。

 ところが、降りてきてびっくりした。大変な落し物があったのだ。踏まなくて良かったと胸をなでおろす。

 発見者が小生が最初に登った全面が苔に覆われた壁を登ったので見学しながら写真を撮る。彼はリップを取りに行く手が小生とは反対だった。

 その壁の左側のカンテを発見者が登る。しかし、苔々で登れない。

 近くのそんなに大きくない三角形の岩を発見者が登る。右側のカンテを使って天辺まで行き、上に抜ける。小生も真似をして、途中右のカンテにヒールフックをしたりして、天辺の少し下でカンテを乗っ越してしまう。

 再び先ほどの大きな岩の左側の壁を登ってみる。この面は苔が少ないし、フレーク状のホールドがあるから難しくは無い。

 その右側の先ほど発見者が敗退したカンテの左側を触ってみる。しかし、離陸がやっと出来るか出来ないかで、その先のホールドが無い。諦めるしかない。

 そこの少し上流に少し大きな少し高いスラブ面を持った岩がある。傾斜はあまり無いし、大きなフレークが幾つかあるから難しくは無いだろうから登ってみようと、発見者と二人で行ってみる。

 その岩の下に行くと、下地があまりよくない。多分落ちることは出来ないだろう。おまけに所々苔が生えているし、スラブの下部の一部には落ち葉も積もっている。そして、一番下部はほんの僅かだがハングしていて、離陸が厳しそうだ。

 真中辺のフレークを使えばそんなに難しくなく登れると見たのだが、そのフレークの下から登りはじめるのは苔や落ち葉と僅かなハングで無理そうなので、少し右からスタートし、途中の大きなフレークを使って本来の真中のフレークのラインに乗ろうと目星をつけ、先ずは離陸をしてみる。

 苔の中の適当なスタンスを拾って離陸する。傾斜はそれほど無いから手は適当である。2歩位登ると大きななんとなく浮いている感じも持たせるフレークが待ち構えている。そのもしかすると大きく欠けるかもしれないと思わせるフレークをアンダーで掴む。意外としっかりしている様だ。一安心の後、そのアンダーを掴んだまま、左に行く算段をする。

 左斜め上の傾斜の緩んだところに一歩立てば真中の縦フレークに手が掛かるのだが、そこに踏み出してしまうと簡単には戻れなくなる感じがして、なかなか踏み出せない。見た目は傾斜も無いし、十分に立てるだろうとは思うのだが、そのフリクションに十分な信頼が置けない。どうしよう。その大きなアンダーフレークを伝って、右のほうの可能性も探ってみる。

 右側は高さが少し低くなるし、下地も右よりは良くはなるのだが、ホールドが乏しくなってしまう。全体に傾斜は無いから多分どこでも登れるのだろうけど、万が一のことを考えると軽軽しく一歩を踏み出せない。

 結局は左に行くしか無さそうと悟る。

 その斜めに走るアンダーの大フレークを掴みながら、そのフレークの左上の傾斜の緩くなったスタンスを再度確認する。やっぱりここに立つしか無さそうだ。

 意を決してそのスタンスに足を上げる。徐々に体重を移動しながら十分に乗り込み、立ち上がって行くと、真中の縦フレークに手が届く。このフレーク、今まで持っていたフレークほどはガバではないが、身体を支えるには十分なフレークである。そのフレークを使って次の足を上げる。その上にはまた斜め上に伸びるフレークが現れるので、そのフレークを掴む。もうリップは目の前である。丁寧に身体を上げて行く。

 落ちるとは思わなかったが、やはりすごく怖かった。何しろ、掴んでいるフレークがもしかすると壊れるかも知れないとか、クライムダウンすることになったらどうしようとか、果たして自分の乗っているスタンスが滑らないだろうかとかの、色々な不安を最後まで拭い去ることが出来なかったのだ。やはりホールドの不安定なハイボールのスラブはすごく怖いものである。特に初見でのまだ磨かれていないスラブはなおさらである。でも、面白かった。因みに、昼寝をしていた仲間が起きだしてきてこの様子を見学してくれていた。

 休んでいた所の少し下流にある岩の被った面を仲間が二人で色々と触っている。

 この岩は、2.5mくらいの被った面を持ち、その上に1m位の緩斜面を持つ岩である。被った面には薄い縦フレークなどが幾つかあり、リップが持てれば登れそうな岩である。とはいっても、当然段クラスになるのだろうが。

 発見者は、その被った面の左側の沢に面した面を一生懸命磨いている。そこにも顕著な水平に近いフレークが途切れ途切れに走っており、少し長めのトラバース課題が設定できそうな面である。結局その面は磨かれただけで、その後誰も触りはしなかったが。

 沢の中に大きく張り出した大きな岩の上が日陰になっていたので、そこで休んでいたら、その岩の前の沢に面した所の日が当たって輝いている岩を仲間が磨きだした。ムーブを探りながら、ホールドを確かめながら磨いている。何回も何回もムーブを確かめるように磨いている。

 一通り磨いて、トライを始める。離陸、難しいようだ。次のホールド、届かないみたいだ。そばの岩に登って上のホールドを磨きなおす。また離陸する。次に手が出せないのだろうか。岩の上に登り、上部のホールドを磨く。降りてきて岩を眺める。また離陸する。何度かそんなことを繰り返し、結局は諦めた。何しろ、水溜りの中に僅かに飛び出した小さな岩の上から取り付く岩だから、落ちることが出来ない課題のようだ。

 その彼、今度は結構被ってはいるが、途中に顕著なホールドもあり、リップにも跳んで止まりそうなホールドがある、先に小生が戯れに跳んでみた所を跳んでいる。で、あっさりとリップを取り上に抜ける。

 その彼続いて、先ほど触っていたもう1つの被った壁を跳びだした。何とか離陸し、リップめがけてランジする。手も足も悪そうだから飛びにくそうである。後で聞いた話だが、リップも悪かったらしい。結局そこも諦めたようだ。

 仲間が一生懸命跳んでいたので、その彼が先に跳んだ、小生が戯れに一度跳んでみた所を再び跳んでみることにする。

 壁の丁度人の首辺りの高さの所に水平のフレークがあり、そこが何とか持てる場所になっている。そのフレークを両手で持って、両足を真下のやはりフレークの淵に掛けて跳んでみる。しかし、少し後ろ気味に跳び出すから、着地で少し後ろによろけて平らなところを外れ、斜面状の所に足を突っ込んでしまう。

 そんなことにもめげず、とは言いながら、少しビビリながら跳んでいたら、先に跳んだ彼が、別のホールドの持ち方と、スタンスを教えてくれる。それでやってみたら、なるほど思い切って跳んでも後ろによろけることが無い。何回かやっていたら、中指の第一関節が掛かった。もしかしてと思ったが、その後到達距離が落ちてきた。何時ものパターンである。

 先ほど我々2人が諦めたカンテの左側を昼寝をしていた彼が登る。登れるんだ。でもやっぱり、小生には、一番苦手な足を腰近くの高さまで上げなければならないムーブだったので、登れなかった。

 その彼がそのカンテの右側も登る。そっち側は、左側のように足を腰まで上げなくとも良い様なので、もしかしたら登れるかと何回か挑戦をしてみる。

 彼はいきなり右足を少し高めに上げて離陸していたが、小生にはそれが出来ないので、ここの発見者がやっていたのを真似して、右足を一段低いスタンスで離陸し、カンテをレイバックで持って足を上げて行く。しかし、うまくやらないと身体が開き戸のように開いてしまう。むきになって発見者と二人で何回か挑戦したが、一度リップに跳んだだけで、その後は段々到達点が下がってきてしまった。こういうレイバックってやっぱり身体張力が相当に必要なようだ。最後にリップに跳んだ時に、スタンスに乗っている感触が掴めたので、次はもしかすると跳ばずにリップに手が届くと思ったのに、悔しいが諦めるしかなかった。

 その後は小生はカメラマンに徹し、彼らがトライする様子を暫く見学しながら、デジカメを構えていた。

 時間はまだ4時を廻ったところである。まだ十分に明るい時間である。ここの発見者が、塩山市のもう1つのボルダーを発見した場所の調査に行かないかと提案してきたので、即、移動することになり、帰り支度を始める。

 塩山市内に入ったが、場所をはっきりとは覚えていなかったようで、その山の斜面の伐採跡地に見えるというボルダーがなかなか見つからない。そのとき彼は牧丘町の方に行ったらしいので、塩山市内ではなくそちらのほうではないかということになり、恵林寺付近をうろちょろした後、牧丘町のほうに走る。

 牧丘町に入ると、そのボルダーが見えてきた。あそこだということで、その山裾方面に行くであろう道の方面に走って行く。しかし、その山が川向こうのようで、なかなかその川を渡りそうな枝道が現れない。暫く先に進んでやっとそれらしい太さの道が現れ、川を渡ることが出来た。

 対岸の道を戻り、より山側を走る道に再び分岐する。すると、葡萄畑の向こうにそのボルダー群が見えてくる。しかし、そこに行くための道が見当たらない。この葡萄畑の中を歩いて行かなければならないのだろうか。自動車を道端に停め、暫く眺めていたら、どうやら道のように見えるところを発見する。そのボルダーのすぐ下辺りを巻く道がありそうに見えるのである。ということはこの道をもう少し先に行けばその道に続く道があるかもしれない。

 また少し先まで走ってみる。そして、なんとなくそれらしい道に入ってみる。

 狭い。違うかも。またもとの広い道まで戻る。再び道を探してみる。やっぱりさっきの道だろうか。さっきの道を再度走り、もう少し先まで行ってみる。どうやらそのボルダーの下の道に続きそうな道を発見する。しかし、もっと狭い。もしかすると、ボルダーの下を走っているであろう道は自動車は走れないのかも。そういうことにして、引き返すことにする。

 まぁ、例え行けたとしても、ボルダリングの対象となるボルダーは1つか2つが良いところかもしれないというのが最終的な結論になっての結果だったのだが。

 丁度花かげの湯という温泉施設の横を通るので、その温泉に寄ることにする。3時間までだが、一人500円である。どうやら山梨の公共の温泉施設の相場は一部を除き、500円のようだ。

 少し温目のサウナにも入り、結構ゆっくりしてしまった。

 塩山を抜けると食事をするところが極端に少なくなるということで、恵林寺の近くで見つけた手打ちほうとうとの看板のある食堂に入る。

 800円だしたまにはと、仲間と同じ手打ちほうとうを頼む。もう一人の仲間は野菜炒め定食を頼む。

 結論は、まぁプロの味ではなかったけど、それなりにおいしかった。野菜炒め定食の仲間は、自分でも作れそうな野菜炒めだったとのこと。たまには素人の食堂も楽しいものである。なにしろ、ほうとうの中身は、かまぼこは入っているは、しいたけは入っているは、サトイモも入っているは、その他色々の野菜が入っているはで、結構おなかが一杯になってしまったのだから。野菜炒めの仲間も、千葉では考えられない具の取り合わせが入っていたとといっていたが、具体的には忘れてしまった。何しろ、面白い内容だったようだ。

 帰りは大月まで20号を走り、中央道に乗ったが、渋滞することなく都内に進入する。

 しかし、調布高井戸間で事故があり渋滞中とのことだったので、国立府中で中央道を降り、永福で再び首都高に乗り返す。

 首都高は何時ものとおり、三宅坂、箱崎辺りが混んでいるらしかったので、芝公園を廻ったのだが、そのまま銀座を廻って箱崎に向かった所、箱崎の手前で渋滞してしまう。どうやら箱崎から先の京葉道路方面が混んでいたらしい。仕方がないから、再び箱崎から新木場を目指す。何の事は無い、まっすぐにレインボーブリッジを渡っていれば既に西船に着いている頃ではないか。

 というわけで、西船に着いたのは11時を回っていたような気がする。

 それほどの期待も無く行ってみた竜門峡だったが、意外と楽しむことが出来た。また行っても良いかなと思わせる場所であった。ご案内頂いた発見者さん、お疲れ様でした。


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作成年月日 平成16年 6月22日
作 成 者 本庄 章