大洗海岸

2000年6月9日記
 7日の水曜日に出張で大洗海岸に行きました。当然のことながら目的は仕事です。でも、なぜか荷物にはフラットソールが入っていました。

 夕方、宿に着き、夕食まで少し時間が有ったので数人の同僚と大洗神社から海岸に行きました。

 大洗の海岸は、基本的には砂浜です。でも、灯台の有る辺りには一寸した磯が有って、岩が存在します。それは、宿の窓から確認をしておきました。でも、窓から見える灯台の付近の岩は皆小さいので全く期待はしていませんでした。因って、散歩に出た時もフラットソールは持参せず、スーツに革靴でした。

 それでも、やっぱり海岸に出て、岩を物色してしまいました。灯台の左側の方に少し大きそうな岩が有ったのでそっちの方に行ってみました。高さは3m位有るのですが、傾斜は殆どなく、ノーハンドで階段の如く登れてしまいます。磯の岩ですからその上は平らで広くなっています。

 一応登って、その岩の上を歩きました。そしたら、反対の方の斜面が少し傾斜が有りそうだったので、浜に降りて、その反対の斜面の下に行ってみました。確かに、垂直から少し被っている様な感じです。

 ここの岩は、一応硬いのですが、大小の礫を含んだ砂岩の様です。早川の岩の礫を少し多くして大きくしたみたいな感じです。ですから、穴が空くのではなく、その大きな礫が出っ張って格好のガバホールドとなっています。

 そんな訳で、ガバガバの壁です。スーツに革靴でなんの問題もなく登れてしまいました。本当に易しい10級といった所です。その横はもう少し被っていてもう少し平らな面を持っているのですが、如何せん、波打ち際から海中に落ちています。ですから、取付く事が出来ません。残念。

 この岩よりは小さいが、側面が垂直な岩が見えたので、その岩に行ってみました。近づいてみると、高さは2mも有りません。岩の上にすぐ手が届いてしまうので、なんとかシッダウンスタートでやってみましたが、ガバガバで、余りにも簡単すぎるので、上まで登る事はしませんでした。その横にも少し被った面を持った岩が有ったので、やっぱりSDでやってみたのですが、2手で終わりでこれも面白くはありません。結局適当なボルダーは見つかりませんでした。

 仕方が無いから、垂直の防波堤というか岸壁というか、そんな壁が砂浜に作られていたので、その壁にマントルをしてみました。砂浜から壁の上の縁に飛びついてただマントルするだけですけど、でも、スーツに革靴だから、腹を壁に付けたり、膝を使う訳には行きません。1個所壁に一寸した凹みが有る所を見つけて、そこに足をかけて、奇麗にマントルが返せました。もう少し高い壁に飛びついてみましたが、そっちは足が決まらずうまく行きませんでした。

 なんか物足りなかったので、今度は階段の側壁の縁を足ブラでトラバースしてみました。そして、飛びつく事の出来なかったその壁の一番高い所まで行けたので、そこでマントルを返してみましたが、やっぱり革靴ではあまり良い足がかりが無くうまく行きませんでした。

 何時までそんな所で筋トレやってても仕方が無いし、同行した同僚も呆れているので、それでお仕舞にしました。

 いい年をしたおじさんが一人革靴でコンクリート壁にぶら下がっていたという、傍目に見てもなんとも間の抜けたこの日の夕暮れでした。


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作成年月日 平成12年 6月 9日
最終改定日 平成12年 6月10日
作 成 者 本庄 章