奥仙丈エリアのボルダーに行ってきました

2004年 7月12日記
 いつも一緒に外に行くジムの仲間の一人が先週我々が行った山梨のシークレットエリアに行ってみたいと言うので、偶々外に行きたいと言っていたもう一人の一緒に外に行くのは初めてとなるジムの仲間とその家族も誘って、我々3人とその一家4人の7人で2台の自動車で、土曜日の日にシークレットエリアに出かけることにした。因みにクライマーは5人である。

 我々3人は何時もの駅前で待ち合わせ、小生が土曜日の朝の渋滞にはまってしまったため5分ほど約束の時間に遅れてしまったものの、無事小生の自動車で湾岸道路経由で出発する。

 途中、土曜日ということで、レインボーブリッジから環状線に合流するところが少し渋滞したが、大したことは無く順調に進む。

 新宿を過ぎた辺りで、仲間の携帯に別行動の仲間の自動車から、京葉道路が渋滞していて、少し遅れるらしいとの連絡が入る。その仲間とは談合坂のサービスエリアで待ち合わせの約束をしていたのである。京葉道路を使わなくて良かったとか言いながら、ゴールデンウイークの四国巡り以来ゆっくり走ることが身に着いてしまった小生としては、これ幸いとゆっくりと走る。

 その後も心配していた渋滞も無く、談合坂サービスエリアに到着する。しかし、駐車場が混んでいる。電光掲示板には一応「空」と表示されていたのだが、実際は駐車場の手前部分がほぼ満車状態で、空を待つ自動車が通路に停まっている状態であった。

 運良く出て行こうとする自動車に遭遇し、殆ど待つことなく自動車を停めることが出来た。

 トイレを済ませたところに再び仲間から現在相模湖付近との連絡が入る。談合坂は相模湖の次のインターの上野原からすぐである。ということで、あまり待つことも無く、無事別行動だった仲間とも合流し、降りるインターと、そこで再度合流することを確認し、程なく出発する。

 こちらのほうが先にサービスエリアを出たと思っていたのだが、もう一台のほうがインターで待っていてくれた。相変わらずゆっくり走ってしまったから、少し待たせてしまったかもしれない。

 そこからは小生が先導し、2台並んでシークレットエリアに向かう。

 途中コンビニにより食料を調達する。何時もならパンを買うのだが、前回仲間達が食べていたお蕎麦や素麺が物凄く気になったので、思い切って素麺を購入してみる。素麺だけで足りないといけないからと、念のためカレーパンも1つ購入する。パンを買えばやっぱりと、赤色のパックの牛乳までも買ってしまう。序にとアイス最中まで買ってしまった。

 シークレットエリアに到着してみると、近くで工事が行われており、その関係者が交通整理をしている。前回自動車を停めたところに一時停止をしたら、交通整理のおじさんからトラックの邪魔だから動けと促されてしまう。仕方がないからのろのろ動き始めたが、その先のエリアへの入り口付近にも工事の関係者らしき人達が見える。

 出るときに、土曜日はエリアの付近で工事が行われているかもしれないと心配した通りであった。やっぱり土曜日にはシークレットエリアには近付かないほうがよさそうだ。半分予想していたことだったので、出発するときから第二の目的地としていた、仲間がゴールデンウイークに行った、奥仙丈エリアという所に転進することにする。

 この奥仙丈エリアは花崗岩のエリアで、岩は一杯あるらしい。しかし、樹林帯の斜面を10分から20分位歩かなければならないらしく、同行している子供達には少々きついかもしれない所らしい。そのことを一応家族連れの仲間にも話し、皆で転進する。

 途中、すごく素敵な高原を通る。自然観察ハイクらしい中高年のグループが草原の中で何かを観察している。その草原の近くには駐車場も用意されている。気温も20度位しかない。今度相棒と一緒に来ることにしよう等と考えながら先に進む。その後、気温は17度まで下がったようだ。

 高原から少し下ったところの林道の脇の駐車スペースに自動車を置き、支度をする。

 家族連れの母上と子供の3人は一先ず自動車に残り、父上が偵察に出るということで、4人で出発する。

 林道から脇道に入り進むと、道の脇に4mくらいの高さの僅かに寝た平らな面を持つ岩が出現する。このエリアを案内してくれる仲間曰く、そこをゴールデンウイークに来た仲間の一人が登ったらしい。そして、岩が少し脆いから怖かったといっていたらしい。僅かなリスが走るくらいで、顕著なホールドやスタンスが殆ど無いフェースだから、岩がしっかりしていても易しくは無いだろう。

 その少し先の道の下の沢の斜面に少し被った面を持つ岩が現れる。その面のカンテもそのときのもう一人の仲間が登ったらしい。我々は先を急ぐ。

 その道から斜面に踏み入るポイントが、今の季節では草が生い茂ってしまっているので、わからなくなってしまったらしい。少しその道を戻り、適当な草の少ない傾斜の緩そうな沢型に入る。

 枯葉を踏みながら、あちこちに走る獣道のような僅かな踏み跡を辿り斜面を登って行く。

 岩が見え出す。結構適当な大きさなのだが、きつい斜面の途中だったり、岩が重なり合っていたりで、登る対象としては優先度は低い岩達である。

 斜面がより急になってきたので、下から見えていた岩々の間をトラバース気味に登って行く。

 ちょっとした尾根を越え、傾斜が少し緩んできたところを再び上に登り始める。すると、程なく稜線状のところに近づいてくる。多分支尾根なのだろうが、地図を見ているわけではないから良くはわからない。結構長そうな稜線状に見える。

 小生は少し遅れて仲間に付いていったので、途中で仲間を見失ってしまい、その稜線を乗っ越して、反対側のすごく急な斜面を少し降りてしまう。すると、上のほうから小生の名前を呼ぶ声が聞こえたので、慌ててその声の方向に引き返す。

 登ってきた面は、稜線からほんの僅か下った辺りが傾斜が緩く広くなっており、その辺りから稜線の向かい側に向かって岩が点在している。仲間はその稜線上の岩の間に荷物を置いていた。

 その場所は少し狭かったので、小生は荷物を担いだまま、その岩の先の稜線を進んでみる。すると、丁度稜線上に大きな岩が幾つか有り、下地を気にしなければ登れそうな岩が幾つか見つかる。一通り岩を見て、稜線の反対側の斜面の岩の間を仲間のもとに戻る。しかし、そっちの面は傾斜が急で、岩が重なっていたりして、歩きにくかった。

 荷物の場所まで戻ったが、その場所が少し狭かったので、小生だけはその斜面の少し下の傾斜が緩く少し広場状になった場所に荷物を置き、仲間に合流する。

 今回の案内人はこのエリアを見つけた仲間なのだが、その仲間が前回来た時に登った課題を幾つか説明してくれながら、このエリアの一部を案内してくれる。しかし、小生には難しい課題が多かった。

 一通りの案内を受け、荷物の場所まで戻ったが、荷物の場所が狭いので、他の仲間も小生の荷物の場所付近に荷物を移動する。

 なんだか雨粒が落ちてきたような気がする。仲間の一人も雨が落ちてきたという。その日は夕方から雨との天気予報だったのだが、既に降り出したのだろうか。ここは標高が高いから、そのせいかもしれない。いずれにしても雨が本格的に降り出さないうちに登ってしまおうと急いで支度を始める。

 高さが2m位のマン丸っこいリップを持った岩が有り、そのリップのマントルが難しくないとのことで、支度を終えた仲間がその岩でアップを始める。

 小生はその姿を納めようと慌てて自分の荷物まで戻り、デジカメを取り出したのだが、電池が切れていてデジカメの蓋が開かない。慌てて予備の電池に入れ替えていたら、仲間はもう登り終えてしまった。仕方がないから、もう一回登ってとその仲間に頼むと、その仲間は、難しくないから小生が登ればと勧めてくれる。それもそうだと、その仲間にデジカメで小生を写してもらうことにして用意を始める。

 今回も登るというよりは写真撮影が主と考えて、靴は履かずにズボンのサイドポケットに入れていたので、その靴をポケットから取り出したら、写真を撮ってくれる仲間が、靴が無いのにどうやって登るのか不思議に思っていたという。今回のズボンはあちこちにポケットのある7分のズボンだったのだ。

 リップに手をやると、すごく甘い。右下のカンテ沿いにすごく良いガバスタンスが有って、それに右足で乗り込めばマントルというよりも乗り込み感覚で岩の上に立てるのだが、小生にはそのリップが持てないし、スタンスが右過ぎる。デジカメを用意してもらっているのに。困ったなぁ。

 仕方がないから、そのリップをホールドを求めて右に移動し、ついに右側のカンテの脇まで移動してしまう。ところが頼みとしたカンテも持てない。そのまま右手を上に伸ばしたら、岩の天辺のカンテというか、リッジというかが持ててしまう。どうせ岩が主体の写真だからと、その一番上のリッジを持って、ガバスタンスで岩の上に這い上がる。

 先ほど落ちてきた雨粒が再び落ちはじめる。でも、まだポツポツ程度で、降っているという感じではない。

 ここの発見者は、稜線の先を偵察に行くといって、登る支度をすることなく、そちらのほうに行ってしまう。

 小生も、既に岩を1つ登ったからと、仲間に付いて行って仲間の写真を撮ることにする。ある著名なクライマーの百岩場めぐりの定義として、少なくとも1つ以上のルートあるいは課題を登ることと有るので、ってこの際、殆ど関係は無いのだが。

 そんなに大きくは無いのだが、結構難しいらしい岩を登る仲間の写真を撮っていたら、少し先にある少し大きな岩のクラック沿いを登るもう一人の仲間の姿が見えたので、そちらに移動し、その仲間の写真も撮る。

 その岩は、緩い斜面に直角にやや寝たフェースを持っており、そのフェースの斜面の下のほうのカンテの直ぐ脇のクラックというか、フレークというか、そんなところを登り、斜面上を尚も上っ行くリッジを登って行くという感じである。

 小生の写真を撮ってくれた仲間のもとに戻ると、その仲間の姿が見えない。声が聞こえたような気がする方面を探してみたが見当たらない。

 雨が降り出してくる。もう間もなく本降りになりそうな雰囲気である。まだこのエリアの写真を殆ど撮っていない。モデルを写し込んだ岩の写真は諦めるしかないが、岩だけの写真でも撮らなければと、その付近の岩の写真を撮り始める。

 家族連れの仲間が、本降りになる前に降りるとのことで、一人で先に降りてゆく。

 他の二人はまだ荷物のところには戻っていない。小生も一人で、発見者が行くといっていた方面の稜線の岩の写真を撮りに行く。

 雨も少し降り出したので、荷物の所に戻ると、仲間も戻っている。雨も完全に頭が濡れるほどに降リ出したので、我々も戻ることにする。

 登ってくるときには少しトラバースしながら登ってきたのだが、前回はほぼ真っ直ぐ登ってきたらしいので、ほぼ真っ直ぐ降りてみる。

 途中沢が二つに分かれるところが有ったので、前回とは違うらしい方向に下りていったら、道に出る手前で、藪が濃くなってくる。どこをどう降りても藪をこがなければならない状態である。

 小生が、ままよと、右の斜面に入り小さな尾根を乗っ越して隣の沢筋を降りようと行って見たのだが、結局そちらの沢の方も状況は同じである。引き返しても状況は変わらないからと、そのまま潅木の生い茂る藪をこいで道まで下って行く。

 仲間も、結局小生の後を付いてきたので、そのやぶをこいで降りてくる。そして、「ブウブウ」有り得ない下降路だと文句を言う。まあほんの数十メートルのことだったし、誰も邪魔なマットなどは背負ってはいなかったのだし、真っ直ぐに降りてもどっちみちかわらなそうだったのだから良しとしよう。小生的には。

 道に出てから、身体に付いたごみなどを払っていたら、道に大きな毛虫が落ちているのに気付く。それを見た仲間が、これは我々が運んできたのかも知れないと声を上げる。それを見た仲間が急いで衣服の点検をしてしまう。降りてくる途中に、房総の蛭の話をしていたから、余計に毛虫に反応してしまったらしい。でも、このエリアには蛭はいなさそうな気がする。多分。

 自動車に戻ると雨は本降りになっていた。

 1時頃から登り始めて、1時間もいただろうか。まだ時間も有るし、もしかすると下界は雨は降っていないかもと、前々回に行った竜門峡に行ってみようということになり、早急に出発する。

 林道を下り、高度を下げていっても、雲は晴れない。下界も完全に雨のようだ。仕方がない。温泉に寄って帰るか。

 なんだかお腹が空いている。考えてみると、登りだしたとたんに雨が降り出した感じだから、まだ昼ご飯を食べていないのである。といって途中自動車を停めて昼食にする雰囲気でもないし。

 温泉フリークの案内人が途中寝てしまったので、帰り道にあった温泉を通り越してしまったようで、結局竜門峡方面の天目山温泉に行くことになる。途中、ワイナリーとか果物の直売所とかを通るので、もう一台の家族連れにそのまま付いてきてもらうのが申し訳なくなってしまう。

 天目山温泉に着くと、駐車場が一杯である。やっと2台停められるところを見つけたのだが、風呂が混んでいるかも知れないと、その奥にあるらしい、嵯峨塩温泉という所に行ってみることにする。

 途中、家族連れの自動車が付いてこない。少し待ったのだが、あまりにも来ないので引き返してみる。途中、間違いやすそうな二股が有ったので入って行くと、程なくして家族連れの自動車が降りてきた。二股を間違った方向に入ってしまったようだ。

 引き返すと、程なく嵯峨塩温泉の宿に到着する。

 なんか入浴だけはさせてくれない雰囲気の旅館である。仲間が聞きに行くと、案の定、入浴のみは駄目とのこと。天目温泉しかないか。

 さっき寄ったときもなんとなくハイカーが多そうな感じがしたし、雨が降り出してから少しは時間が過ぎていたから、そろそろ温泉も空きだすだろうと予想していたのだが、駐車場は殆ど空いていない。でも、さっきよりは手前に2台分の駐車スペースを見つけ、温泉に入る。

 ずっと折角買った素麺を食べる場所を探していたものだから、ここで食べなければと、素麺にパンも持って温泉の建物に向かう。

 入浴料は700円だそうだ。5時以降なら400円になるらしいのだが、この近くの温泉のように3時間以内400円という料金設定が無いため、1時間かそこらなのに一日の料金を取られてしまった。

 風呂場自体はどちらかというと空いている感じである。混んでいると思っていたが、どうやら休息所が混んでいるので、風呂はそれほど混んではいなかったようだ。ゆっくりと身体を洗うことが出来た。

 ここの温泉の露天風呂は、雨が降っていたのでテントの屋根がセットされていたが、完全の露天である。外の風景は渓谷の緑の斜面である。結構開放感が味わえる露天風呂である。

 湯はこの近くの温泉に漏れず、少しぬるめである。でも、高アルカリ泉ということで、肌がぬるぬるするのである。湯としては、透明だし、臭いもきつくないから、肌のぬるつきが無ければ普通の風呂かもしれないが、こうはっきりと肌がぬるつくと、やっぱり温泉という感じが強くする。直接湯は飲めなかったけど、まぁ良しとしよう。露天風呂に入り、泡風呂にまで入ってしまった。

 ここの休息所は持込が禁止されていないようなので、休息所で待望の素麺を食べる。麺をほぐすための水のパックまで添えられている。感激。

 家族連れの仲間は甲州街道沿いの道の駅に寄ったので、そこからは我々の単独行動となり、そのまま20号を走り、大月から相模湖まで行く。土曜日の5時前から6時前後だから、もう少し渋滞するのかと思ったのだが、思ったよりは流れている。

 小仏トンネルが渋滞中との掲示があったのだが、相模湖から八王子までの20号は結構きついので、相模湖インターから中央道に乗る。

 小仏トンネル入り口手前で、この先渋滞中となっていたが、目立った渋滞は無い。そのまま八王子まで停まらずに走ることが出来た。でも、やっぱり土曜日である。府中から高井戸、そして、首都高の三宅坂の手前、環状線などで渋滞に捕まってしまった。

 湾岸は順調に走り、出発地点には8時過ぎに到着する。

 若い仲間に、今回はあまり登れなかったから、何時ものジムに寄ってゆくかと聞いてみたら、そのまま帰るとのことだったので、そのまま出発点で解散する。

 今回は、あまり登らなかったから、もっと早くに出発点に着くと思っていたのにと仲間に話すと、今回は一杯走り回ったから、時間が掛かったのだという。そして、今回は一日中自動車で走り回っていた感じがするとも言う。確かに、エリアに寄った多く見積もっても2時間位と、温泉に寄った1時間位の3時間前後と、僅かな寄り道以外は、自動車で走っていた訳である。7時半に出て、8時半頃に帰ってきたわけだから、少なくとも9時間以上は自動車で走っていた訳である。そういわれればそうだ。納得。


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作成年月日 平成16年 7月12日
作 成 者 本庄 章