新川のボルダ−に行ってきました

2004年 9月27日記
 前々から行きたかった仙台近郊の新川と岩手陸前高田の広田海岸のボルダ−エリアを、9月の中旬の木、金と休みをもらい、土曜日までの三日間を使って巡ってきた。今回も一人である。

 先ずは新川を目指す。

 水曜日の夜、大慌てで用意をして、8時過ぎに家を出る。30分程走ったところでデジカメ用の三脚を忘れたことに気付く。一瞬戻ろうかとも思ったが、今までも無しでやってきたのだからと、そのまま行くことにする。

 茨城の龍ヶ崎から、真岡を通って4号線に出て矢板辺りから東北道に乗る積もりであったのだが、矢板までが遠い。走りながら考えたら、土浦辺りから常磐道に乗って、磐越経由で仙台まで行った方が楽に思えて来た。

 常磐道に乗るべく、牛久から6号線に出た所で、磐越経由は少し遠回りだし、どうせ夜だからそのまま適当に下道を走って行こうと考えを改める。と、決まったら、カーナビを仙台にセットし、オール下道のルートを表示させる。すると、袋田から矢祭経由で須賀川に出る道を指示する。水戸から349号線をほぼ水郡線沿いに北上する道である。結構直線で北上するようだ。よし、これで行こう。

 途中までは何回か走ったことのある道である。一応カーナビに従って走る。

 空いている。前のトラックも結構飛ばしている。途中からは信号も殆ど無い。

 そろそろ矢祭に近づいてきたのだが、その辺りで結構眠くなってくる。どうしよう、もう直ぐ12時になるし。多分泊まるところもみつからなそうだし。ガムを噛みながら走っていたら、運良く道の駅の看板が出てきた。道の駅さとみである。どうせ明日は昼頃までに着けばよいし、ここからなら、高速を使えば3時間位で着けるだろうと、その道の駅で泊まることにする。

 朝、6時頃に出発する。

 須賀川から東北道に乗る。やっぱり高速は走りやすい。

 吾妻パーキングに寄る。そうか、スピード体感コーナーのあるパーキングか。やっぱりそのコーナーは健在だった。

 パーキングの端っこの東屋風のベンチまで鍋とコンロを運び、湯を沸かして朝食にする。

 仙台南インターで高速を降り、そのまま次のインターの仙台宮城まで一般道を走る。別に意図したわけではないのだが、カーナビがそのように指示したのだ。何故そういう指示なのかはわからない。なんか不思議な指示ではある。

 仙台宮城インターからは国道48号線を走って行けば作並に行く。そこから少し入れば新川ライン沿いの長命水だ。そこに自動車を置けば後は10分程でエリアに着く。

 長命水の駐車場には自動車は1台しか停まっていない。やっぱり平日だからなぁ。

 水筒に長命水を汲み、支度をして歩き出す。といっても、どっちに行けばよいのかがわからない。看板を確認する。

 新川に掛かる釣り橋を渡り、「グレートストーン」という案内板に従って遊歩道をしばらく歩く。といっても、本の少し歩くとまた釣り橋が現れる。その釣り橋の下流がエリアらしいのだ。

 物凄くゆれる釣り橋から下を見ると、大きなボルダ−が幾つか見える。あれか。

 遊歩道はそのボルダ−群の間を通っている。

 インターネットから落としてきたトポを取り出し、岩を確認する。

 課題のある岩は数個だから、直ぐにわかる。岩と岩の間のトンネルを潜り、ちょっと遊歩道から外れたスペースに荷物を置き、支度を整える。

 一応マットは背負ってきたので、そのマットを台にしてデジカメをセットし、セルフタイマーを使って幾つかの岩を撮影する。

 最初は7級と8級の課題のある山側の岩だ。

 日陰だからなんとなく湿っていて、苔も生えている。まぁ、アップだからと、取り付いてみる。

 何時ものことだが、8級の課題で離陸が出来ない。流木に乗って、少し勢いをつけて離陸をする。次はその岩の右側の7級の課題だ。こちらは簡単に離陸する。なんだか7級の方がやさしいのかなぁ。

 アップはその辺にして、このエリアのメインボルダ−的な岩の7級の課題に取り付く。一番大きな岩の垂直に近い壁だ。

 ここの岩は、なんと言う岩なのだろう。山梨の早川のコンクリートジャングルの岩に似ている感じがする。礫が壁の中の所々に飛び出しており、それがホールドやスタンスとして使えるのだ。

 登りやすいところを登ると7級らしいのだが、どこも登りやすくは無い。うーん、どこを登ろう。

 少し、岩を触って、川側のカンテの直ぐ右辺りを何とか登る。

 次はその岩の裏に廻ってみる。遊歩道脇のマントルチックな場所が登れそうだったので、そこを触ってみる。

 左側のクラックを両手で保持し、そのまま岩の途中のリップにマントルすれば、後は緩い傾斜を這い上がればよい。筈なのだが、足が無い。こちらも日陰になるから、やっぱり湿気ている感じだ。何とか足を探すが、右の良い足が見つからない。段々左に寄ってゆく。

 何とか上に抜けたが、なんとなくすっきりしない。最初に見たときは易しいと思ったのだが。

 トポを見ると、その課題は、左のクラックから右にトラバースしてからマントルを返して5級となっている。そうか、トラバースか。やってみたが、足が無いし、手も悪いからトラバースが出来ない。日がカンカン照っているから手もぬめる。本来ならもう少しフリクションが効くのだろう、ということにしよう。

 登れそうなところは大体そんなところだ。また岩を見て歩く。

 ハングしたリップへの7級のマントルがある。確かに、いかにもマントルしろという感じだ。

 リップのホールドを探る。かかりの良いところは無い。足もリップまで上げなければならない。体の硬い小生には一番苦手なムーブだ。

 川の淵に、1m半位のテーブル状のリップを持った、易しいマントルが出来そうな岩を見つける。当然トポへの記載は無い。

 易しいから出来た。で、デジカメをセットし、登っているところの写真を撮る。

 1つくらいは、ボルダリングッという感じの課題に触りたい。トポで調べると、先ほどのここのメインと思しき壁に4級の課題がある。調べると、ポケットで離陸してリップを取れれば何とかマントルは返せそうな課題である。これに挑戦してみよう。

 右手のポケット、少し高めだけど、それと右足でスタートし、直ぐ上のやはりポケットチックな左手を取る。そこまでは直ぐに出来る。

 次の左足は少し高めだが、礫の出っ張ったすばらしいスタンスがあるから、そこに乗り込む。次はリップだが、途中何かを中継しなければリップまでは届きそうに無い。目の前のクラックにホールドを探すが、持てそうなところは無い。一先ず降りる。

 幾つか目の前に走るクラックにホールド探したが、どれも手が掛からない。少し跳んでみたが、跳んで留るようなホールドはない。

 地面からクラックを眺めていたら、クラックの斜めの部分をアンダー気味にもてることを発見する。

 そのサイドアンダーのホールドは、丁度お臍の辺りに来るから、体が少し上がって少し左に行かなければ持つことは出来ない。右の手をそのホールドに移し、身体を少し開き加減で左足に乗り込んで行くのだが、体が剥がされて落ちる。でも、これでリップが持てそうだ。

 そのムーブの2回目の試技で意外とあっけなく体が上がる。左手を伸ばしたら、リップがしっかりと持てた。もっと時間が掛かると思ったのだが。

 慎重に足を選んで、手を決めて、マントルを返す。得意系といえば得意系だからかな。

 まぁ、この暑さで4級が登れれば良しとするか。でも、まだ昼前だ。もう少し頑張るか。

 岩のトンネルを潜ってその岩の裏に廻ってみる。そこにはその岩の隣の岩の壁が目の前に立っているのだ。

 垂直よりやや寝た感じで、全体が細かく凸凹している壁である。因みに真中を直上すると初段らしい。そんなところは登れないから、左側の5級らしいところを触ってみる。

 カンテを使っても良いのだろうか。触ってみたら、簡単には離陸が出来ない。となれば多分使っても良いのだろうと勝手に決める。でも、その先どうするのだろう。ホールドになりそうなところが見えない。

 離陸して、カンテの左手を上げようとしたが、手が上げられない。真上を見たら、斜めカチがあった。これだよ。右手でそのカチを持ち、その直ぐ上のカチを取ってリップを掴む。

 トポには最後は真中の一番高いところへとなっていたので、そのまま真中まで壁の中を移動し上に抜ける。トラバースにリップを使ってしまったが、無理して壁の中にホールドを求めることも無いような気がする。多分、それでよいのだろう。

 他にも課題を幾つか見てみたが、苔が濃かったり、岩が湿気ていたりで登りたいところも見つからなかったので、1時頃だったが引き上げることにする。

 長命水に戻ると、中年集団がスケッチをしている。やっぱり行楽地なのだ。

 自動車に戻って、ポリタンクに長命水を汲んできて、川原でコーヒーを沸かして飲んだ。

 今夜は陸前高田まで行く予定である。インターネットの情報によると、仙台から3〜4時間らしい。でも、どうやって行くのだろう。高速を使うとしても、ストレートには行けないから、どっかを経由しなければならないはずだ。一関だろうか。時間はある。下の道で行こう。

 カーナビをセットしたら、松島経由で行くらしい。到着は8時頃になるらしい。どうせ泊りだからまぁいいや。

 カーナビの指示に従って、走り出す。

 仙台宮城インターまで戻り、仙台市内に入る。さすが、仙台市内はスムーズには走れない。といって渋滞しているわけではない。

 右だ左だと、結構何回も曲がらされて、やっと、国道45号線に出て、松島への案内板が出始める。

 松島海岸のホテル街を抜け、ごちゃごちゃ走ったあとは、どこをどう走っているのかさっぱりわからない。ただただカーナビが示す道を走るだけだ。

 石巻という道案内が出始めたので、石巻に行くのかと思っていたら、石巻の町の中には寄らないようだ。途中から45号を放れ、342号とか346号とかを走る。道は空いているのだが、なんだかさびしいところだ。途中多分東和町辺りの道の駅でアイスとお饅頭を買う。

 やっと気仙沼に到着する。既に暗くなっている。陸前高田はもう直ぐだ。

 既に走行距離が500kmを超えている。そろそろガソリンがなくなる頃だ。ガソリンスタンドを探すが、小生のカードの使えるガソリンスタンドがなかなか現れない。

 食事をどうしようか。やはり適当な場所が見つからない。

 そうこうするうちに、ついに陸前高田市に入る。ここには高田松原道の駅があるから、そこが目的地である。

 その道の駅は結構広い。多分7時ちょっと前だっただろうと思うのだが、道の駅の案内所がまだ開いていた。

 結局、インスタントラーメンを作って夕食にする。

 案内板を見ていたら、この道の駅の前がキャンプ場になっているらしい。ヘッドランプを持って、行ってみたら、管理棟があり、人がいた。パンフレットとか、沢山置いてあったので、見てみたが、キャンプ道具の賃貸料しか出ておらず、肝心のキャンプ場の使用料が書いてない。係りの人に声をかけて聞いてみたら、キャンプ料は無料らしいのだが、野外学習何とかセンターということで、使用の2週間前までに利用計画書を出さなければ使えないと教えてくれる。もしかしたらテントで寝られると思ったのだが、残念。

 自動車に戻り、寝る支度をしていたら、いきなり太鼓の音がしだす。道の駅のどこかの建物で太鼓の練習が始まったらしい。結構響いてくる。まぁ、只だから仕方がないか。

 都合切れ切れに1時間も聞こえてきただろうか。程なく太鼓の練習は終わったようだ。と同時くらいに寝入ってしまったようだ。


戻る

作成年月日 平成16年 9月27日
作 成 者 本庄 章