根占のボルダーと猿ヶ城峡のボルダーに行ってきました

2005年 1月12日記
 平成16年年末からの九州ボルダリング行第7日目である。

 7時起床、相変わらず薄暗い。

 ボルダーエリアはこの駐車場の隣なのだ。海に向って左の海岸にボルダーが転がっているらしいのだ。昨夜移動して戻ってきてしまった奥の駐車場に移動し、傍の東屋で朝食の仕度をする。その脇を釣り人らしき人が通り過ぎる。

 丁度風の通り道に当たるのか、僅かに寒い。でも、気のせいかも知れない。基本的には充分我慢が出来る寒さだ。

 相棒が食事を作っている間に、デジカメをもって、前の海に伸びる防波堤に行ってみる。その防波堤の外側の直ぐ下からボルダーエリアが始まっている。そこから数百mの海岸にボルダーが転がっているのである。防波堤の突端まで行って、ボルダーエリアの写真を撮ってきた。

 少しゆっくりして、9時頃に出発する。

 防波堤の斜面を降りた所で適当な岩を触る。高さは無いし、傾斜もないから、難しくは無い。小生が今までに一番親しんできたであろう花崗岩でもある。

 適当なスラブを2つ3つ登る。実際は傾斜が無く易しいのだが、写真で見るとそれなりに見えるから面白い。

 防波堤の下は砂浜だったのだが、少し奥に進むと、岩が多くなって重なって来るから、砂は見えなくなってくる。

 岸の一番奥に大きなスラブ壁を持った岩が現れる。あれが登れたら楽しいだろうな。

 近づいて、スラブを眺めてみたら、そこそこ登れそうな気がしてくる。しかし、下は石だ。落ちることは出来ない。スラブだから、落ちないと言う保障は取りにくい。高さもそれなりにある。やっぱりやめようか。

 右側は高さが低くなっている。カンテを使ってしまえば少しは安定するかもしれない。最初の発想とは違うが、まぁいいだろう。

 この岩は小さな岩の上に乗っているから、下はちょっとしたハングになっている。そこを下から越すのは無理そうだったから、適当な石の上からスラブに乗ってスタートする。

 最初はスラブの中を慎重に登り、真ん中辺からカンテに逃げて、カンテをトラバースして行く。

 どこまでトラバースしていっても仕方が無いから適当なところで上に上がる。

 少し高かったから、少し満足した。

 亀の甲羅の様な模様を持った岩が現れる。若しかして、インターネットの写真で見た岩かもしれない。岩の間に下りて、下からその岩のカンテを登る。

 ここはトポは持っていないから、そんなには大きくは無い登れそうな岩を物色しながら進む。

 大きな高い岩が現れる。しかし、傾斜が無い。凄く易しそうだ。ノーハンドで登って見る。

 海側に大きな岩が張り出している。行ってみると、海側に太いロープが垂らされている。釣り人のロープのようだ。

 相変わらず易しそうな岩をいくつか登りながら、偶には出来そうで出来なかった岩も触りながら先に進む。

 そろそろ岩が薄くなって来て砂浜が現れる。

 2mちょっとの一手物岩がある。傾斜の立ったスラブだから、登って見ることにする。

 下の砂が濡れている。マットを敷いて、取り付いてみる。

 ホールドもスタンスもツルツルだから一歩が出られない。何回かやって、やっと離陸したのだが、その先に動けない。

 飛び降りて、相棒に写真を撮ったかと聞いたら、まだ撮ってはいないと言う。そんなぁ、もう離陸できるかどうか分からないのに。

 マットがビショビショになってしまっていたから、二度と離陸できなかった。

 一応エリアはここで終わりである。もと来た道を帰るのは厳しいから、先に見える人家の脇辺りから道路に出よう。

 インターネットのここを訪れた人の手記には道路の途中からこのエリアに下りてきたように書かれている。その積りで、ここに来るまでにも気にしながら降り口を捜していたのだが、道路との堺は少し高い壁になっているから、簡単には登れそうには無さそうに見えたのだ。でも、多分人家の近くなら高い側壁は無いだろうと。

 人家に近づき、踏み跡を探す。しかし、踏み跡はない。仕方がないから、歩けそうな場所を探すが、良さそうなところが中々見当たらない。人の家に入る訳にも行かないし。

 民家の前を少し先に行ってから薮に入ったら、畑の淵に出ることが出来た。

 相棒を海岸に残して帰り道を捜していたから、相棒のところまで戻り、相棒を呼んできた。

 道路に出たら、ズボンに草の実がいっぱい付いている。フリースのズボンだからなおさらである。その草の実を取りながら、トンネルを潜って道の駅まで戻った。

 そろそろ昼近い。この道の駅の案内に、リーズナブルな料金で食事が楽しめるとあり、昼飯はそのレストランに行ってみようと相棒とも話していたので、行ってみたら休みだった。今日と明日は年末だからかお休みらしいのだ。

 仕方がないから、次の目的地である猿ヶ城渓谷を目指す。昨夜来た道を戻り、垂水市から猿ヶ城渓谷に行くのだ。

 途中猿ヶ城渓谷への曲がり角を見過ごし行きすぎてしまったが、無事猿ヶ城渓谷への道に入る。細い道である。途中工事中の少し太い道に出たりしたが、猿ヶ城温泉からは殆どすれ違いの不可能な細い道に入る。

 どこが猿ヶ城渓谷かがはっきりしない。渓谷沿いに出た道を進んでいたら、その先通行止めとの看板が現れる。

 引き換えしてきて、キャンプ場に分かれる道に入ってみる。すると、その先に大きな駐車場があった。

 ここはキャンプ場の駐車場なのだろうか。しかし、今はキャンプ場はやって無さそうだから自動車を停めても大丈夫だろう、と言うことにして自動車を停める。

 あまり綺麗ではない大きな案内板があったので眺めてみたら、この辺りが猿ヶ城渓谷らしい。そして、この駐車場はその観光客の為の駐車場らしいことも分かる。

 二段になった駐車場の下の段まで行って、自動車を停め、相棒を自動車に残したまま偵察に出る。

 遊歩道のようなところを下って行ったら、川原への階段がある。これがトポの階段だろうか。川原に出て下流を見たら、釣り橋がかかっている。あれがトポの橋だろうか。トポの橋記号には釣り橋とは書いてはいないのである。

 ビンタ岩とか、発見岩とか、トポの岩と実際の岩と見比べてみるのだが、なんだかしっくりとは来ない。トポに書かれた課題の説明文なども参照しながら岩を調べていったら、何となく岩が分かりだした。でも、岩の向きとか、場所とかが何となく違うから、半信半疑である。少し上流に移動して、対岸の少し大きめの岩の上を見たら、錆びたリングボルトが見える。あれが、リングボルト岩だ。そお類推しなおしたら、最初の推測が大きくは違ってはいなかったように思えた。

 上流のエリアに行ってみる。

 川原に下りる階段があるはずである。しかしそのような階段は見当たらない。手前の川原に降りる道があり、沢には、一応ケーブルで岩に繋がれて入るが、ただ岩の上に置いただけの木で作られた小さな橋が渡されている場所がある。行ってみたら、対岸に山道が延びている。その道を先に進んでみたが、段々沢床から離れて行くので、途中から引き返してきた。

 途中沢に降りる踏み跡があったので、そこから川原に下りてみる。結構大きな岩もある。

 対岸に渡って少し奥に移動して、周りの岩を眺めたら、何となくトポの岩に似ている。凄く大きな岩があって、その岩の下が潜れそうに見える。それがくぐる大岩だろうか。対岸に戻って、先に進んだら、大界一座岩と、ソフト岩のような岩が確認された。ここが上流のエリアかも知れない。しかし、ここにはそんなに易しい課題は無いからと、適当に偵察を切り上げ、対岸の斜面をガサガサ登り返して自動車に戻った。

 仕度を整え、相棒と一緒に下流エリアに行く。

 まず、10級のスラブUと思われる場所を登って見る。「どこでも登ってくれという感じ」とあるが、そうやさしくは感じない。

 その左側の7級のスラブTらしい所も登って見る。「やや難しいか」、なんかあまり変わらないかも。

 発見岩の課題とか、キューブ岩の課題とか、8級とか6級とかの課題らしいものもいくつか登って見る。確か、このエリアを発見した時に初めて登ったと言う課題らしいところも登って見た。何しろ、岩の向きとトポの課題の場所が微妙にあわないから、最後まで確信が持てなかったのだ。

 記念撮影もいくつか試みる。

 橋の下流200m位のところにボッケモン岩と言うのがあるらしい。デジカメをもって一人でそれを探しに行く。

 暫く下ると、右岸に赤い被った面を持つ岩を発見する。あれだろうか。観察してみたが、岩の右サイドや裏側に課題が有りそうには見えない。違うのかなぁ。

 もう少し下ると、少し大きな岩が見えてくる。大きく被った面もある。石の上からスタートする課題のスタートのようなところも確認できる。両サイドも課題が出来そうだ。川を渡り返し、裏に回ると、SDの課題が設定出来そうな形状である。もう少し回り込むと、カンテにチョーク痕が残っている。やっぱりこれだ。

 写真を撮る。もう一枚撮る。シャッターが下りない。どうしたんだ。色々触ってみたが、分からない。電池が切れたのだろうか。予備電池は持ってきてはいない。折角来たのに。

 電池の蓋を開けてまた閉めなおして写真を撮ったら撮れた。そうか、少し休めば起電力が回復して、もう少しは写真が撮れるかも知れない。休み休み写真を撮ったら、その後も2〜3枚の写真が撮れた。

 相棒と一緒に遊歩道の上に上がって、通行止めになっている吊橋を渡って、写真を撮ってきた。戻ってきたら、人がいる。裏白を探しに来た近所の老夫婦らしい。

 上流エリアに移動する。

 相棒をサポートしながら、先ほど登った斜面を苦労しながらガサガサ下って川原に下りる。

 綺麗なクラックが走った岩とかの面白そうな岩を触って、易しそうな所を適当に登って、フェスタ岩のちょっと怖い壁に張り付いてみたりして、適当に写真を撮ってもらったりしながら少し遊んでしまった。

 帰りに下りてきた斜面を苦労して登り返していたら、その右のほうに、木の枝で作られた階段が見える。あれがトポの階段だったんだ。苦労して斜面を下りたり登ったりする必要は無かったのだ。

 戻る途中の川原にもボルダーが沢山見える。先ほどの遊歩道が沢を渡る辺りである。多分あそこにも登れる岩があるのだろうなぁ。

 後日談だが、トポを調べ直したら、もう一つのトポを持参していて、そのトポにはこの駐車場の図や、中間部分の岩のトポが載っていたのである。最初からそれを参照していたら、もう少し岩が分かりやすかったかも知れない。何しろ、某協会の機関紙に載っていたトポの図は大分に見にくい物だったのだ。これも後の祭りではある。

 案内書には垂水には温泉が多いと書かれていたから、注意して走ってみたのだが、温泉の案内が見当たらなかった。しかし、またしてもJチェーンの店が現れたから、そこにまたしても入ってしまった。

 何時の頃からか降り出した小雨の中、都城付近を走っていたら、スーパーが現れた。そのスーパーで、サンドイッチとかさつま揚げとかを買い、出ようとしたら、宮崎方向には曲がれないようになっている。仕方がないから、来た方向に戻る方向に出て、大分遠廻りしてから宮崎方面に向った。

 今夜は綱ノ瀬川の近くの青雲橋道の駅に行くつもりである。しかし、既に8時近いし、到着が相当遅くなりそうである。おまけに延岡を回ってゆくと遅くなりそうだからと途中から338号線で山の中を走る予定でもあるのだが、天気予報は雪だとか言っているし、あまり夜に山道は走りたくは無いのである。

 相棒とも相談した結果、手前の日向道の駅に泊まる事になった。

 途中、ただひたすら10号線を走って、山之口道の駅に寄ったり、電飾が綺麗に飾られた宮崎市内を通って、日向道の駅に着いたら、既に10時頃になっていた。


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作成年月日 平成17年 1月12日
作 成 者 本庄 章