中津川ボルダーに行ってきました

2002年10月20日記
 土曜日に相棒とジムの仲間5人の7人で中津川ボルダーに行って来た。前回の早川のメンバーに、その時用事で行かなかった一人を加えたメンバーである。

 実は小生、風邪で調子が悪かったので、土曜日の朝、6時の待合わせ場所に居れば一緒に連れて行ってくれと言っていたのである。当日の朝、喉がおかしく声が出なかったのだが、結局一緒に行ってしまった。

 今回も待合わせ場所でおち会った後、2台の自動車は現地集合で出発する。

 中津川は確か3回目だと思う。と言っても、一回は雨の中の偵察だけ。こちらは小川山の帰りにジムの仲間と一緒に行ったので覚えているのだが、もう一回は何時どうやって誰と行ったのかの記憶は殆どない。なんか、満足岩の前に降りる段差が高く、飛び降りられないので、残念のある岩を危なっかしくトラバースした記憶と、ピラニアの前の方の河原にあるあんまり高くない岩のマントルの課題を触った記憶があるのだ。もしかすると、ジムの仲間と来た時の記憶かも知れないが、その時は雨が降っていたのに、その記憶では雨は降っていなかった様に思えるので、なんかすっきりしないのである。なんとなく行っていない気もするなぁ。

 首都高から、渋滞の外環経由で関越道、鶴ヶ島インターから299号にでて、11時過ぎに現着。まだ仲間はいない。てっきり彼らの方が早いと思ったのだが、彼らは外環の渋滞を避け、所沢から入間に行き、299号で来たらしい。高速を使わずに5分かそこらの差だったから、結構早かったようだ。

 支度をして満足岩の前に行く。この岩の前に行くには2m位の段差を降りなければならないので、小生と相棒は藪をもう少し先迄漕いで、一寸した沢形を使って河原まで下り、彼等より一段高い岩の上に荷物を置く。

 仲間はそれぞれアップを始める。小生は近くの岩の写真を撮って廻る。

 ここは難しい課題が多い。というか、満足岩がメインで、そのメインの壁には2級以上の課題しかない。他にも10級とか8級とか、ある事は有るのだが。

 仲間の1人が我々が荷物を置いた場所の前の7級の課題を登っているので、小生もアップにと真似をする。この課題、まともに登ろうとすると結構難しいのである。仲間は、そこをまともに登ろうとしていたから、そこは7級だからカンテを使うんじゃないかといいながら、小生はカンテを使う。

 仲間は満足に挑戦している。簡単に登る人、少し苦労しながら登る人、2手3手で、次が取れない人、まぁ、バラバラである。時間忘れ左でアップする人もいる。

 皆それぞれ満足、大満足、時間忘れの岩など、自分の課題を始める。小生は記憶のあるピラニアの前の岩の課題に行く。

 この課題、相当にチョークがついている。結構触られているようだ。しかし、何処が使うホールドなのかわからない。とっても使えそうに無い所にまでチョークがついているのだ。

 色々と持てそうなホールドを探るが、足も良いのが無いので、カンテのホールドは使えそうに無い。リップにホールドがある。しかし、いきなりそのホールドを取ってしまって良いのだろうか。取れれば終わってしまうのではと思えるのだ。

 でも、リップのホールドを持って見る。届かない。少し左に寄って、僅かに出ている石の頭に乗ってみるとやっと届く。所が、このホールドを持つと、手がいっぱいいっぱいに延びてしまって次に動けない。最初は左手で持ったので、今度は右手で持って見る。少し余裕は出て来るが、今度は次のムーブが出来ない。ああだこうだ暫くやって、仲間のもとに戻る。

 仲間の挑戦も一段落したのか、一服していたので、その課題の話しをすると、以前その課題にはまったと言う人が来てくれる。その人に続いて他の仲間も集まる。

 どうもこの課題の下地が少し低くなったような事を言う。で、やっぱりいきなりリップを持ってスタートで良いらしい。ところが、まともではリップが持てないから、カンテを探ったりしている。で、こうすればリップに届くと教えて上げる。

 ここではまった仲間は左手でリップにぶら下がり、左足を上げて右のリップのカチを取ってから少し右に行き、マントルする。リップを取ればあとのマントルは簡単かと思ったら、これが意外と悪いらしい。結構苦労して登る。

 もう一人も登る。次の人はマントルが出来ずに降りる。小生は左手にぶら下がれず、最初の足が上がらない。あんな第二関節迄のタンデュ持ちでぶら下がるなんて小生には出来ない。

 仲間が左ヒールフックでマントルを返す。それを見て、別の仲間は最初のリップのホールドに足を上げるが、その仲間はその足に乗り込めない。別の仲間が、その足上げをリスにスタンスを拾って成功する。これの方が綺麗だし、簡単らしい。さっき失敗した仲間はこのムーブで成功する。小生は仲間のムーブを見て、右足を斜め下に突っ張り、身体を右に倒してリップを持てば持てるかもと、そのムーブを試すと、リップが持て、左足が上がる。しかし、右手のリップのカチが持てない。

 登った仲間が、SDを探り出す。が、足も乏しいし、ホールドも悪いので、やっぱりSDは無理なようだ。

 皆この課題ができてしまったので、また満足岩に戻る。小生と相棒は残り、小生はこの課題を繰り返す。相棒はそのシーンを写真に撮ってくれる。今回も相棒は靴を持って来ないからカメラマンである。もう一回リップをとれ、次のカチも取れたが、動けなかった。

 仲間のもとに戻り、仲間の写真を撮ったり、食べ物を食べたりして、またさっきの課題に戻る。リップは持て、足が上がって、リップのカチも取れる。さあマントルか。が、ホールドはない。右にも動けない。左手の奥のガバに手を飛ばす。右手も奥のカチを持つ。足を探すが、足は無い。目星を付けていた左カンテのスタンスは斜めだから、この手では乗れない。ああだこうだ暫くもがいて降りる。また戻る。

 こんなことを2〜3回繰り返す。段々リップが持てなくなってくる。指が疲れて来たようだ。

 近くの岩の課題を触る事にする。先ずは、コーナーと言う課題である。ピラニアのある壁の横の岩の裏の被った凹角の課題である。

 下地には流木が溜まっている。なんとなく湿った岩でもある。上の方は苔が生えている。最近、ここを触った人はいないのかも知れない。

 一応スタートホールドを探して離陸して見る。足もあるから離陸は出来る。次のホールドを目の前の上に求める。持てないで、落ちる。次は左斜め上のホールドか。それは持てる。右手上に移して、次は左のカンテか。足を上げてカンテを持つ。持てるが、本当はその上のガバチックに見えるカンテを持ちたい。足を上げて伸びる。届かずに落ちる。後ろにひっくり返る。

 これはヤバイ。相棒が自分が背負って来たハーフの薄いマットを持って来てくれる。それを下に敷いて、再度挑戦する。右足を新たに探し、足を少し高く上げて伸びる。届いた。やっぱりガバだ。そこを両手で持って、左足をカンテに持って行く。スタンス然としたスタンスは無い。苔がついているような一寸したスタンスを頼りに、マントルする。左手を奥のかかりそうな所を持って乗り込んで行く。カンテに乗ってしまえば傾斜はそれ程無い。しかし、全面苔苔苔。少しオーバーだが。手が良いから、恐いけど上に抜ける。

 本当は凹角を直上するのかも知れないが、上の方は苔が生えているから、恐くて出来ない。というより、小生のホールドは有りそうには見えないから、今回はこれでいいや。あとでグレードを見ると2級だから、本当は直上するのだろうが。

 さっきから出来ないでいる課題の岩のもっと沢側に被った面を持つそんなに大きくない岩がある。下地は岩と水面だ。落ちる事は出来ない。でも、出来るかもしれないと、取付いて見る。

 最初は右の方にホールドを探ったがホールドは見つからず、岩の上に降りる。次は左に行く。左の下地は水だ。まぁいいや。左手でリップを持つ。一応持てる。足もある。身体を上げリップの奥の岩のテッペンを持つ。掛かる。よし。岩の上に上がる。被ってはいるがガチガチしていて、スタンスはあるから、難しくはない。黒本の3級の課題の場所あたりだが、その課題ではないだろう。

 黒本では、この付近にはあとはピラニアとまだ登れない課題しかないから、満足岩の裏側の課題に行って見る。こっちには7級以下の課題しか無いから、全部登ってやろう。

 マントルという課題が幾つかあるが、易しいから、黒本のマントルの課題かどうかはっきりしないが、その辺の黒本の課題だろう所を登る。10級の少し高い岩を登り、降りてくると、相棒が来ている。ここは例の段差を越えて来なければならないから、まさか来るとは思わなかったのだが、降りて来る時に使った場所を辿って来たようだ。

 水辺の満足岩の7級の課題を登って見る。石の上からのスタートだが、何処だかはっきりはしないから、適当に登る。わっ、満足岩登っちゃった。

 岩の上に置いて来たデジカメと、靴とトポを回収して、ついでに、さっきマントルした所の少し右をまたマントルして、段差を使って戻る。相棒は藪を漕いで戻る。

 所が、なかなか戻らない。やっと戻って来たので聞いて見たら、道をはずして、上の方に登ってしまったらしい。落ちたのではなくて良かった。

 またさっきの出来ない課題に行って見る。足が上がり、一手目のリップのカチまでは確実に取れるようになった。しかし、その先のマントルがどうしても出来ない。スタンスに立てないし、足も上がらない。そんなに高くはないのだが、石が出ている所があるから、むやみな落ち方は出来ない。思い切ったムーブが出来ない。

 何回かリップの縁で悪戦苦闘して見たが、なんだか小生には出来そうに無い感じがしてしまった。おまけに、筋肉痛、というか、腕の筋肉が痛くなってしまった。チクチクする感じの痛みだから、相当な負荷だったんだろうか。

 仲間のもとに戻ると、一人の仲間がピラニアを見に行くと言うので、デジカメを持ってくっついて行く。

 この課題は、垂壁のパリパリのホールドのデリケートな課題らしい。苔がいっぱいついていて、特に上の方は苔だらけで、ホールドなんか有るのだろうかと言う感じである。下の方には、チョークなんだかカビなんだかわからない白い粉の跡は所々ある事は有るのだが。

 一人の仲間が、満足と言う課題で、やっとリップから上のホールドを取る。後は岩の上に上がるだけだ。それが、そのホールドがなかなか持てないらしい。それが持てればこの課題は出来るらしい。キョンをして見たり、、正対に戻したり、2回、3回と頑張るが、遂に力尽きる。やっとリップまで行ったのに。

 別の仲間が、時間忘れの岩と言う課題のスタートをやっている。スタートホールドに届かないから下に石を3段程積んでいる。でも、スタートホールドはアンダーチックなピンチらしく、どうしても離陸が出来ないでいる。そこで小生が、どうせ石を積むならもう一段積んだらというと、それもそうだと、もう一段石を積む算段を始める。

 石を積むのも、ただ置くだけでは駄目らしい。特に高くなると、動かないように積むのが難しい様だ。色々な石を物色し、石と石との間に詰め石をする。それがなかなか巧くゆかないらしい。登るより、こっちの方がはまりそうだとか言いながら、楽しそうに石積みをする。

 4段積みした石の上からスタートするが、少しは違うようだと言いながら、そんなに良くなったようでも無かった。

 さっきの仲間がまた満足に挑戦する。で、やっと満足を登る。ずっと挑戦していたから、これで、やっと帰れるとか。

 仲間の一人が、少し前から何人かが挑戦していた、残念のある岩の左の方を登り始める。これは、スタートが大変らしい。この課題、限定課題なのだが、少し太目の角材を横にしたみたいなホールドがある。それをピンチでスタートするのがすごく難しいらしい。スタートは出来ても、上のホールドを取ろうとすると、足が外れたり手が外れるらしい。すごく力を吸われてしまうらしい。

 皆で、順番でやり出す。なんか憑かれた様にやり出す。で、なかなか出来ないで、益々熱が入る。スタートの足は右の人と左の人がいる。左の方が出易いらしいのだが、手を出すと足が外れてしまうらしい。右だと、出難いが手を出し易いらしい。それぞれのスタイルで繰り返す。そんな中、一人ができたらしい。すると、他の人は益々打ち込み出す。

 すでに5時を廻っている。でも、これが出来なければ帰るわけにはいかない。らしい。この、地味な課題だけをやりにここに来るのも馬鹿らしいとか。じつはそんな課題らしいのだが。

 一人が惜しい所まで行く。またやる。また出来ない。また出来ない。暗くなる。

 我々は先に荷物を纏め、仲間の一人がある事を確認した踏み跡を辿って先に戻る。でも、程なく仲間が追い付いて来る。道路に出たら、既に薄暗かった。

 大滝村の日帰り温泉施設は確か6時までだと、少し急いで行って見る。しかし、6時までに出なければならず、5時40分頃に着いた我々は15分かそこらしか入れない。風呂は後にして、先に食事にする事にする。

 仲間の車の先導で秩父を目指す。で、途中、焼き鳥屋みたいな食堂で食事にする。この店、結構安い。まずくも無い。気に入ってしまう。この店に入る少し前に降り出した雨は本降りになっていた。

 何処の風呂にするかで皆で相談したが、結局、食事をしてしまうと、風呂は良いやと言う事になり、この食堂の前で解散する事にする。

 我々は来た時に使った道を戻って、圏央道の鶴ヶ島から関越に乗る事にする。圏央道の鶴ヶ島は、地図によれば、来る時に右折で入った道を直進すればすぐ先で左折で入れるとなっているので、その交差点を直進するが、圏央道の標識がない。それらしい道に入ってうろちょろするが、わからない。圏央道沿いに走る道を探ると、インターらしい所が見えるのだが、そこを通り過ぎても、そこに入る道は無い。

 仕方が無いから、朝に曲がった交差点まで戻り、朝来た道を引き返す。すると、圏央道の標識が現れる。その交差点にガソリンスタンドがあったので、ガソリンを入れて、圏央道のインターに向かう。

 その道は、そのまま圏央道に入る道であった。と言う事は、地図の道は間違いのようだ。大分てこずってしまった。

 渋滞も解消していたようだし、日帰りでもあったので、そのまま練馬まで行き、外環道から首都高で帰る事にした。お影で11時には家に着いた。

 千葉は雨はあまり降らなかったようだ。


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作成年月日 平成14年10月20日
作 成 者 本庄 章