御岳ボルダーその59

2006年 1月17日記
 またフラッと御岳に行ってきた。一人である。

 相棒が朝から出かけ、天気予報もあまり良いことを言っていないということで、昼近くまでウダウダしていたのだが、ふと外を窺うと、なんと太陽が燦燦と照り輝いているではないか。埼玉方面に用事があったので、昼過ぎにゆっくりと出かける予定でいたのだが、今から出ればまだ2時間は御岳で遊べると、急遽御岳経由で用事先に行くことにし、慌てて支度をした。

 出発は結局1時近くなってしまったが、道も空いていたので、3時頃御岳に到着する。途中、首都高の湾岸線で、ラジオに聞き入っている間に、レインボーブリッジへの分岐を見過ごしてしまい、大井ジャンクションから芝浦まで戻ったため、少し時間をロスしてしまったが、2時間ちょっとで御岳まで行くことが出来た。

 玉堂美術館の上の駐車場は満杯だったので、発電所脇の駐車場に行く。こちらは結構空きがあった。

 そのままデッドエンドの岩に行く。先客は3人。二人はデッドエンドをやっていた。

 デッドエンドの脇の課題でアップする。この岩、最近は沢側の下地が少し下がっているから、少し出だしがきつくなっている。

 気温は10度以上あるようなのだが、既に日は照ってはいないから、何となく寒い。靴のソールもなんだか堅めである。

 例の4級の課題を触ってみる。スタートホールドはどこだったっけ。背伸びをして、ホールドを探ってみる。こんなんだったかなぁ。

 足を水平クラックの大きなポケットに上げてみる。届かない。結構下地が下がっている。

 上のスタートホールドと思しきホールドにぶら下がる。が、ぶら下がることが出来ない。まぁいいや。

 前回少し遊んだその横のカンテの3級の課題を触ってみる。

 スタートホールドはこの辺だったっけ。カンテの少し奥のガチガチした所を探ってみる。なんだか親指を使った記憶もあるのだが。

 足を探してみる。どこもかしこもツルツルである。あれぇー、どこだったっけ。前回の記憶が殆ど無い。こちらも離陸することなく諦める。歳はとりたくないものだ。

 先客のパッドをお借りし、デッドエンド直上を触ってみる。

 右手でスローパーを掴む。こんなに悪かったっけ。左手は目の前のあまりよくないカチだったっけ。右足を下のほうの、これもあまりよくは無いスタンスに置いて、左足を膝の上辺りのちょっとしたテラスに持ってゆく。なんだか不安定である。しかし、その左足に乗り込み、左手を伸ばす。

 その上のポケットは、身体が少し壁に入っているから、下からでは少し見難い。どこだったっけ。やっと見つけたら、遥かに届いていない。わぁー。疲れて落ちる。こんな筈では。

 休みながら、何回かやってみる。やっと届いた。けど、指のセットをする間に落ちてしまう。全く駄目だ。

 古い記録を読み直していたら、以前はこのポケットをキョンで取っていたとあったので、今回はそのキョンを試すつもりでも有った。

 やってみたら、右手は悪いは、右足は高いはで、キョンが出来ない。おかしいなぁー。そのムーブだけで既に疲れてしまう。

 休んで、もう一度やってみたら、何とかキョンの体勢に入ることが出来、確かに、少しだけ余裕で上のポケットに手が届いた。しかし、既に指をセットする余裕は無かった。

 なんだか岩が湿っぽい感じがする。先ほど、この岩の上に登ったとき、岩の上には水が溜まっていた。イギリス人のトラバースのクラックの奥にも水が残っていたっけ。やっぱり湿気ているのだろうか。確かに気温は上がったかも知れないが、岩は相変わらず冷たい感じがするから、それで、岩が僅かに結露しているのだろうか。そう考えたくなってしまう。

 先客の一人が忍者返しを登り、直上に挑戦し出す。その人もポケットがまだ取れない。

 暫く、その二人で、直上をやっているうちに、その先客は確実にポケットを取るようになる。そして、身体を開き、右上のポケットを窺うようになる。若者は早いや。

 先客の一人が移動して行く。もう一人のやはり、直上やっていたらしい先客も帰る。

 暫く、二人で直上をやっていたのだが、あまりにも進展が無いので、小生も移動することにする。既に4時を過ぎていた。

 中州ボルダーに行ってみる。周りには既に誰もいない。

 ジャンピングフックを触ってみる。

 凹角の中のクラックやフレーク、左のカンテの三角の凹み、左足の顕著なフレークのスタンス。皆な健在である。それらを一通り撫でまわし、摩り、足を掛けてみる。

 三角の凹みと凹角のカチ、左足のフレークで離陸してみる。その状態で右手を探す。凹角の縦クラック、凹角の右のフェースの皺、凹角の上のほうの僅かなピンチ、等など。しかし、いずれも使える気はしない。そんな中に、唯一使えそうなものが、凹角の中のピンチのしたのガストンチックは小さな縦カチだ。身体が少し上がれば間違いなく効く。しかし、身体を上げるスタンスが無い。仕方がないから、デッドで手を出してみる。右足が切れ、身体が開き、落ちる。

 今のところ、そのムーブしか見出せないから、そのムーブに望みを託し、虚しくそのムーブを繰り返す。やっと諦める。

 別の手を探し、別の足で立ちこむなど、その時点で考えられるムーブを片っ端から試す。しかし、その殆どは離陸すら出来ない。

 その横の、レインボーハングを触ってみる。この4級の課題も、何回かに一回しか登れない、小生にとっては4級ではない課題である。

 今は釣りのシーズンではない。従って、中州の嵩上げはまだされていないのだろう。そのレインボーハングの下地も結構下がっている。

 目の前の皺と右カンテ奥のホールドで離陸し、目の前のガチガチのホールドに右手を移してみる。なんか違うなぁ。

 今度は右手をカンテの少し上に移動する。これも違うなぁ。

 寒い。ここは結構風が通るのだ。今回は風は殆ど無いが、やっぱり寒い。既に4時半は廻っている。食事をして用事先に行けば丁度良さそうな時間になったようだ。

 遊歩道を歩いているときに、最近は丸こんにゃく岩に行っていないことを思い出す。少しまだ時間もあるから、久しぶりに寄ってみるか。

 丸こんにゃく岩に近付くと、何人かの若者集団が岩の前にいる。小生が降りてゆくと、丁度一人が左の課題を登ったところだった。

 少しだけ、その人たちとお話したが、その人達はそれを最後に引き上げていった。

 一人残って、中央を触ってみる。

 ここの下地も以前よりは下がっている。久しぶりだから、スタートホールドを思い出せない。いや、スタートの場所もあやふやになっている。丸い出っ張りのこっちだったっけあっちだったっけ。下地が少し下がっているから、岩の面の見える角度も違うだろうから、ますます判らない。

 そこは諦め、先ほどの若者が登っていた左の方を触ってみる。

 左手は高い丸っこいリップのところに掛かるホールドがある。左足は少し高いところに適当なポケットがある。右足の適当なスタンスで離陸し、左足をそのポケットに持ってゆく。

 その足で身体を上げ、右手を右の方のカンテに飛ばしてみる。持てない。うーん、確かこんなんではなかったような。

 再度、身体を上げ、この辺だったのではと思い出される表面のガチャガチャした少し膨らんだ場所に右手を出す。やっぱり、なんか方向が。

 以前、その丸っこいホールドを右手で持てていたときは、左足が違っていたような気もする。

 その後、左足が良いから、右手とか左手とか、上のほうにある幾つかのガバチックなホールドに飛ばしてみたが、方向が悪かったり、足が外れたり、既に疲れていたりで、どうにもならない。

 そのまま駄目駄目で終わるのも癪だったから、一番右端のすごく易しい所を登って終わりにした。既に5時であった。

 5時ちょっと過ぎに駐車場を出発し、青梅市内の前回も行った、九州でお世話になったファミレスで、結構待たされながら、夕食をして用事先に向かった。

 どうも、あのファミレスは人手不足のようで、行く度に印象が悪くなってくる。もう行くのは止めようか。

 それにしても今回は駄目駄目過ぎた。未だに正月遠征の疲れが残っているのかなぁ。


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作成年月日 平成18年 1月17日
作 成 者 本庄 章