御岳ボルダーその57

2005年 8月24日記
 土曜日の日に、ここのところ暫く外の岩に行っていないので何時もの御岳にでもと、相棒と二人で御岳に行ってきた。何時ものといっても、前回の御岳が昨年の10月だから、ほぼ10ヶ月振りではある。

 最近は、前回の瑞牆といい、メジャーなエリアへは殆どと言うより、全く行ってはいない気がする。今年に入って、笠間に2回、小川山に1回、メジャーなところに行っているが、小川山は4月の初めだったから、小川山といえどもそれほどメジャーでは無いと言えば言える訳である。いずれにしろ、ここ4ヶ月位は人のいた岩場は、5月の野立て岩位である。

 野立て岩も、今ではメジャーな岩場と言えるようになったようだし、安達太良も最近はメジャーになったようだから、厳密には6月からの2ヶ月ちょっとと言うことになろうか。って、良く考えてみたら、その2ヶ月間って、殆ど外岩には行ってはいなかったっけ。

 まぁ、なんだかんだ言っても、前回の瑞牆では岩を登ることは殆どしなかったから、久しぶりの外岩である事には変わりは無い。

 暑いからと、午後の1時近くに家を出る。

 近くのガソリンスタンドでガソリンを入れたが、それにしても暑い。窓を開けて走る。で、なおさら暑い。何故冷房を入れないかって、それは相棒ともども、冷房が余り好きではないからである。ただそれだけである。

 湾岸から首都高に入り、自動車のスピードが上がる。すると、窓からの風が強くなる。騒音も増してくる。ラジオが聞き辛くなってしまう。仕方がない。窓を閉め、冷房を入れる。

 新木場辺りで、三宅坂から外苑辺りまで渋滞、霞ヶ関までの所要時間はレインボーブリッジ経由で15分との情報が入る。なんだかよくはわからないが、レインボウブリッジ経由で行くことにした。

 霞ヶ関から三宅坂のジャンクションまで特に渋滞は無い。少し拍子抜けである。実は、やはり竹橋方面からの車線が1車線規正されていたらしいのだが、目の前の三宅坂のジャンクションの合流部分で開放されていたのである。どうやら、渋滞の先頭に合流する格好になったようで、レインボーブリッジ経由で正解だったようだ。その後も渋滞は無かった。

 三鷹辺りから、少しゆっくり走って、窓を開けてみる。それまでの肌を刺すような冷気は無くなり、その分、冷たくは無いが、何となく気持ちの良い少しだけ涼しい風が入ってきた。やっぱり風は自然でなくちゃ。

 玉堂美術館の上の駐車場に丁度一台分のスペースが空いている。忍者返しの岩に行くには、ここが空いていなかったら、発電所から歩かなければならないところだったのだが、歩かずに済んだようだ。もっとも、そこが空いていなければ外に行ったかもしれないが。

 なにやら下の渓谷の方から太鼓の音が聞こえてくる。相棒が見に行こうと言うので、美術館への坂道を降りてみる。

 音はどうやら対岸からのようだ。それも、少し高いところから聞こえてくるから、岸辺の御岳園地からでは無さそうだ。時間も余り無いから、太鼓を確認することなく、坂道の途中で引き返し、吉野街道を忍者返しの岩の上まで歩く。

 途中、吉野街道からとけたソフトクリーム岩が見えるところがあるのだが、今は夏だからか、木の葉っぱや草が茂っていて、直接には岩の周りは見えない。

 忍者返しの岩に行くと、若者3人がいた。

 挨拶をして、支度をしてみたが、まだ暑いから、何となくウダウダする。

 カヌーが2艇近付いて来て、先客の一人と話をしだす。どうやらお仲間の様だ。近付いて行って、学生さんかと聞いてみたら、今は社会人になったという。乗っていたカヌーが余り綺麗ではなかったから、てっきり学生さんかと思ったのだが。

 カヌーに乗っていた人が、カヌーをやっていたのかと聞くから、以前はC1という艇に乗っていたと答えたら、ボルダリングの人が、以前小生にここで有ったことを覚えていると言う。その人はその時はカヌーに乗っていたらしい。でも、小生には一向に記憶が無い。3年も前のことらしいから、小生にとっては当然なのだが、それにしても、その人はよくも覚えていたものだ。その後、大分前の御岳でのカヌーの状況など、少うしだけお話をする。

 別の二人の先客にも、どこから来たか聞いてみたら、名古屋だと言う。やはり夏の様だ。名古屋なら、豊田には行くかと聞いたら、豊田はまだ行ったことがないというから、豊田は良いところだし、行けば誰かしっかがいて、親切に色々と教えてくれるだろうとお話する。

 そうこうするうちに、その人たちは以前は沖縄に居て、そこでクライミングをはじめたと言うから、同じジムから一時沖縄に行っていた人の話をしたら、その人は良く知っているとの事だった。やっぱりこの世界はそう広くはない様だ。

 アップにと、少し下流の易しいとされる課題のある岩に行って、チョークのついたガバホールドから離陸しようとしたら、相変わらず離陸が出来ない。

 ああだこうだ、足を探して、ああだこうだ、スタートホールドの持ち方を探って、結局離陸が出来ないから、相棒のもとに引き返す。

 結局アップにはならなかったが、若者に混じって、そのまま忍者返しを触ってみる。

 若者は、スタートスタンスを右足クロス気味に出て、少し前に出現した大きな凹みのスタンスに左足を上げ、次のホールドを取りに行っている。

 この忍者返しの岩の下地は以前に比べると大分下がったようで、岩の前の小さな岩が二つ頭を出している。以前、砂袋などをかませていた岩である。その時よりも幾分頭が余計に出ている気もする。

 何時ものスタートホールドに手を伸ばすと、結構高くなっていて、爪先だってやっとホールドの右上に届くと言う感じである。それに、そのスタートホールドは少しずつ欠けてきているようで、以前よりは持ちにくくなっている気もする。反対に、スタートスタンスは、以前よりは立てるスタンスが出現している。というか、少し前のスタンスに戻っているという感じである。

 若者が右足を置くスタンスに左足を置き、何時ものムーブで離陸してみる。

 スタートホールドが持ちにくいから、体が充分に引き付けられず、次のホールドまで手が届かない。少し飛ばし気味に手を出してみたが、ホールドできなかった。

 その後、何回かやっているうちに、スタートホールドの一番右上まで右手を持ってゆくと人差し指が引っかかることを発見する。人差し指のジャムが効くという感じである。それでやってみたら、次のホールドが取れた。

 左足を上げ、暫く前に欠けた、以前はガバだったスタンスに右足を上げ、次のスローパーを取りに行こうとしたら、右足が滑ってしまった。

 いつもここでお会いする人がやってくる。この方とも久しぶりである。ご挨拶をする。

 また、先ほどアップに行った岩に行って、先ほどの課題に挑戦してみたら、やっとこさ離陸が出来た。この課題、相いも変わらず、小生には難しい課題である。

 何時もの人は、蟹をやり始める。このくそ暑い状況で、よくもまぁあんな課題が出来るものだと感心しながら見物する。

 その方、今度は虫に挑戦する。そして、左手を縦カチに寄せるところまで行く。

 その方の、スタートから次の水平カチホールドを取りに行くところを見ていたら、小生がやっと持っているスタートホールドを左手で、小生が持つ場所よりもっと持ちにくい場所を持って、クロスで次のホールドを取りに行っている。

 やっぱり根本的にホールドの保持力が違うようだ。ジムで、最近はホールドの保持力が増したと実感できるようになっていたのだが、その人の虫のスタートのムーブを見、自分の忍者返しのスタートホールドの保持加減を考えてみるに、やっぱり次元の違う感じがしてならない。保持力の違いが1割2割と言う話では無さそうに思えてしまう。倍、三倍の感じがしてしまうのである。

 未だ殆ど登ると言うことが出来ていないので、一人でマミ岩に行ってみる。何時もの3級の課題を触るためである。

 行ってみたら、こちらも下地が下がっている。最初に足を上げるリップに足が上がらなくなってしまっているのである。両手を大きく開いて、左足だったかを腰辺りのリップの縁に上げて、左手で左上のポケットを取りに行くと言うムーブを試してみようと思っていたのだが、そのスタートスタンスに足が上がらないからそのムーブが出来ないのである。

 足を探したり、ホールドを探ってみたりしてみたが、良さそうなスタンスも良さそうな中継ホールドも見つからない。仕方がないから、隣の4級だか5級だかの場所を触ってみる。

 実はここも小生の苦手な場所で、今までもすんなりと登れた試しの無い場所である。ましてや下地が下がっている今回、そう簡単に出来るわけが無い。

 触ってみたら、やっぱりホールドが無い。相棒がやってきたが、小生はすぐに諦めて忍者返しの岩の前に戻った。

 途中、大分以前に触って、人と同じムーブで登れなかった課題に行ってみた。「水の歌」という課題の丁度真裏に当たるところである。

 行ってみたら、岩一面が薄緑色になっている。縦にうっすらとクラックの走った課題で、上半分が僅かに被っているのだが、下半分はスメアで行く感じの課題だから、どうやらそのままでは登れそうに無い感じである。クラックを少しだけ触ってすぐに諦めた。

 忍者返しをやってみたら、先ほどの指ジャムのお陰でか、スローパーまで行くことが出来た。しかし、ちょうど真下にはマットが無かったし、岩が出ているから、思い切って手を出すことが出来ない。ぐずぐずしていたら落ちてしまった。

 その後、カヌーの人が帰り、二人組みが帰って、何時もの人と二人というか三人というか、になった。

 途中、何時もの人と話をしながら、彼は、虫や蟹をやり、小生は相変わらず忍者返しをやる。小生、相変わらずスローパーまでも行かない。

 右手の人差し指を見たら、ペンダコの下辺りが赤くなって凹んでいる。おまけに何となく痛い。(後日談だが、丁度そのところに水ぶくれが出来てしまった。所謂マメが出来てしまったようだ。)

 6時を廻っていたので、帰ろうとしていたら、一人のボルダラーがやってきた。その人には声を掛けることなく、何時もの人だけに声を掛けて帰ることにした。

 吉野街道への小道では、杉林の中と言うことも有ってか、既に薄暗くなっていた。

 以前から気になっていた、九州で散々ぱらお世話になったファミレスの青梅店に寄ってみた。

 席は空いているのに、5人ほど待たされている。土曜の夜だし、人手もないので仕方が無いのだろうと少し待つことにした。

 席に案内されてみると、その席の後ろの壁紙が破れている。ソファーもちょっとした穴が明いている。いくら安い料理を提供してくれる店だとはいっても、壁紙位は補修しておいて貰いたい。

 料理も何時もよりは待たされたが、まぁまぁでやってきた。料理の味は、それなりは覚悟の上だが、なんだか九州の店とは少し違う感じがする。まぁ、こういう全国に展開するチェーン店では、それぞれ地方地方で味を調製するということはよくあることだから、関東向けということなのだろう。

 席にはドリンクバーを頼むとタンブラーの当たるスクラッチカードをくれるキャンペ−ン中だとのお知らせが置いてある。そこには8月の23日までと書いてある。今日はまだ23日前だというのにカードはまだ貰っていない。

 会計のときに相棒がスクラッチカードをまだ貰っていないと告げると、既に終わったと言う。既に終わったって、キャンペーン中だし、テーブルにもまだそのお知らせが出されていたではないか。

 これが、初めての店であったら、次には絶対に行かないであろう。少なくも青梅店には多分もう行かないと思う。青梅市内にはもう一店同じチェーン店があるから、次はそっちに行ってみることにしようか。決してこのチェーン店全体がいやになったわけではないから。

 その後、ちょっとした用事があったので、何だカンダで、家に着いたのは1時近かった。でも、明日もお休みである。土曜日の外出ってやっぱり楽チンだわ。今度からも出来れば土曜日に外出することにするか。相棒と小生のそろった感想ではあった。


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作成年月日 平成17年 8月24日
作 成 者 本庄 章