御岳ボルダーその56

2004年10月25日記
 土曜日の昼に用事を済ませ、そのまま、夜から遠出をする予定でいたのだが、先週からなんとなく風邪気味だったので、遠出を諦め、ついでに土曜日の用事を日曜日に伸ばしてしまって、日曜日の日に相棒と二人で、それじゃぁ御岳でもということで、何時ものついでの御岳に行ってきた。

 最初に用事を済ませてから御岳に行く積もりで11時前に家を出る。

 首都高の湾岸線を走りながら、用事は夕方から夜でも良いとすれば昼間に用事を済ませるのはもったいないと考え、急に行く先を御岳に変更する。

 首都高から中央道で八王子まで行き、山越えで青梅に入る。道は空いていた。

 1時頃青梅到着。

 軍畑近くの比較的新しいスーパーのようなところにまだ入ったことが無かったので、昼飯の調達がてら寄って見る。その店の前を通る度に、どんな店なのだろうかと思っていた店だったのだが、ごく普通のスーパーだった。

 寒山寺の駐車場は自動車がいっぱいである。前夜、新潟で大きな地震があったということで、ラジオはそのニュースばかりを報じているというのに、皆遊びにきているのだなぁ、とかなんとか、自分を棚に上げて相棒と話しながら吉野街道を先に進む。

 玉堂美術館の上の駐車場もいっぱいである。そのまま発電所まで進む。

 やっぱり世の中行楽シーズン真っ只中なのだろう。発電所脇の駐車場も自動車がいっぱいである。でも、丁度空が有ったので、そこに自動車を停める。その前のスペースでは、大きなブルーシートを広げ、アマチュア無線の仲間らしい人達が大勢で宴会をやっていた。

 支度をしていると、その宴会をやっていた人が、トン汁が余っているから食べませんかと声をかけてくれたが、あいまいな返事で断り、トイレに寄ってから、デッドエンドの岩に出発する。

 途中、丸こんにゃく岩辺りに人がいっぱいいる。丸こんにゃくは大丈夫なようだ。がしかし、よく見ると、丸こんにゃく岩ではない。その少し上流の岩のようだ。珍しい。

 デッドエンドには、数人の先客がおり、既にマットが3枚ほど敷かれている。

 先客の中に、忍者返しの岩の前でよく会う方がおられる。その方とは前回は忍者返しの前でお会いしなかったので、「最近はこちらなのですか」とお伺いすると、「忍者返しの下が水没しているので」と言うことだった。そういえば、沢は白濁して少し増水している。道理で、普段人が殆どいない丸こんにゃく岩の少し上流の岩に人がいたわけだ。中州を見ると、中州は半分水没していた。

 デッドエンドの岩の下地は、最近は、木の根っこの内側が少し掘れた様で、岩が顔を出している。一部小砂利が敷かれて整地された場所もあるが、全体としてはまだ少し荒れている。今までならマットは無くとも何とかなったのだが、現在ではマットは有った方が良いような感じである。といって、小生はマットは運んでは来なかったから、先客のマットを拝借することとなったわけだが。

 イギリス人のトラバースのスタート地点辺りは完全に水没している。いつも取り付く4級の課題は今回は取り付けない状態である。仕方がないから、その左の方のカンテ絡みでアップを始める。

 先ずは、カンテの左側の大ガバにぶら下がる。スタティックに左手を出し、リップを触る。少し遠いし、足も良くはないから、少し難しい。

 そのガバにいきなり手を架けるのではなく、それより下のカンテの右にホールドを探し、これもスタティックに大ガバに手を出してみる。しかし、足が右足で右手だから、身体を剥がされる。

 左足を何とか岩の上に置き、右足は少し突っ張り気味に離陸してみると、右足が滑り、少し変な態勢で落ちてしまう。もう少しで足の脛を擦るところだった。

 まぁ、そんなことを少し足を変えたりしながらやってみる。やっているうちに、何とかスタティックに大ガバが取れるようになった。

 その次は、そのカンテの少し右の少し大き目の斜めのスローパーを右手で持って離陸を試みる。左手はホールドがないから、適当に岩の面に置く。離陸は出来た。

 では、今度は左手だ。カンテの直ぐ右には僅かなクラックが縦に走っており、そのまた少し右にもう少し大きなクラックが平行に走っている。その右側の少し大きめのクラックには大きなホールドとなるところがある。でも、そこまで左手を出してしまうと岩から剥がされてしまう。手前の余り良くないクラックにホールドを求めるしかないか。

 僅かな縦リスに左手を添え、右手をその隣のクラックのガバに持ってゆく。最初は足の場所が悪く、身体を剥がされてしまったが、2回目には成功した。

 そのガバを右手で取ってしまえばその上のリップは直ぐに取れる。リップを取って、そのまま降りる。そんなこんなで、昼食のパンをぱくつきながら、色々とホールドを限定したりして、そのカンテで少し遊ぶ。

 その間、忍者返しでよく会う人は、デッドエンド、デッドエンド直上、デッドエンド左と登る。他の人達は、デッドエンドやデッドエンド直上をやっている。

 小生は、デッドエンド直上をやらせてもらう。この課題、勅使河原なんとかとかいう課題名らしいが、未だに正確には覚えられないで直上と言っているので、ここでも直上にさせてもらうことにする。

 右手丸っこいスローパー、左足少し高目のスタンスで左手のポケットを取りに行く。

 元気なときはポケットに左手が届くのだが、少し疲れてくると、左手が届かなくなってくる。従って、休み休みやらなければ、何回もトライできない課題である。

 左足の踵を上げ、右足をトントンと送って身体を上げてからポケットに指を入れる。

 この指の入れ方が何通りかある。自分なりにその入れ方を工夫して、既にどうやれば良さそうだと結論を出している筈なのだが、少し間があくとその結論を忘れてしまっている。従って、今回も、指を入れながら、どの指をどう入れるのか迷いながら、結局は入れやすい、人差し指をかけ、続いて中指を入れるという持ち方をする。でも、確かそうではなかったはずだとは思いながら。

 中指の先の左の腹に僅かな突起の抵抗を感じつつ、指を引き付けるのだが、しっかりとかかっているわけではないからそのポケットを持ちきれない。右足を開いて右のカチを取りに行くムーブを起こしたところで剥がされる。

 他の人のそのポケットの持ち方を見ていると、人差し指と薬指だったり、薬指と中指だったり、決まった持ち方はない様だ。人それぞれで探さなければならない。

 二回目は、中指が少し浅めにしかはいらなかったのだが、かえってその方が掛かった気がした。しかし、右手のカチは持てなかった。

 休んでいる間に、またまた右の方のカンテで遊ぶ。

 余り同じ物ばっかりでもと、デッドエンド左に挑戦してみる。

 普通の人は、左手斜め下向きのカチ辺りで右手ポケットを取るらしいのだが、小生にはそれが出来ないから、左手は丁度目の前辺りの斜めアンダーカチを持って右手を出すのである。以前はそれで何回か右手のポケットを取るのに成功しているのだが、最近はさっぱり取れなくなってしまっていたのである。

 久しぶりにそのムーブをやってみたら、意外と斜めアンダーカチが持てたので、もしやと思ったが、体が岩の中に入らず、右手が出せない。

 またデッドエンド直上に戻って、人差し指をポケットの右淵の方に掛けてみたり、中指と薬指を入れてみたり、何回かやっているうちに、やはり悲しいかな、指をポケットに入れられなくなってくる。これかなぁーと感じ出した頃には疲れてきて、その持ち方の確認をすることが出来なくなってしまっている。いつもこのパターンだ。

 デッドエンド左も何回かやってみたが、ポケットを触るところまでは行くのだが、ポケットに指を入れるまでは行かなかった。

 休んでいる間に、先客がやっていたデッドエンドの登り方をその人に色々と教えたりしていたのだが、たまにはと、久しぶりに触ってみる。

 左手アンダーから、左手スローパーの上のピンチ、右手その上の縦カチにクロスして左手でデッドエンド直上で使うポケットを取りに行く。

 そのポケットと縦カチで左足を上げるところまでは行ったのだが、力が尽きた。

 その後も、何回かデッドエンド直上をやってみたが、ポケットに指が届かなくなってきてしまった。

 相棒に時間を聞くと、4時だと言う。5時頃まで遊ぶ予定だったのだが、結構便数を出していたようで、既に大分に疲れたようだ。少し早めだが本来の目的の用事を足しに行くことにするか。

 こんな時間に御岳を離れるのも久しぶりである。吉野街道の渋滞を少し心配したが、それほどは混んではいなかったようで、渋滞は無かった。

 用事を済ませ、少し遅くなってしまったが、夕食にしようということになる。

 相棒は、偶には普通の食堂で夕食がしたいと言うので、普通の食堂を探しながら走る。既に7時を過ぎている。

 しかし、首都圏の郊外で、チェーン店ではなく、個人の経営の街道筋に駐車場を持った食堂って意外と見つからないものである。

 和食の食堂があったので、入ってみたのだが、値段も高く、それほど食べたいと思えるメニューも無い。予約名簿に登録してもらったのだが、キャンセルして出てきてしまった。

 しばらく走って、今度はイタリアンレストランがあったので寄ってみたが、ここもすごく混んでいて待っている客がいっぱいいたようだったので、出てきてしまった。

 もう8時を廻っているのだが、目指す食堂は現れない。で、遂に外環状線の乗り口まで来てしまった。仕方がない、地元でどこかに入るしかないか。

 外環を三郷で降り、松戸から船橋に向かう。でも、やっぱり目指すような食堂は出てこない。

 船橋から、普段はそのまま湾岸線に出るのだが、少し無理して14号線を走る。相変わらず出てこない。もう直ぐで千葉だ。

 結構有名なまだ入ったことのないラーメンのチェーン店が現れる。その店、まだ入ったこと無いし、もうこの辺で手を打つかということになり、結局、そのチェーン店でラーメンを食べる。何の事はない。こんなことなら途中のハンバーグ屋にでも入ればよかった、かも。まぁ、大体そんなものなのだが。


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作成年月日 平成16年10月25日
作 成 者 本庄 章