御岳ボルダーその52

2004年 1月 8日記
 ジムの仲間が正月暇だと言うので、二日の日にその仲間と2人で御岳に行った。

 朝7時半に駅で待ち合わせ、御岳に向かう。道は空いている。

 その仲間が田中君という岩を見たいと言うので、何時もより少しだけ早めに出発したのだ。

 何時もの発電所脇の駐車場に臨時駐車場の盾看板がある。あれぇっ。

 鳥居を潜ってケーブルカーの乗り場に向かう道に入ると「駐車禁止」の盾看板が並んでいる。自動車も何時もより多いようだ。そうか、まだ正月だ。もしかすると。

 バスの駐車場所の手前の道の脇の空き地にバスが停まっている。あれぇー。

 田中君の脇に来ると、真新しい「駐車禁止」の盾看板が立っている。やばい。後ろからも自動車が来る。脇に避けて、Uターンして早々に引き返す。正月は駄目だ。

 御岳山登山者用の駐車場に自動車を停め、デッドエンドに行ってみる。

 岩に日が当たっている。先客もいる。どうしようか。まだ早いし。まっいっか。

 荷物を降ろし、仕度をする。

 先ずはデッドエンドの右のカンテを触る。続いてその右の4級の課題を触る。4級の課題、足の使い方を忘れていなかったから、何とか登る。

 仲間はイギリス人のトラバースをやっている。小生は人のパッドを借りて、デッドエンド直上を触る。

 最初は左手のポケットに届かない。2回目か3回目くらいから届きだすが、持てない。

 先客のそのポケットの持ち方を見ると、中指と薬指で持っている。そのほうが良いのだろうか。

 真似をして見る。指が入らない。というか、全く持てない。何時もの様に持ってみる。こちらのほうが少しは持てる。

 待てよ、中指を先に入れるから薬指が入らないのか。

 薬指から入れてみる。探っているうちに落ちる。

 何回かやっているうちに、薬指が入り、中指を入れることが出来た。うん。親指でピンチにして見る。親指を探っていたら落ちた。

 親指が少しかかる。右足を少し開いて動いて見る。少しだけ動ける。これなら人差し指よりは少しは良いかもしれない。今度からはこの方法を探るか。

 しかし、疲れてきてしまっている。中々先には進まない。

 仲間に、ここから歩いて「田中君」に行ってみないかと提案すると、それも良いかもというから、行くことにする。

 20分位だろうか、田中君に行く。

 田中君の岩の手前になにやら大きな柵が作られ、その中に建物が建っている。別に邪魔ではないが、こんなのが作られたのか。

 岩自体は道から良く見える。

 沢側に降り立つ。開口一番、「結構大きいんだ」、そして、「こんなんなんだ」。登る気が急に失せたらしい。なにしろ、抜け口が分からない。従って、何所がラインだか分からない。

 壁は少し被っており、ガチャガチャいっぱいあるホールド様のものは全て外傾していてホールドにならない。クラックが走っているから、そこを繋ぐのだろうが、その先が分からない。リップは全てボサボサである。

 良く見ると、クラックの中に僅かにチョークが残っている。多分この辺からこの辺を行ったのだろう。想像はできるが、確信は無い。というより、その先が絶望的である。

 少し眺めて、小生が少し写真を撮って、早々に退散する。

 自動車に戻り、何時もの発電所脇の駐車場に移動する。

 駐車場は結構埋まっている。結構人が来ているようだ。

 丸コンニャク岩に行ってみる。

 朝デッドエンドに行くときに丸コンニャク岩に人が見えたのだが、今は誰もいない。

 丸コンニャク中央を触って見る。離陸が出来ない。前回は何回も離陸しているのに。何なんだろう。仲間は2回か3回位登って見せてくれる。

 中央を諦め、左に触る。この左は仲間は苦手らしい。と言っても、仲間は登る。相変わらず小生は出来ない。下地でも変わったのだろうか。

 丸こんにゃく右を新しく出現した足を使って登って見る。なるほど、登れる。次は、そのスタンスを使わずに、その横の悪いスタンスで登って見る。2回目で登ることが出来た。このスタンスで登れたのは初めてだから、少し嬉しい。

 ぶらぶら歩きながら、御岳苑地方面に行ってみる。途中、御岳大橋の下で、黒本を持った人に、初級者向けのエリアはどこかと聞かれたから、デラシネボルダーが良かろうと教える。

 とけたソフトクリーム岩に少し寄って、鵜の瀬岩に行ってみる。

 鵜の瀬橋の手前で、下地がいつもプールになっていて、登れなかった岩が、そのプールがなくなっていて、登れそうな感じになっているのを発見する。

 あの岩が登れるかも。降りて行くと、岩の前がほんの少しだけプールになっている。

 やっぱり駄目か。いやっ、石を置けば取り付けるぞ。両端は大丈夫そうだ。

 荷物を置いて偵察を始める。

 正面は、岩が苔だらけだから、ホールドできるだろうか。あれはガバそうだから苔だらけでも何とかなりそうだ。左は大丈夫だろう。

 先ず、仲間が左を登る。二歩目に落ちる。ガバホールドが取れたらしい。やっぱり。でも、上に抜ける。

 小生、右を触って見る。

 右から左の面に出たいのだが、下がプールだから、思い切って出られない。ホールドも向きが悪いから、思い切って動けない。降りる。で、結局カンテの右を登ってしまう。

 仲間が、カンテの左を、より左の上のガバを持って上に抜ける。そうか。小生も真似をする。

 正面のプールに石を積んでスタート場所を作る。その石に乗って下を探る。6級だからホールドは有るのだろう。スタートして、あそこのガバを取れれば大丈夫だろう。そのためには右のガバに見えるホールドがどうなんだろうか。

 左足をスメアチックな場所に上げて離陸して見る。離陸できる。右足はガバスタンスがある。そこに乗って、右手を探りに行く。その体勢では見えなかったが、苔だらけのホールドは大ガバだったから、苔があっても十分に持てる。よっしゃ。足を上げて上のテラスのリップを持つ。あまりよくない。でも足が大ガバに乗っていから、そのスタンスに立つ。テラスの上を探り、右の端っこのほうを逆手で持って、左手を上げる。何とかバランスを取って、テラスに立つ。やった。後は階段で岩の上に立つ。

 難しくは無いけど、落ちても、濡れるだけで、大した事は無いけど、ドキドキした。

 仲間もそこを登る。やっぱりドキドキしたらしい。

 お互いに、ボルダリングはこうでなければと笑いあい、真実、本日の最高のクライミングだったことを話し合う。本当に十分に満足してしまった。

 鵜の瀬岩を見に行く。相変わらず下地が濡れている。岩はチョークだらけである。砂箱岩にも行ったが、見物のみに留める。

 鵜の瀬橋を渡り、命ちょうだい岩に行く。

 下地が凄い。下がっている。出だしが出来ない。でも、岩はチョークだらけ。皆触っているんだ。

 我々も触って見る。

 たしか、このホールドとこのホールドだったはずだが。しかし、右手のホールドにはチョークは付いては居ない。これだけ下地が下がっていれば、このホールドは使えないのだろうか。

 右側の方も触って、といっても、登ったわけではないが、忍者返しの岩に行って見る。

 対岸から見たときは10数名だったようなのが、今は20名近くいるようだ。

 何時もの人がいるから、挨拶でもするか。

 ネットで知り合った人が挨拶をしてくれる。ボルダリングに来たわけではなく、奥多摩の帰りらしい。

 別の知り合いがいたので、その人は仲間の知り合いでもあったので、色々とお話をする。その人は帰り際を引き止めてしまったようだったが、懐かしかったから3人で色々とお話しをしてしまった。

 マミ岩に少し寄って、戻ったら、知り合いが一人でやってきた所だった。

 その知り合いの人たちに挨拶だけをして、岩に触ることなく、自動車まで戻る。

 自動車に戻ったら、結局は薄暗くなってしまった。

 帰りは急がないから、下の道を帰る。

 途中、今まで入ったことの無い牛丼屋に寄って、新宿から皇居、銀座四丁目を通って、勝鬨橋を渡って千葉まで戻る。仲間は銀座に行ったことが無かったらしい。えらく感激してくれた。そう言えば、銀座なんてもう何十年も歩いてはいないかもしれない。銀座なんて行く用事が無いものなぁ。


戻る

作成年月日 平成16年 1月 8日
作 成 者 本庄 章