御岳ボルダーその38

2002年 4月 8日記
 相棒と二人で、土曜日に御岳に行った。

 実は、金曜の夜から小川山に行く予定であったのだが、金曜日の夜に用事が出来てしまったのと、土曜日の夜から朝にかけて雨だという天気予報とで、小川山を諦めて、土曜日に御岳に行くことにしたのだった。

 土曜日の朝、なんとなく出そびれてしまって、12時近くに家を出る。ところが、首都高に平行して走る一般道が千鳥町の入り口の少し手前から渋滞している。高速に乗るためのレーンだけは空いていて、流れてはいたのだが、料金所の手前で渋滞してしまった。下の一般道の方が混んでいたのかと思ったのだが、実際は首都高がその先の有明まで渋滞していた、そのせいだったようだ。

 首都高湾岸線はノロノロも動かない。有明までの14kmが50分かかると電光掲示板に掲示されている。ラジオでは中央高速でも渋滞していることを伝えている。土曜日の昼だから、そんなに混んでいるとは思わなかったのだが、あちこちで渋滞していたようだ。

 やっと葛西まで行けたので、外環道から所沢経由で青梅に行くことにして、そこから小菅方面に分岐する。この道は渋滞は無く、その後青梅まで、全体的に混んではいたが、渋滞もなく順調に進む。

 玉堂美術館の上の駐車場も空いており、どこのエリアに行くか迷ったが、気になっていた丸こんにゃく中央を触りたかったので発電所脇の駐車場に行く。既に3時を廻っていた。

 丸こんにゃく岩の前に置いて有ったウレタンマットは昨日の強風で飛んで行ってしまったようだ。幸い丸こんにゃく岩の下地は左を除いてほぼ乾いていた。

 ジムの仲間に教わった右手の持ち方で丸こんにゃく中央の離陸を試みる。今迄とあまり変わらない。やはり、両手を大きく開いた状態で身体は上がらない。

 丸こんにゃく左を触って見る。離陸はできたが、最初の右手が止らない。2〜3回目に止りかけたが、何時もの感じではない。やっぱりアップが足りないのだろうか。

 ジムでもそうなのだが、小生の限界に近い細かいホールドでは、最初の内はなかなかそのホールドが保持が出来ないのだ。何回かやっている内にやっとそのホールドがしっかり保持出来るようになって来るのだが、その頃には既に他の筋肉が疲れてしまっていて、結局その課題は登れない。そんな現象が往々にして有るのである。指の筋肉なり腱なりは、十分に暖めなければ最高の性能は発揮されないのだろうか。まぁそんなこんなで、丸こんにゃくはすぐに諦め、デッドエンドの岩に移動する。

 デッドエンドの岩には先客が2人、そしてその連れの女性と都合3人がいた。一人は何回か会った事のある人である。

 デッドエンド直上をやっているようだ。小生は何時もの人工芝マットを敷いて、デッドエンド左のスタートを試みる。

 デッドエンド左とは、スローパーガバからスタートして、すぐ上のポケットを右手で取り、そのまま飛んで左上のリップを取るという課題である。ジムのある仲間は直上よりこちらの方がやさしいと言うのだが。

 スローパーガバを右手で持ち、左足を掻き込みながらそれに体重をかけ、左手を目の前のガストン気味のアンダーに持って行き、身体を上げて右手でポケットを取るのが以前ジムの仲間に教わったムーブである。教わった時はアンダーで身体が岩に入らず、ポケットが取れなかったのが、今回はポケットが静かに取れた。やっぱり疲れていないとできるのだろうか。

 先客が真似をするが、身体が岩に入らないようだ。そしていわく、アンダーが持てない。確かにそのアンダーはしっかり効くホールドではない。ここ特有の、でこぼこしたカチだから、どこにどう指をかければ効くのかはあまり良くはわからない。なんとなく最初に持って行ったその辺が効きそうならその辺で効かすという感じだ。

 ポケットが何時に無く持てる。何時もならポケットを持った時点で動けなくなるのが、今回はその後のムーブが起こせる。と言って、動くと途端にポケットが効かなくなって落ちるのだが。

 見ると、人指し指の親指側の横の皮が少しむけている。真下に引くのではなく、少し横にも引いていたようだ。そのせいなのだろうか。もっとも、このポケットは右手で持ったのは初めてだから、もともとそうだったのかも知れないが。

 今度はデッドエンド直上をやって見る。左足を最初からキョン気味に置いてスタートするとすごく楽に上のポケットが取れる事を発見する。何時もはスタートしてからキョンの体勢に持って行っていたのだが、最初からキョンの体勢でスタートするとその分疲れない様だ。

 こちらは左手でポケットを持つ。が、今回は、先程の左同様、指がかかっている。外れてはこないのだ。キョンを解除して、その足に乗って右足を開く。そこまで動いてもまだポケットを持っている。身体を少し引付けて、右手を右の方に出そうとが、そこで身体を剥がされ落ちてしまった。わぁー、こんなに動けた。やっぱり指がまだ疲れていないからかなぁ。その後何回か同じ様な事を繰り返す。

 先客がデッドエンドを始めたので、小生もデッドエンドをやって見る。というより、先客に小生のムーブを見せるために取付いて見る。

 左足に乗り込んで身体を固め、左手を次のポケットに送る。止った。一発で止った。身体を引き上げ右足を上げる。一瞬右足が滑るが置きなおして、上のホールドに右手を飛ばす。なかなか手が出ない。身体が安定しない。左足をスローパーガバから少し右に移動し、カウンター気味にして少し身体を上げ右手を出す。少し身体が上がったから、手が巧く出て上のホールドを掴む。

 左手をポケットからリップ直下のカチに送ってしばし考える。この際、オリジナルとされる左に行こうかと。しかし、今回は体調が絶好調と言う訳ではない。スタート時も、まさか登れるとは思っていなかった。従って、左に行く覚悟は出来てはいない。まぁいいや、右気味に上に行こう。そうと決まれば、右手を右奥のガバに持って行く。とはいっても、あからさまに右に抜けるのもなんとなくやりたくないから、左手はこの岩のテッペンを持ってほぼ真上に登る。

 やった、デッドエンド第2登だ。2回も登れたのだ。だから、今回は岩の上ではガッツポーズはしなかった。そのまま裏を降りる。実は、今回はなにも収穫の無い日に終わるのかと少し落ち込んでいた時だったので、少し嬉しくなる。

 その後も、デッドエンド左のスタートをやるがなかなか身体が入らなくなって来てポケットが取れなくなって来る。デッドエンド直上では、キョンが決まらずポケットがどこだかわからなくなって来る。段々、徐々に疲れて来る。既に6時近くなって来た。二人連れの先客が帰る。6時を廻る。そろそろ暗くなりかける。デッドエンド左のポケットが完全に取れなくなる。帰り支度を始めると先客も帰り支度を始める。で、一緒にデッドエンドの岩を後にする。

 先客は電車との事で、上の遊歩道で別れ、薄暗くなりかけた遊歩道を駐車場に急ぐ。駐車場では二人連れの先客が出発する所だった。

 例によって牛丼やへ。今日は春のキャンペーン中だ。従って牛丼の並が250円である。駐車場には交通整理のおじさんがいる。時間帯のせいか、その割には空いていた。

 土曜日の夜だからか、奥多摩街道、甲州街道、ともに混んではいない。比較的スムーズに走る。首都高も、少し混んでいたが、渋滞はなく順調に走る。さすがの湾岸の反対車線の西行きの朝からの渋滞も解消していた。この湾岸西行きの渋滞は、ラジオによると一日続いていたらしい。有明でなにかイベントでも有ったのだろうか。

 湾岸東行きは途中事故が有って渋滞中と電光掲示板及びラジオでは報じていたが、一番左の車線を走ったために渋滞には巻き込まれなかった。

 僅かな雨が降っていた。


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作成年月日 平成14年 4月 8日
作 成 者 本庄 章