御岳ボルダーその35

2002年 3月11日記
 今週もまたまた日曜日に相棒と御岳に行った。

 途中用事が有ったので家を8時頃出る積もりが、目を覚ますと既に8時45分である。急いでも仕方が無いから、10時頃出発する。

 本日は家の近くでマラソン大会のある日である。いつも使う道は、このマラソン大会のコースとなるので、この時間は通行止めとなっている。そのため、一本裏の道を使ってコース外となる所まで行く。

 首都高から甲州街道に降り、用事を済ませ、立川から新奥多摩街道を通って御岳に行く。中央道で八王子まで行き、御岳に行くのと時間的に30分とは違わない。距離的にも少し近くなる様である。

 先週に続いて今週も梅祭りだから、吉野梅郷の前で渋滞する。既に1時近いからか、先週よりも混んでいる。歩いている人も多いようだ。日向和田から吉川英次記念館を通って軍畑迄歩く人が沢山いるようだ。

 御岳の駐車場がいっぱいではないかと心配したが、こちらは思いのほか空いていた。

 発電所脇の駐車場に車を置き、支度をしてデッドエンドの岩に行く。今日もデッドエンドを狙うつもりである。因みに3週続けてのデッドエンドである。

 1時半頃デッドエンドの岩の前に到着。先客が二人。一人は以前忍者返しの岩の前で良く会った人である。

 この人は、忍者返しの岩を触り始めたのが、多分、小生と殆ど一緒である。第一手目が取れない頃から一緒に忍者返しを触っていた仲間である。

 デッドエンドの右の方の壁をアップで登る。7級位なんだろうが、足が滑って足ブラになったりして、ドタバタと登る。

 先客はデッドエンドをやっている。小生も、マットを借りて、足拭きマットを置かせてもらって参戦する。

 左手アンダー、右手、少し上のカチからちょっとキョン気味に出て右手を伸ばし、その上のでこぼこしたカチをとる。右足を切り替えし、左足を左手アンダーの左に出してトーフックする。そうすると、身体が振られるのを食い止める事が出来る。左足を掻き込んでも振られ止めになるが、余分に力を必要とする。左手をスローパーの上のボッチリの様はホールドをピンチ気味にカチ持ちし、右手クロスで左上のあまり掛かりの良くない縦カチを取る。

 これを取ったら、左足を右足の横に持って来て、左手を左下の腰の辺りの次に左足を上げるスローパーに下ろしてバランスを取り、左足を左に開いて、左手でデッドエンド直上で使うポケットを取って、右足を少し寄せて、左足を左手を添えたスローパーに上げ、それに乗り込む。そして、身体を固めて、左手で上のポケットを取る。

 以上がこれまでに小生が固めた途中までのムーブである。そして、ポケットに触りはするが取れずに落ちる。ということをここ暫く繰り返している。

 このムーブは他の人は殆どやらないムーブである。途中の左手のデッドエンド直上で使うポケットを使う人は殆どいない。その分、なんとなくチョンボ臭い。出来れば使いたくない。しかし、その下のデッドエンド直上のスタートに使うスローパーホールドはスタンスとして使うのだから、その上のホールドを使わないと言うのもなんとなく変な気もする。じゃあ使ってもおかしくないか。まぁいいや、使う事にしよう。ということでそのポケットを使ってはいるのだが。

 もう一人やって来る。デッドエンド挑戦者が4人になる。

 忍者返しの仲間は、正対で、小生よりも右のスタンスを使ってスタートし、身体を右に寄せて、小生が左で持つスローパーの上のホールドを右手で持ち、その後は同じ左足スタンスでポケットを取りに行く。もう一人の人はリーチがあるから、スタートしてすぐに左手のポケットを取る。もう一人の人は、どちらかと言うと、忍者返しの仲間のムーブに近いが身体をあまり右に持って行かないムーブでやっている。

 もう一人やって来る。この人は、縦カチを左手で取り、その下のスローパーを右手でとって、左足を左のスローパーに上げ、ポケットを取りに行ったが、もう少しで取れる所で惜しくも落ちる。

 小生の次に来た人がそれを真似て惜しい所まで行く。

 小生は、小生のムーブを何回かやった後に、忍者返しの岩の仲間のムーブを真似たり、最後に来た人のムーブを真似たり、色々やって見たが、どれも小生のムーブよりも巧く行かない。

 スローパーを右手で持ち、縦カチを左手で持って左足を上げて行くムーブの場合、右手はどうしても右の方を向いてしまい、巧く力が入らない。その上のピンチ気味に持てるホールドでは尚更力が入らない。

 このスローパーの持ち方をそれをやっている人の持ち方を見て研究する。指先が少し掛かる凹みが有るのだが、それを人差し指にかけるのか、中指にかけるのか、他の指はどう使うのか。忍者返しの仲間は小指の掛かりがなんとなくわかったと言うのだが。

 縦カチの持ち方を少し変えて見る。このホールドはちょっと段違いになっていて、上に人差し指と中指、下に薬指と小指をかけて持っている。上の方が下より少しかかりが良い。薬指も上にかけて見る。幅が無いからだめだ。元に戻す。

 右下のスタンスをまた探って見る。右足を高く上げ、それに乗り込んでも見る。しかし、この縦カチは身体を右に持って行くと効かなくなってしまう。その体勢では身体が上がらない。

 あんまり同じ事ばっかりやっていても仕方が無いと、その右の面の例の4級の課題を触って見る。右足をキョン気味にすると、今日も右手がスタティックに取れた。よかったぁー。

 デッドエンド直上もやって見る。スタートから次のポケットがやっと取れる。以前はもう少し楽に届いたと思ったのだが。

 小生本来のムーブに戻し、再び挑戦を繰り返す。ポケットに手は届いているのだが、巧く止らない。

 左足を少しキョン気味にしてみようとする。足を壁に直角気味に置いて見る。壁に平行に置いて見る。右足を右に開いて見る。左に流して見る。どれも、そういう意識でスローパーに乗って見る。端から見るとどれも変わらなかっただろうが、本人は一生懸命そうしようとしている。

 ポケットに触っても落ちる。なぜだろうか。巧くポケットに指が入っていないのか。狙う場所を穴の少し上の方にしてみようか。

 どれが良かったのかわからないが、少し停まる。次はもう少し長く停まる。

 でも、もう少しなのに、指がかかっているのに、なぜだろう。どうも身体を少し上げ過ぎていて、ポケットを取ってから身体が落ちて来るから指が止らないのだろうか。ポケットをとっても少し振られるから剥がされるのだろうか。今はそうやって落ちたようだ。どうもその辺が原因のようだ。あまり身体を上げない方が良いのか。足をしっかりと掻込めば良いのか。

 若者の二人連れが来る。彼らもデッドエンドを触りだす。今迄にこの課題を触った事は無い様だ。ムーブに迷っている。

 これはチョンボムーブだから若者は真似をしないように、とかなんとか言いながら登る。すると、そう言われても真似が出来ないとかいう。そんなものか。そう言えば、例の足技も、もっと真似するかと思ったのだが、意外と真似をしない。真似をした人も、足が吊るといって、一回で止めてしまう。

 また取付く。ここは忍者返しと違って、大きな筋肉を使うムーブは無い。指と身体張力だ。従って、結構回数がこなせる。もう何回やっているのだろうか。今日も結構やっているように思う。

 左足を上げて、そこに乗り込んで、身体を上げると言うよりは、少し足を開いて身体を固める。左手を出す。ポケットに入れる。止った。指は2本の様だ。でもしっかり持てている。気にしないで先に行こう。

 右足を上げる。スタンスも良い所を選ぶ。2回目だから余裕がある。

 前回はここで必死に身体を上げていたから、左手の指が1本2本と外れて行った。今回は多分かかっていたのは2本だったと思うのだが、外れてはこない。目の前のホールドに右手を出す。このホールドは上部からの偵察では持てるかどうかわからなかったホールドだ。で、前回はどこに手を出して良いかわからずに落ちてしまったのだ。今回は迷わずにそのホールドに、デッド気味に手を出す。意外と持てる。

 足を寄せて来て、左手をリップのすぐ下のホールドに移し、右手をその奥のガバに送る。ここは、もっと飛ばさなければならないかと思っていたが、比較的スタティックに行く。もう傾斜はない。右手この岩の一番高い所に置いて、その高い所を目掛けて登る。

 上に抜けて、下を見ると相棒がビデオカメラを向けている。一応手を振る。遂にやった。リップから左に行ってマントルを返すと言う、本来のデッドエンドと言われるラインではないが、また、他の人は殆ど使わない左のポケットを使ってはいるが、この面を登ったのだ。最後のポケットを取って、登ったのだ。まぁ、本来のラインはそのうちぼちぼちと挑戦することにしよう。

 降りて来ると、忍者返しの仲間が握手をしてくれる。ありがとう。何を隠そう、忍者返しの仲間とはうら若き女性だったのだ。

 既に5時である。もう既に2人が去り、今は5人である。そのうちの2人も帰り支度をしている。一人はまだこれから丸こんにゃくに行くと言うが、マットを背負って、梅見の客で超満員の電車に乗って来たと言う忍者返しの仲間はまたマットを背負って電車で帰るという。

 この時間に忍者返しに行ってもしょうがないし、そこそこ疲れているからイギリス人のトラバースでもないしで、我々も引き上げる事にする。

 5時過ぎと言う丁度混む時間でもあったのだが、やはり吉野梅郷の所が渋滞している。普段の渋滞なら、吉野梅郷の側の裏道が使えるのだが、今回は梅祭り中だからその道は使えない。おとなしくのろのろ走る。

 また今回も、甲州街道は狭くて走り難いけど、時間的には中央道とそんなに大きくは変わらないし、どうせ急いでも仕方が無いからと、途中、新奥多摩街道の牛丼屋で牛丼を食べて、甲州街道で高井戸まで行き、その先は首都高で帰った。

 次は何を狙おうかな。


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作成年月日 平成14年 3月11日
作 成 者 本庄 章