御岳ボルダーその23

2001年 4月11日記

 性懲りも無く、ジムの仲間と2人で御岳に行った。今日は土曜日だから少し早く出る。と言っても8時半の出発だが。

 道は意外なほど空いている。年度初めだからあんまり早くからは動かないのだろう。いつもの通り中央道で八王子まで行く。

 いつもの峠道に入ると、あちこちに桜が咲いている。この道ってこんなに桜が有ったんだ。先週は全く気がつかなかったのに。ここ何日かで一気に咲いたのだろう。

 鵜をやりたいと言う仲間の希望で寒山寺の駐車場へ。しかし、満杯みたいだ。一応玉堂美術館上の駐車場を確認に行くと、やっぱりいっぱいであった。で、結局発電所脇の駐車場に行く。

 途中の道にも結構桜がポツポツと咲いていたが、この駐車場は回りに何本もの桜が植えられており、将に、桜が満開である。つい何枚かの写真を撮ってしまった。

 ここまで来てしまったらデッドエンドしかないと、デッドエンドの岩に行く。先客が一人、デッドエンド直上をやっていた。

 先ずはウォーミングアップにと、6級だったかの課題に取り付く。多分この辺だろうと、適当に取り付いたら、登れない。2回か3回やって見るが、良いムーブが見つからない。ラインがおかしいのか。アップだから無理はしないので、思い切って行けば行けるのかも知れないが。

 右の方の4級の課題を触る。

 この課題は大分以前に登れている課題なのだが、いつも安定して登れると言う事のない課題なのだ。右足を横リスにねじ込み、左手はポケット気味の甘いカチホールドで立ち上がり、右手で上のタテホールドを取ったら実質上の終わりという課題なのだが、なかなか右手がスタティックに出ない。

 調子が良い時は、右足にうまい事立て、左手がきちんと持てるのだが、調子が悪いと、どうしても右手がデッドになってしまう。そうすると、この課題の後ろに迫る岩に負けて、なかなか右手のデッドが出ないのだ。

 結局今回も登れなかった。やっぱり調子は良くないようだ。

 デッドエンドに取り付く。

 最近は右手をいきなり上のカチに持って行き、左足のフックを効かせて右手をクロスで縦カチに持って行くムーブに落ち着いてきたが、これだと足が乏しく、次の遠い左手が取れない。と言って、右手まん丸のスローパーでのハイステップはもっときつい。

 今回は、右手縦カチで左足を右上のスタンスに乗せてのレイバック気味のムーブを探って見る。

 足が見えないから左足をスタンスに乗せられない。仲間に教えてもらって足を探ると、思っていたよりも大分右の様だ。やっぱり右手が耐えられない。小生にはこのホールドは悪い。

 マットを背負った子供連れの人が来る。その人の靴を見ると、いつも見に行く掲示板でたまにお見かけする名前が書かれている。聞いて見ると、やっぱりその人だった。

 その人が持参したマットをデッドエンドの下に敷いてくれたので、有り難く使わせて頂く。

 実は、今回も小生のマットは先週の笠間で濡れてしまっていたので、岩の上に広げて乾かしていたのだった。と言って、もうとっくに乾いてはいたのだが。

 仲間はデッドエンド横断をやっている。我々の前にいた先客はイギリス人のトラバースをやっていた。

 一番左のカンテを見て見る。2級と言う事だが、ホールドなんて殆どない。パーミングはきつそうだし。

 また、マットを背負った人が2人程くる。

 仲間はデッドエンド横断を何回かの試技の後に登った。小生は最初の6級の課題を辛うじて登った。で、神路橋を渡って、途中1級のトラバース課題のある岩を偵察しながら、丸こんにゃく岩に移動した。

 今回もこの丸こんにゃく岩の下地は半分水没している。やっぱりこの岩は冬場の土曜日しか登れないのかも知れない。仕方が無いから、そのままとけたソフトクリーム岩まで移動する。

 途中ジャンピングフックの岩を見ると2人程人が居た。

 とけたソフトクリーム岩にも先客が1人。外人さんである。

 最近履いている靴では未だにこのとけたソフトクリーム岩でのスタンスに自信が持てないので、この靴に慣れるためにと、7級のアンダーを登って見る。まぁ、そこそこ登れるようだ。

 次は凹角の左に挑戦する。この課題も以前1回だけ登ったのだが、その後は登れていない課題だ。

 この凹角の右を登ってしまった外人さんも小生の真似をして左に挑戦する。仲間もここを登る。

 出だしの左手が縦リスの結構掛かる所まで届かないので、右手はカンテのピンチ持ち、左手はその下の縦リスでスタートし、左手を上のそのホールドまでデッドで飛ばさなければならないのだが、その時の左足のスタンスが滑るのである。

 第1回目、足が滑って縦リス取れず。なんとなく悲しい。気を取り直して、2回目に挑戦。また滑る。やっぱり、カチ靴だからなのだろうか。左足の置き方を少し工夫して挑戦。今度は成功する。レイバック気味に足を上げて、右足をカンテに出して、右手クロスでリップのカチを取ると取れた。でも、その先が動けない。足が置けない。

 同じ事を繰り返す。仲間、外人さんは登る。小生は登れない。

 仲間が外人さんにキックマントルを教える。小生も触って見る。右足が上がらない。何だかホールドが持てない。本当に調子が悪いようだ。離陸すら出来ない。

 なんだか段々登れなくなって来てしまったようだ。最近のジムのグレードが辛くなったと思っていたのだが、どうも本当に力が落ちてしまったようだ。何でだろう。練習を休んでいた訳でも無いのに。やっぱり年の所為なのかなぁ。本当に悲しいなぁ。

 外人さんが他に3級はないかというから、マントルの最近3級になった課題を教える。でも、この課題は面白く無と言っていた。確かに力技だし。

 この外人さんはブローでクライミングを始めたのだそうだ。羨ましい限りである。道理で、靴下で作った照る照る坊主を持っている筈だ。

 この照る照る坊主だが、照る照る坊主の頭にチョークを入れた、そんな形のチョークボールである。フランス等で使われている物は松脂が入っているらしいのだが、日本ではチョークが使われている様だ。先ず、岩にチョークボールでチョークを付け、余分なものを照る照る坊主の頭を持って叩き落とすという、そんな使いかとをする物である。これが一番威力を発揮するのは、ホールドやスタンスが濡れている時だ。その濡れているホールドやスタンスの部分にチョークを乗せ、照る照る坊主の動体でその水分を吸ったチョークを叩き落とし、ホールドやスタンスを乾かすと言う使い方である。

 その照る照る坊主に非常に似た、爪先の部分にチョークを入れた靴下を使っていたので、なんとなくそんな感じがしていたのだが、やっぱりブローの人だった様だ。

 外人さんがオーストラリア岩に行くというので、一緒に行く。

 モンキーカンテを教える。で、自分でも登って見る。ホールドが持てない。足がわからない。これも、以前登ったんだけどなぁ。

 仲間は登る。右のカンテ3級も登る。いいな。

 何とかこれくらいは登りたいと、スタートホールドの持ち方を工夫したり、左足から出て見たりと、色々やってみたら、離陸ができた。少し頑張ったら登れた。素直に喜んで良いのかな。複雑な気持ちだ。因みに外人さんも登った。

 とけたソフトクリーム岩に戻ると、以前ジムでよく会った人に会う。最近はボルダリングをやっていたのか。挨拶をして、鵜の瀬岩に移動する。

 途中忍者返しを見ると1人しかいない。今回は結構分散していたようだ。

 仲間は鵜に挑戦する。小生はその左の2級の課題に取り付く。

 すごく被っている。ホールドもガバではない。離陸して、次の1手が遠い。お尻が上がらない。今の小生には全く無理だ。仲間は鵜の感触を得たようだ。

 向いの命下さい岩に行く。

 中央の課題に取り付いて見る。指が痛くて耐えられない。今まではこんなことはなかったのに。爪が少し伸びていたので、そのせいということにしておこう。

 その左のSDの課題に取り付いて見る。スタートはガバだから離陸は出来る。そして、左手で少し遠いホールドを取るのが、飛びつきになってしまうので、恐くて出来ない。

 仲間は右の1級の課題に触る。仲間いわく、出来る気がしないとか。

 折角持って来たデジカメを出して、仲間の登る所を撮影する。仲間が川面を指差すので、見ると鴨が3羽で騒いでいる。その光景を一生懸命撮影する。それをスクリーンで確認する。

 3枚くらい撮ったが、結局遠くて何を撮ったのかがわからなかった。

 もう日も暮れて来た。少し寒くなって来た。自動車も発電所脇の駐車場だ。いつもよりは少し早めだが、帰る事にする。

 忍者返しでは先程とけたソフトクリーム岩で会った昔のジムの仲間が一人で登っていたようだ。

 帰りは例によって下道で府中まで行き、最近寄るよう担ったファミレスで夕食をしてから帰った。最近は色々な物がパターン化して来たようだ。

 道は比較的空いていた。

 家に着くと相棒がジムの仲間から電話が有ったと言う。その仲間からは、昨夜メールで日曜日は三峰か笠間にでもと言っていた仲間である。早速電話する。

 やっぱり明日何処かにとの話しだった。で、当然、三峰はちょっときつかったので笠間へとの話しになった。これも当然、その仲間から今日の仲間にも声がかかった。そして、これも当然、行く事になった。

 まじめなごく普通のサラリーマンがと、ふと思うのだが。


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作成年月日 平成13年 4月11日
作 成 者 本庄 章