御岳ボルダーその20

2001年 2月11日記

 連休の初日の土曜日に相棒とジムの仲間との3人で御岳に行った。

 先週よりは雪は減っていたとはいえ、相変わらず発電所脇の駐車場の路面の大半にはまだ雪が残っていた。

 先ずは丸こんにゃく岩に行く。先客が一人。

 水位が低いせいか、下地は乾いている。でも、何となく下がったような。なんか最初のホールドが少し高いような気がする。丸こんにゃく右1級を触ってみたが伸び切ってしまい出来そうにない。1級だから伸び切っていなくても出来ないのだが、風が有って寒かったし、そういうことにして、チャレンジ中止。中州ボルダーに行く事にする。

 この丸こんにゃく岩だが、土曜日でなければ登れないのだろうか。ここの下地が乾いているのは何時も土曜日だ。たまたま土曜日しか来ないからかもしれないが、日曜日の11時過ぎからは御岳の水位は確実に20cmから30cm位は上がるのだ。それだけ水面が上がれば、この丸こんにゃく岩の下は水を被ってもおかしくない。 やっぱり冬でも日曜日は駄目なのかも知れない。保証はしないが。今度土曜日と日曜日と続けてここに来てみようか。そうすればはっきりするから。

 中州ボルダーは丸こんにゃく岩よりも風が強い。おまけに下流から風が吹いてくるからジャンピング・フックやレインボー・ハングはまともに風が当たる。でも回りに釣り人は少ないし、岩の下には何もないから、一応荷物を広げ、取付く事にする。仲間もジャンピング・フックをスタティックには完全には出来ていないらしい。

 ジャンピング・フックは地面を蹴ってリップにランジしても良いらしいので、もしかしてと、一生懸命跳んでみた。そしたら、手が届くではないか。掴めなかったけど。でも、これで体重を元に戻せば(現在冬季モード3kg増量中)多分出来るであろうとの展望を得る事が出来た。春になればまたダイエットをする積もりだから、春が楽しみだ。

 レインボーハング4級をやってみるが、やっぱり出来ない。この課題、まだ1回か2回しか出来ていない課題だ。4級だからもっと何回も出来て良いのだが。どうもまだ力が足りないようだ。

 相棒は例のカンテの9級の課題を登る。だんだん登るのに要する時間が短くなってきたらしい。でも相変わらず降りるのが大変らしい。

 寒いからデッド・エンドの岩へ行く。ここは日が当たらないが、河原から少し引っ込んでいるので、風は殆どない。

 先ずはデッド・エンド。遠いポケットがどうしても取れそうにないから、前に試していた縦カチを使うムーブのためのスタンスを探してみる。まぁ、有るといえば有る。アンダーからスタートして4手目の縦カチまではスムースに行ける。左手をオポジションで足をそのスタンスに乗せて伸びてみる。デッド・エンド直上(勅使河原美加の半生が正式名称)で使うホールドに触る。触りたいホールドはその斜め上のホールドなのだが。でも、少し目的のホールドに近づけた。

 前回やってみた右手引き付け左足ハイステップのムーブも試してみたが、どうしても体が剥がされてしまう。右手も持てない。やっぱり現時点では小生にはこのムーブは無理のようだ。

 右の壁の4級の課題をやってみる。左右甘いホールドで体を上げ、右手で上のガバを持てれば後はガバという課題である。暫く前に出来ているのだが、最近はまた出来なくなっていた課題だ。最近はどうもこういう課題が増えているようだ。何故だかわからないが。仲間曰く最近は花崗岩ばっかりやっているからだと。彼も、小生とほぼ行動をともにしているのだが、そういう現象が起きているらしい。やっぱり花崗岩とチャートをバランス良くやらなければとも言う。やっぱり岩は慣れが大切なようだ。

 デッドで取りに行けば取れるかも知れないが、下の後ろには岩が有り下手に落ちるとその岩に頭を打ちそうで恐いので、思い切って出来ない。何回かやってみて、左手の親指を使う事を思い出し、それを使って体を少し岩から離したら、上のガバが取れた。やっと出来た。そう言えば、最近は花崗岩で岩にへばりつく事ばっかりやっていたからなぁ。

 またデッド・エンドをやってみたりしたが、だんだん疲れてくるし、やっぱり寒いしで、忍者返しの岩に行く事にする。

 最初は直接吉野街道に出て行こうと思ったのだが、遊歩道に雪がないので、遊歩道で発電所まで行く事にする。林の中は元々あまり雪は積もらなかったのか、発電所まで雪は殆どなかった。

 忍者返しの岩には先客が数人いた。やはり人気のエリアだ。忍者返しの岩の前にはマットが何枚か敷かれている。何となく入りにくかったので、その少し下流の2級のトラバースの課題の有る岩を見に行ってみる。これだけ水位が低いのに、岸からの水が流れ込んでいるらしく、やっぱり下地は濡れている。仕方がないから、白狐岩の1つ下の何時も嵌まってしまってなかなかすっきり登れない5級から7級の課題が何本か有る岩に取付く事にする。

 この岩は、忍者返しの岩に取付く人がウォーミングアップによく取付いている岩だ。即ち、初段や3段を登る人達がよく登っている。それを見ていると凄く簡単そうに見える。また腰から上はホールドもスタンスも豊富に有るように見えるので実際に簡単そうに見える岩なのだが、初中級者が取付くと、離陸すら出来ないということになる岩である。

 今回も水際の6級の課題に嵌まってしまった。既に御岳の2段を登っている仲間も首を傾げている。さすが、仲間は登れない事はないが、悪い悪いといいながら登っている。真似しても、とっても出来ないムーブで登っている。いくらなんでも小生に出来ないムーブが6級であるはずはない。色々と足やホールドを探す。返した手の所まで足を上げてみたり、左右のホールドを探してみたり。色々やるが正解ムーブらしい、つまり小生の出来るムーブが見つからない。

 諦めて、今迄大体いつも下地に水が有って1回も触った事がなく気になっていた左の5級の課題を触ってみる。なんかこっちの方がホールドやスタンスが少しは有るような感じだから、こっちの方が易しい感じもする。でもやっぱり足が良ければバランスが悪かったり、手が良ければ足がなかったりと、すんなりとは離陸できない。

 この岩は、腰から下がまあるいハング状になっている典型的な出だし核心の岩である。まず元々数の少ないスタンスが凄く細かい。ホールドも届く場所にはガバはない。指2本か3本くらいの先っぽが辛うじてかかるくらいのホールドしかない。思うに、グレーディング時よりも下地が下がってしまったのではないだろうか。どう考えても出だしが悪すぎる。

 だんだん左手のホールドの持ち方がわかってきた。右手もなんとなく効き出したようだ。右足で立って、左足に乗り込む。出来なかったけど、出来そうな感じのムーブだ。その後2回か3回かかったが、そのムーブで登れた。ここの1ムーブだが、5級ではない。3級くらいは有ってもおかしくはないと思う。命下さい岩の2級に比べると、そんな感じがする。

 この時はマットの上からスタートしたので、次はマット無しでやってみる。出来た。やっとこの岩のこの面の全ての課題が出来た。今回はまだ右隣の6級が出来ていないけど。

 6級が出来ないのはやっぱり癪に障るから、その6級の課題に専念する事にする。

 ホールドを一生懸命探す。右上のガバホールドを取ってしまえば簡単なのだが、そのホールドは少し無理しないと届かないから、余裕を持って届くホールドを探す。 そして、少し左の方の痘痕くらいのホールドを見つける。左隣の課題のホールドのようにも思えるが、この際あまり気にしない事にする。そのホールドを使って離陸する。足が上がって、やっと出来た。ちょっとチョンボ臭いが、一番右奥の下地がまだ少し濡れている6級の課題を除いて、これで完全に全部できた。一番奥の課題も以前に登っているから、全部登れた。5級、6級だから、人様に言う事でもないが、やっぱり嬉しい。

 忍者返しの岩の前には新しい人達が来たり帰ったり、結構沢山の人が来る。そのうちの1人が我々と同じ所を登る。簡単に登る。その人のムーブだと簡単なのかと真似をしてみたが、出来なかった。やっぱり、この岩はそういう岩なのだ。因みにこの人は、その後クライマー返し直上にトライしていた。

 既に夕方近くになっており、忍者返しの岩の前は空いていたので、我々も忍者返しの岩の前に移動する。

 仲間は、クライマー返し直上、亀返し、蛙などを触る。小生は忍者返し、クライマー返しのナックルジャムなどを試す。

 忍者返しに触るのは久し振りだ。第1回目、スローパーまで行って次の飛ばし手の方向が悪く落ちる。その後は何回やってもスローパーが持てなかった。

 忍者返しの出だしの右手のホールドは上の方を持っても下の方を持っても、次の左手がスムーズに出るようになっていた。スローパーは1回しか取れなかったが、確実に強くなっていたのだ。やっぱり忍者返しはまだまだ元気なうちにやらなければ駄目なようだ。今回は既に遊びすぎたようだ。

 仲間が、もう一度水際カンテを登りたいというので、帰り際に溶けたソフトクリーム岩に寄る。既に日は傾いていた。

 今回は、仲間も小生もこれといった課題をまだ登っていない。それに、木曜日にジムで頑張った疲れが中1日では抜けていなかったようだ。お互いになんとなく最初から疲れていたようだ。

 仲間はビデオをセットして水際カンテに取付く。なかなか2手、3手と進まない様だ。

 前回どうしてもうまくゆかなかったのが気になっていたので、小生は凹角に取付く。もう相当に疲れていたはずなのだが、前回よりも1手先に進む。今回はホールドがそんなにぬめらない。スタンスも効いている。条件が良い様だ。

 凹角左の積もりで行くのだが、上でもがいているうちになんとなく右に行ってしまう。どっちでも登れれば良いかと、思い切って右のカンテに足を置いて、右に抜ける。それでも多分3級だと思うが、前回はそれすら出来なかったから、よしとしよう。

 その後もしつこく左に挑戦。リップのカチを左手で取って、足を上げてという、今までやった事のないムーヴを試したのだが、やっと足は上がった。右手のホールドを探していたら、足が滑って落ちた。でも、そこまで行けたから今回はお仕舞。既に5時半になっていた。

 例によって御岳駅前の中華料理屋で夕食を取って、明日も休みだからと、拝島から奥多摩街道、甲州街道で高井戸まで行き、首都高に入って帰葉した。

 すでに首都高の渋滞は解消していた。


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作成年月日 平成13年 2月11日
作 成 者 本庄 章