御岳ボルダーその14

2000年10月15日記
 14日の土曜日に久し振りに御岳に行った。ジムの仲間と二人、相棒はいない。

 9時に西船橋駅前で待ち合わせ、出発。湾岸からレインボーブリッジへ順調に進む。

 所が、レインボーブリッジへの分岐から自動車が進まない。停まってしまった。なんか事故でも有ったのか。普通の渋滞ではない。ラジオで道路情報を聞くと外国の要人来日で交通規制中とか。

 レインボーブリッジを渡った所でトイレ休憩。パーキングエリアは意外と空いていた。

 その後は順調に御岳に到着。玉堂の駐車場は一杯。発電所横の駐車場に入る。先ずはデッドエンドへ。中州ボルダーに人がいるようだった。

 仲間はデッドエンドに取りつく。真似をして小生も取付く。前回は縦カチに触る事は出来たが、それは全く持てなかった。今回は何回目かにその縦カチを持って次に動く事ができた。なんか少し展望が出てきたようだ。

 仲間はその縦カチを取るムーブを小生とは全く違うムーブでこなし、終に上に抜ける。ヤッター。因みに彼は今回が実質の御岳デビューであった。

 中州ボルダーに移動。今回は実質御岳は始めてと言う仲間に一通りボルダーを案内すると言う目的もあったのだ。

 中州ボルダーの前で釣り人がフライを振っている。ところがこの人、後ろを全く見ていない。従って、後ろに人がいても容赦なく針が飛んでくる。全く持って危なくてしようが無い。ジャンピングフック1級は諦める。

 続いて丸こんにゃく岩へ。ここには3本の1級課題が有るが、下地の一部が水没。ここも見学のみで諦める。

 杣の小橋を渡って対岸の遊歩道へ。この時、橋の上ですれ違ったおばさんが「それはなにに使うのですか」と背中のマットを指して聞く。振り返って「このマットに飛び降りるのですよ」と小生。説明は間違ってはいないが、多分説明にはなっていなかったであろう。でも、立ち止まって説明しても仕方が無いし。

 次はデラシネボルダー。ここは初中級者向きの岩だ。8級から4級迄の課題が幾つか設定されている。先客が2名。マットが2枚。なるほど。仲間が4級の課題を登る。小生も同じムーブで登る。以前は事前に上の見えないホールドを確認してから登ったのだが、今回はヒールを使ってマントリング気味に登る。

 ピンチオーバーハングへ。下地は良い。ここには初段が2本、2段が1本。仲間がピンチオーバーハングに触る。飛べる気がしないとか。

 御岳小橋の袂の私の家2段を見学。今回始めてスタートのホールドを確認した。

 御岳小橋を渡ってオーストラリア岩へ。カンテ右の3級に挑戦。仲間、なかなか出来ない。小生、今回始めて体が上がった。やっぱり少し進歩している。仲間終に登る。さすが。やっぱり難しい様だ。

 とけたソフトクリーム岩へ。先客2人。仲間にキックマントル3級を登ってもらう。小生とは反対のスタンスを使ってマントルを返す。小生、何時ものムーブで手も足も出ず。

 鵜の瀬岩へ向かう。途中先ほどとけたソフトクリーム岩でお会いした方が追いついてくる。仲間が話をする。御岳開拓当時から御岳に通っておられる方のようだ。クライマー返しの名付け親の方だとか。お名前も伺った。

 鵜の瀬岩はやはり草ボウボウ。ここは御岳でも珍しい2級の課題が2本、隣の砂箱岩にも1本、橋の向こうの命下さい岩にも2本ある。その他1級が2本、初段が2本もある、貴重なエリアだ。でも、冬にしか登れない。少し残念。仲間に鵜の瀬橋を渡りながらマルガリ初段を説明する。(日本100岩場のマルガリ1級は間違い)

 途中遊歩道岩の横を通る。昔は奥多摩の岩場の帰りにこの岩を訪れ、手が完全に張るまで遊んだとか。最近はここに取付いている人を殆ど見た事が無い。トラバース1級の課題が有るのだが。

 忍者返しの岩へ。5人くらい先客がいる。いつもお会いする方と以前お会いした事の或る方もいる。この岩は余りにも有名だから説明は省略。

 仲間が忍者返し1級に挑戦。上部を直上しようとして失敗。少し休んで、先ほどお会いした方からのもっと右に行っても良いとのアドバイスで、2撃する。やっぱりデッドエンドよりは易しい目の様だ。

 忍者返しはホールドが比較的はっきりしているし、ホールドもそれほど持ちにくくは無いようなので、力が有れば結構登れる今時のジムクライマー向きの課題と言う感じがするが、デッドエンドはホールドがわかりにくく、従ってムーブもわかりにくく、というか、人によるバリエーションもあり、ホールドも悪目なので、登りにくい課題だと思う。実際、先ほど仲間がお話した方も、忍者返しは一度登れたらその後は略100%登れるようになったが、デッドエンドは登れるようになってからも成功率はすごく悪かったと言っていた。

 デッドエンドの出口だが、直上するラインというか、左に抜けるのがデッドエンドの本来のラインであって、そこに出てくるムーブが名前の由来だとのお話をここ忍者返しでいつもお会いする方から聞いた。黒本の筆者からは右に抜けて1級だとの話も聞いた。確かに右にはガバホールドが有るので、そっちの方が易しいらしい。左の最後のマントリングは恐いらしい。

 仲間は、忍者返しは昔下地が低く今のスタートホールドの下のホールドから出ていたようだと話すと、その下のホールドからスタートし忍者返しを2登した。 でも、その頃は今のスタートホールドはもっとガバだったらしい。

 小生、パーミングの先のホールドに手がかかった。今までの最高到達点だ。以前にもそのホールドに手がかかった事は有るが、それはもう少し手前であった。今回はそれより少し奥であった。やっぱり力は確実に付いてきているようだ。

 仲間が亀返し初段に挑戦する。やはり離陸が出来ない様だ。小生、クライマー返し初段のナックルジャムを試す。相変わらず痛い。

 続いて仲間は虫3段に挑戦する。2手まで取れる。通えばなんとかなるかもという感触を得たとか。小生ももう少しで忍者返しを落とせるかも。

 5時も回り、急に暗くなり始めたので帰途に就く。

 仲間は1級を2つ落し、とても上機嫌であった。小生も確実に力が付いている事を確認でき、とても嬉しかった。2人とも幸せだった。


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作成年月日 平成12年10月15日
作 成 者 本庄 章