以前、ジムの仲間から譲ってもらったメレルというメーカーの靴を最近履きだしたので、少しだけ紹介してみよう。靴についてその3(新しい靴)
2003年7月12日記
ところで、メレルって? そう、クライミングでは聞かないメーカーだが、知っている人は知っている、アウトドア関係の靴では結構有名なアメリカのメーカーのようである。
この靴、譲ってはもらったが、あまりに硬い靴だったし、足も痛くなるので、ほんの数回履いただけで、その後履かなくなっていた靴である。因みにサイズは39。余りにも硬いので木靴と言っていた靴だが、ソールはビブラムの紐靴である。カタログも説明書も無いから、チェコ共和国製であるという事以外詳しいことはほとんど分からない。
で、この靴紐の締め方が面白い。べろに繋がっている紐を靴紐の穴に通しその紐の先端に本来の靴紐を通すようになっているのである。だから、靴紐のどっちか一方を強く引っ張ると、靴のべろが引っ張られた方に寄ってしまうのである。靴紐の最後は踵部分に回した紐の先に通すようにしてあって、足首をしっかりと締めることができるようにもなっている。靴の爪先には「M」の字があしらわれている。一見大変おしゃれな靴である。
最近、履く靴がなくなってきたし、勿体無いからと履き始めて見たのだが、これが、また面白いのである。当然ジムの人工壁での使用であるが、今までに経験の無い感覚なのである。
木靴と称するくらいだから、勿論足裏感覚などはない。そして、スタンスに点で乗る分には良いのだが、面で乗ると確実に滑ってしまう。まさにカチカチの靴なのである。
そして、相変わらず足の痛みは消えてくれない。つま先を壁にぶつけたりすると、その痛みがもろに足の指に響いてくるのである。
登るたんびにいちいち靴を履いているのだが、その都度紐を締めなければならず、おまけに左右の引っ張り加減を調整しなければならず、結構面倒くさい靴なのだ。で、ついつい途中で別の靴と履き替えてしまうのである。
であるから、未だに靴は足に馴染まず痛いままなのである。
そんな靴を性懲りも無く、既に一ヶ月近くも履いているのである。そんな靴をなぜ無理して履くのだろうかと自分にも聞いて見たりするのだが、なぜか履いてしまうのである。普通の靴に履き替れば楽なことは分かっているのだが、つい履いてしまうのである。
まん丸でずんぐりむっくりしたなんとなく女性用の小さな靴という感じの形をしたこの靴、靴のソール面を打合せると金属的な音がして、拍子木の代わりにでもなりそうなこの靴、そんな靴を、なぜか愛着が湧いていて、わざわざ痛いのを我慢してでも履いてしまうのである。
この靴、そんな靴なのである。