甲府盆地の某ボルダーを探してみました

2014年 3月 7日記

 相棒がネットで安い宿を見つけたというので、2人で甲府に一泊で旅行する事となった。で、じゃぁーボルダリングにでもするかということになり、最近一部の人達に登られ始めたらしい某ボルダーでも探しに行くかとなった訳である。

 所が、例の大雪で有る。記録上、甲府で過去最高の1m50だかの積雪である。高速はもちろん国道20号も遮断されてしまった。予定はまだ2週間程先とはいえ、山梨全体が大変なことになっている。大丈夫だろうか。暫く気をもんでいたのだが、道路は開通し、市内は雪も殆ど無くなったとのことだったので、月曜日の昼近く、甲府に向け出発した。

 甲府は何回となく訪れているのだが、未だ山梨美術館は行ったことがなかった。所が宿のホームページに、県内の旅館やホテルへの宿泊者への割引がるという書き込みがあったとの相棒からの情報により、翌日に、ミレーの絵を見に行くこととなっていた。しかし、途中、時間もまだ少し早いし、どうせ見るのはミレーの「落ち穂拾い」「種を巻く人」位だろうから、宿に入る前に見に行こうということとなり、県立美術館に向かうこととなった。

 道中、渋滞も無く、カーナビの指示に従い、順調に勝沼インターを降りることが出来た。

 何時も走り慣れている甲州街道を走って行ったのだが、なかなか美術館に着かない。相棒が、美術館は甲府昭和インターの近くだという。確かに。まぁ、仕方がないから、結構もたもたと甲府市内の細い道を走って行った。

 やっと、駐車場に入ると、本日休館の立て看板が。えっ、そっか、月曜日か。仕方がないから、そのまま宿に向かった。

 色々な面で、結構楽しい宿だった。色々な面で。

 翌朝、少しゆっくり目に宿を出発し、美術館に向かった。

 ミレーの「落ち穂拾い」意外と小さいのね。「種を巻く人」うん、たしかこんな絵だったかも。この美術館、ミレーの絵って、こんなに持ってたんだ。まぁそんなところか。

 で、一番びっくりしたのは、ミレーの暮らした「バルビゾン」って、フォンテンヌブローのすぐ近くだったことだ。まさか、この美術館でフォンテンヌブローの森の絵や写真が見られるとは思わなかった。またまたフォンテンヌブローに行きたいとの気持ちがよみがえってしまった。おまけに、ミレーが好きになってしまったのだった。

 なんだかんだで、結局昼過ぎに今回の目的であるボルダーエリアへ。自動車を駐車場に置き、支度をして出発。

 平日の昼間だというのに、ハイカーというか、ウォーカーというか、はたまたジョガーらしき吾人まで、結構色々な人たちがいた。

 登山道というか、遊歩道を登って行くと、斜面に転々と岩が転がっている。まぁ、少し小さめか。尚も登ると、何となく少し大きめの石が目に入った。近付くと、斜上するクラックにチョーク跡もあった。

 支度をして、触ってみた。クラックを使ってのトラバースは少し難しそうだったので、一先ず、ここで遊んでいる人達はこんなラインは登らないんだろうなとか思いながら、ガバガバで上まで行ってみた。足も手もガバガバだったから、難しくはなかった。で、2回も登ってしまった。

 続いてトラバース。全く繋がる気がしなかった。

 尚も登ると、結構石が、重なっていたりで、沢山出てきた。大きな石も出てきた。ここは、トポは勿論、案内図も何も持っていない。大雑把な場所しか聞いていない。一先ずはピークまで行き、少しずつ下ることにした。

 道が幾つか分かれていたので、その一つに入ってみた。ちょっとしたピークを巻いて、また元の場所に戻った。もう少し登ると、より石が多くなってきた。結構大きな石も幾つか見えた。その一つに分け入ると、薄いカチに僅かにチョーク跡らしいものが見えた。しかし、少し高いし、とっても登れるラインでは無かったので、その先に進んだ。

 少し大きめの石を見に行った。下の少し奥まったバンドから大分寝た大きな凹角が登れそうに見えた石に行ってみた。上部に使えそうなホールドがなく敗退。

 その後幾つかの格好の良さそうな石、大きめの石を見に行ったが、小生に手の出そうな石は見当たらなかった。

 最近、殆ど外岩を触ってはいない。そのせいかどうかは分からないが、自分の技量をも顧みず、格好良い事を求め過ぎている。それじゃーここには登れる石なんかない。そう気が付いたので、旧来の10級ハンターに戻り、枝や蔦を祓いながら、登れそうな所を登りながら、下り始めた。

 先に見つけた、大きめの薄カチにチョークの残った石の前に出た。

 下の石に乗り、上のガバを掴んで離陸して見た。その上はガバがあったので、登れるかもと思ったのだが、若し失敗すると下地がヤバかったので、諦めた。

 この石、途中まで登れれば上は登れそうだった。この石の左には登れそうな半分くらいの高さの石が寄り添っていた。これを使えば登れる。やってみたら、易しかった。でも、少し高かったから、それなりに面白かった。

 遊歩道を登っているとき、その遊歩道をショートカットするように林の中を下る人を何人か見た。で、下りはそれを真似して見た。

 そのショートカットの途中に適当な大きさの石があった。3面は傾斜が無かったが、1面だけは少し登れそうな面だったので、登ることにした。

 取りつきにはまだ少し雪が残っていたが、登るのに支障はなかった。

 右手小さなカチ、左手極浅い極悪い1本指ポケット。足は有る。離陸し、左手飛ばして少し奥のポケットを取りに行った。1回目は的が外れたが、2回目に取れた。足を上げようとしたが、その手が悪すぎた。

 このラインの右にはちょっとしたカンテがある。そこはほぼガバだ。使いたくはなかったが、それを使ってしまった。

 SDスタートせよと言わんばかりの石、少し大きいが難しくはない石などを触りながら下ると、登山道入り口近くまで下っていた。

 またショートカット道を下っていると、何となくすっきりしたスラブ面を持つ石が目に入った。そういえばこの場所、スラブは目につかなかったっけ。みると、僅かなスジスタンス、ごく浅い小さな甘いポケット。スラブ課題には持って来いの石だ。が、登れる気がしなかったので、写真撮影にとどめた。

 エリア滞在時間約2時間半だったが、結構楽しむことが出来た。そんなに寒くも無かったし。

 帰りは何時もの通り、20号で相模湖まで行き、そこから高速を使い、8時過ぎに家に帰り着いた。

 甲府って、いいな。


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作成年月日 平成26年 3月 8日
作 成 者 本庄 章