盛岡は川目のボルダーに行ってきました

2006年 6月 3日記

 4月の28日の夜、相棒と二人で東北のボルダーを巡る旅に出た。予定は5月7日までの9日間である。

 ここ何年かは、5月のゴールデンウイーク中に仕事が入ることが多かった。しかし、今回は幸いなことにそれがなかったので、思い切って9連休にしてしまったのだ。でも、実際は今回も直前まで仕事の影がちらつき、大分にやきもきしてしまったし、その分準備も遅れがちではあったのだが。

 出発が23時20分と少し遅かったので、首都高経由で東北道に乗り、翌朝からの渋滞に備え、上河内サービスエリアまで行き、そこで仮眠をした。そんな関係で、到着したのは午前2時になっていた。

 29日朝、少々眠くはあったが、先は長いと、7時頃にサービスエリアを出発した。

 ラジオでは各地の高速道路の渋滞情報を流していた。ここ東北道も、既に渋滞が始まっていた様だった。しかし、我々の行く先には渋滞の情報は入っていなかった。昨夜少し無理したことは、やはり正解だった様だ。

 盛岡の少し手前の柴波というサービスエリアに11時過ぎに到着した。予定では八戸まで行くつもりだったのだが、このまま高速を走り続けると、多分早く着き過ぎてしまう。それでは余りにももったいない。この時間であれば、帰り道に寄る予定であった盛岡の川目で、今からでも十分に遊べそうだ。どうせ今夜中に八戸に着いていれば良いのだし。ということで急遽予定を変更し、川目に行くことにした。

 盛岡南で高速を降り、カーナビに従い、川目のボルダーを目指した。

 川目のボルダーは川目小学校の近くから山に少し入ったところにあることになっている。小学校の前のちょっとした駐車スペースに自動車を停め、相棒を自動車に残して、裏山に入る踏み跡を探してみたら、少し先に、すぐにそれらしい踏み跡が見つかった。

 支度を整え、相棒と二人でその踏み跡を登って行った。

 ボルダーエリアは、踏み跡のすぐ脇だったので、歩きだして20分程で見つかった。

 ボルダーエリアには少し大きめの岩がいくつか点在している。そのうちの一番踏み跡に近い岩の前に荷物を置き、まずは岩の偵察を始めた。

 一応トポがあったので、そのトポと見比べて見た。岩はいくつもは無いから、なんとなく分かった。しかし、皆高さがあって、トップロープ課題の様であった。

 この川目のボルダーの写真をインターネット上に1枚だけ見つけていたのだが、残念ながら、出発前のドタバタで、それを持参するのを忘れてしまっていた。一応その写真の課題を触ろうと思っていたのだが、どの岩がそのインターネット上に課題を紹介していた岩なのか照合ができない。仕方がないから、その岩の写真を思い出しながら、再度岩を探して見たら、なんとなくそれらしい岩が見つかった。

 しかし、写真では下の方が省略されていた様で、実際の岩は、下の方が大きく被っていて、スタートのスタンスのない、小生の苦手な課題であった。

 このエリアのおおよその偵察を終え、荷物を置いた岩に取り付いて見た。

 4〜5m位はありそうだ。まずは一番良さそうな場所を触って見た。

 2/3位まで行くと、ホールドが乏しくなってきた。直上のリップはなんだか外傾して見える。右の方には大きなテラスがある。ひとまずはあのテラスに逃げよう。

 テラスに逃げたら、カンテの左面を登った方が易しいことが分かったので、カンテを回り込み、左面で上に抜けた。

 その岩の裏にある岩に行ってみた。すっきりした面に細かいクラックが走っている、スベスベした岩であった。

 先は左の方を触って見た。上が登れなかった。

 次は右のカンテの右側の面を触って見た。

 ちょうど目の高さ位に水平のアンダーホールドがある。なんとかそれを利用して1mちょっと登って見たが、その上のリップが外傾している。ホールドを探して見たが、見つからなかった。

 続いては、インターネットに写真のあっただろう岩である。

 腰の高さ位までが被っていて、その上が大きな凹角になっている。見た目は格好良いのだが、スタートの足がない。左の方の凹角のカンテ当たりに設定された課題は地面から飛びついて、足ブラで登るらしい。小生にはそんなことはできない。なんとか右側の凹角のカンテと、凹角の中を縦に走るクラックを使って離陸をして見た。なんとか離陸ができ、被った面の顎に立つことはできたのだが、その上に行くことができなかった。

 なんだか登れない課題ばっかりだ。どれか登れそうなものを探さなければ。

 その岩の右の方の少し大きめの岩の前に小さめの岩があった。あれなら登れるだろう。

 甘かった。ホールドが無茶苦茶甘かった。下地も悪めだったし。

 右の方の岩の裏に回り込むと、より大きな岩が有った。ピンが打たれているところもあった。8〜10m位はあるだろう。一応取り付きらしいところを触っている写真だけ撮影してもらった。

 その岩を右に回り込んで行くと、ちょっとした稜線状の地形になって、岩は終わっている。そんな稜線直下に小さな岩が見えた。あれなら間違いなく登れるだろう。

 枯れ薮を分け、ふかふかの下地を踏んで岩に取り付いて見た。で、やっと登れた。

 下ってきて、大きい岩の下の、やはり大きめの岩に回り込んだら、大きな岩と大きな岩との大きな凹角があった。少うし高いが、面の交わったところはクラックになっていたし、その右側の面にはガバホールドが一杯あった。やっぱり易しかった。

 その凹角の左側の左のカンテがおもしろそうに見えたので、登って見た。高さは5m位だろうか。

 傾斜はそれ程無いし、カンテは立っているがなんとか持てたので、登ることができた。本当はカンテを使わずに登りたかったのだが、なんとか少し高い目の壁を登ったということで、良しとした。

 以上で、川目の主な岩はおしまいである。まだ少し時間に余裕があったので、相棒をその場に残し、登ってきた時に左の上の方に見えた岩を偵察に行ってみた。

 結局は、小さかったり、傾斜が無かったりだった。

 自動車に戻り、学校の門の横に流れている湧き水らしい水で手を洗い、川目を後にした。

 学校の前を流れる川の向い側にもボルダーがあるらしいのだが、雪解けの水が入っているようで、水量も多めのようだったので、探すことはせずに、次の目的地である種差海岸に向った。

 次の目的地である種差海岸へは、下道を使うことにしたので、しばらくは国道4号線を走った後、途中から395号線に別れることとなる。でも、すべてカーナビ任せだから、どこをどう走るのかはよくは分からなかった。

 一旦盛岡の市街に戻り、国道4号を走っていたら、道の駅が現れたので、寄ってみた。「石神の丘」という道の駅だったらしい。東北道の駅マップを売っていたので、即、買い込んだ。

 金田一辺りで、4号線から395号線に別れると、ほとんど町らしい町を通ることはなくなった。時間も5時を過ぎていた。そろそろ夕食の時間が迫ってきた。

 軽米という町に入ってしばらくすると、T字路のところに「食堂」と書かれた小さな看板が現れた。そのT字路を右折して1kmだか2km位入るらしい。今晩の予定は「はしだて」道の駅である。この先食堂が現れる保証はない。一先ず寄って見ることにして、そのT字路を右折した。

 家畜市場か何かのそばを通り、ちょっとした集落に入ると、間もなくその食堂が現れた。

 前に駐車場を持つ、明るめで、少し大きめの食堂であった。

 客はいなかった。メニューに「雑穀定食」というのがあったので、それを頼んでみた。馬肉の味噌汁がついてきた。

 19時ちょっと前に「はしがみ」道の駅に到着した。

 売店がまだ開いていたので、覗いて見たら、ここでも道の駅のマップを売っていた。絵が映し込まれたリンゴを売っていたので、思わず買ってしまった。何のことはない、リンゴの若いうちにある形に切り取られた紙かなにかを張り付けて、その部分に太陽が照たらなくしたものだ。まぁいえば半分末成りとでも言おうか。そう言ってしまうと身も蓋もなくなってしまうが。

 ここの道の駅の駐車場は照明が点けられていない。照明装置はあるようだが、点灯されていなかった。

 相棒は、「チャングム」を見たいと言ったのだが、「チャングム」までは相当に時間があったし、何しろ寝不足気味でもあったから、少し早かったが、そのまま8時前には寝てしまった。


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作成年月日 平成18年 6月 3日
作 成 者 本庄 章