笠間ボルダーその4

2000年4月26日記
4月29日改

 以下、4月23日の笠間の報告です。

 またまた娘を誘い出し、笠間に行って来た。今回は若人H君もいっしょである。相棒は今回もお休み。

 今回も一般道を筑波まで行き常磐道に乗る。勿論運転は娘である。

 常磐道の千代田パーキングエリアで一服。ここは猫がいっぱいいるパーキングエリアである。このパーキングエリアは以前最初に大勢で笠間に行った時に立ち寄ったパーキングエリアなのだが、そのメンバーで2回目に笠間に行った時は、ここではなく美野里パーキングエリアだったので、猫がおらず、どのパーキングに猫がいたのかを探していたのだった。それは一つ手前のこの千代田パーキングエリアだったようだ。

 前回は何か怪しげなカップルであったが、今回は若い2人におじさんだから、そんなに怪しくはなかったと思う。別に怪しいからといって、当人達にとってはどうでも良いことなのだが。

 パーキングエリアを出て走り始めると、何だか景色が変だ。空は薄黒いというか、僅かに黄色身を帯びた灰色で、遠くの景色が霞んでいる。しかしそんなに暗いわけではない。そこそこに明るい。

 今日は結構風邪が強い日なので、まだ種蒔きの行われていない裸の畑から砂埃が舞い上げられているのだろう位に思っていた。現に黄色い煙を豪勢に立ち上らせている景色も2ヶ所3ヶ所と目についたし、今日の天気予報も夕方までの降水確立は0%と言っていた。春先の景色としては有りがちの景色だった。

 岩間で高速を降り、笠間に向かったその時、自動車の天井でなんか音がしたような気がした。娘も聞いたという。と、自動車のフロントウィンドウに大きな雨粒がぶつかった。薄々は感じていた不安が本物になってしまった様だ。でも、今日は雨は降らないのだ。めげる事なく現地まで行こう。

 ついにワイパーを動かす。でも、まだウィンドウォッシャー液の助けを借りている。2回、3回。

 今はもうウィンドウォッシャー液の助けはいらない。でも、まだ現地を目指す。

 大黒岩通過。岩は完全に濡れている。下の駐車場到着。まだ小雨が落ちている。でも、まだ進む。

 先日使ったと同じヒップ岩の下の駐車エリアへ。日差しが戻った様だ。日が照っている。何とかなるかもしれないという一縷の望みを抱いて岩の偵察に行く。急な一寸した崖を登りヒップ岩から、ワシントン倶楽部、シンプル岩へ。下地は濡れてはいない。

 人がいる。フェースの課題を登っている。4人である。その内2人は御岳で時々会う人達である。この2人は土浦の友人に誘われて来たのだとか。ここにもたまに来ると言うその土浦の人に「もしかして」と名前を言われて驚いた。その人は小生のホームページ「ボルダリングの部屋」を読んでくれていたらしい。嬉しい事だが反面少々恥ずかしくもある。しばらく見物の後、大丈夫「登れる」との結論を下し、支度に自動車まで戻る。

 今度は急な崖を避けて、少し先の緩やかな斜面を登ってシンプル岩迄戻る。でも、やっぱりこっちも道じゃないからあんまり変わらないみたい。そのうちもう少し立派な踏み後にすることにしようか。

 先客はまだフェースの課題をやっている。いいとこ見せようとウォーミングアップも兼ね小生も取り付く。なんか今日は身体が重いようだ。って、いつもこんなことを言っている様な気もする。結局3回くらいの筋トレとなってしまった。全く以って情けない。

 例の通りワシントン倶楽部へ。H君もいっしょ。何回やったかなぁ。いつもとあまり変わらない。H君も前には登れたのだが、今回は最初は登れなかった。やっぱりスラビーなフェースの課題はまだ安定して登れないらしい。

 スローパーってどう練習すれば持てるようになるのだろうか。花崗岩のスペシャリストにその辺のコツを聞いてみたのだが、どうももう一つ理解出来ない。掌を使うのかと思ったのだが、そうではないらしいし。単純に岩に身体を付ければ良いと言うわけでもないらしいし。結局は試行錯誤しかないようだ。

 今は空も暗くなり、雨も相変わらず降っているのだろう。でも、ここは木立の中だから、雨が岩に直接かかりはしないので、なんとなく湿ってはいるが、塗れてはいない状態である。とはいえ、やっぱり普段とは少し違うのだろう。

 そんな中、左手が少し効いたような感じの時があった。足を少し小刻みに拾って、今まで使った事のなかったスタンスを使って見た時である。その足は普段使う足よりも少し下にある。右足を次のスタンスに上げるムーブが起こせそうな所まで行った。

 この課題は一気に指の皮にくる課題である。特に中指の先の皮がやられてしまう。やっている内に段々指の皮が薄くなって行くのがわかるような感じだ。そして、ある時から岩に触れると指先に点状に痛みを感じるようになってくるのである。そうなって来るとそろそろ潮時ということになる。

 シンプル岩に戻り、その上のハートビートカンテの下にある岩のマントルの課題をやってみる。この課題は本来はこの左のカンテからスタートするものではないかとの意見もあるので、いつもやっている右側ではなく、左側のカンテからスタートしてみる。結局マントルで右のガバを使ってしまった。これでは左から出る意味が無いのかも。

 続いてハートビートカンテを登る。H君はここは触った事がなかったらしいので、小生が先に登ることにする。第1回目のスタートは失敗したが、2回目には登れた。でも、やっぱりいつもよりは難しかった。やっぱり岩が湿っているせいなんだろう。足にもう一つ自信が持てなかった。雨が本格的に降り出したようだ。

 最後にホップ岩に行く。この岩は上に木が被っていない。従って、下地は完全に濡れていた。たんこぶをやって見る。相変わらずである。下地が濡れているから、靴底をいくら拭いても濡れたままである。だから、足が滑る。でも、被っているからそれほどの障害ではないということにする。一応スタンスにチョークを乗せ、その後そのチョークを叩き落としておく。気安めに靴底にもチョークを塗った。3回目位に左足で突っ張った後、正対ぎみに踏ん張ってみたら身体が少し上がった。H君はいきなり左手を飛ばそうとしている。共に成果なし。

 ワナと言うクラックっぽい課題を登る。下の道からクライマーッぽい親子の3人連れが上がって来た。子供が「クライミングをしている」と言うと、お父さんらしき人が、「これはボルダリングというのだよ」と教えている。そのお父さん、登りたそうな顔でこちらを見ていた。様な気がしただけか。総ての人が自分と同じだと思ってはいけないのだろうけど。

 このワナと言う課題は、普通は最初の1手がどうしてもデッドになってしまう課題だ。クラックの左から出るのがオーソドックスなムーブなのだが、H君がクラックの右から出るのを試みていたので小生も試して見る。そうすると、デッドで取っていた次の手をクロスぎみにスタティックに取ることが出来た。そして、身体を返す。よし、出来た。このムーブ、H君にとっては身長があるだけきついムーブの様だが、小生にとっては確実なムーブだ。今度からこうやって登る事にしよう。下地は濡れてるし、雨ももう止みそうにないので、少し早いが帰る事にする。

 自動車まで戻る途中、4〜5人連れの大きなボルダーマットを背負った「塗り壁軍団」とすれ違う。これから登のだろうか。一応「生憎のお天気で」と声をかける。この集団、自動車のナンバーからするとどうも栃木の人達のようだ。

 靴底を手で何回も擦ったりしたから手が汚れているが、今まであったトイレがなくなってしまい手が洗えなくなってしまっているので、先日迷いこんだ最近新しく出来た公園にトイレを探しに寄ることとする。

 その公園の駐車場に入ってトイレを探したら意外と近くにあった。それもトイレットペーパー付きの非常にきれいなトイレだ。城跡公園の駐車場出口を友部方面に右折、最初の大きな十字路を左折し、突き当たるとその駐車場である。

 いつもより相当に早いし、娘の運転の練習ということもあったので、高速を止め、一般の道を使う事にする。岩間の町を通り、石岡で6号と合流する道である。

 石岡の町に入るちょっと手前で雨がみぞれになる。今日は降水確立0%、最高気温25度ではなかったのか。自動車の天井で音がし出す。ついに雹が降り出す。ボコボコボコボコ音がしている。雛あられ位の丸い粒である。娘が自動車がへこむと心配し出す。道路が白くなってしまった。

 16号に出る手前で一応雹は治まったが、小雨は相変わらず続いている。道路にも白い所が残っている。ラジオで山下達郎とやらのクリスマスキャロルとかの曲をやっている。アナウンサーがこんな時期にと言い訳をしていたが、言い訳がかえって変に思えてしまう出来事であった。

 土浦から筑波の入口までの16号はすごく渋滞していたが、筑波の入口で16号を離れたので、その後は、先日間違った交差点も間違う事なく、快適に走る事が出来た。3人で以前何回か相棒といっしょに寄った手打ちうどんやに寄り、娘といっしょのサラダうどんを食べて本日は終わった。


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作成年月日 平成12年 4月26日
最終改定日 平成12年 4月29日
作 成 者 本庄 章