笠間ボルダーその3

2000年4月12日記

 以下、4月9日の笠間の報告です。

 先の日曜日に車を運転したいと言う娘と二人で笠間に行ってきた。前回に続き、今回も相棒は休み。

 朝10時半に出発。どうせ笠間はそんなに長くは登れない。それに、ドライブが主目的だから。

 下の道を筑波まで行き常磐道に乗る。千葉からだと首都高に乗っても、16号で柏から乗っても殆ど変わらない。高速代が安くなる分筑波が有利と言うことだ。ただし、道が少し細い所が出てはくるが。

 途中美野里のパーキングエリアで、相棒の作ってくれたおにぎりをパクつく。結構微笑ましい光景と本人は思う。しかし、傍目にはどう映っていたのだろうか。何しろ、パーキングエリアのベンチで、貧相な白髪頭のおじさんとうら若き乙女が2人で仲良くおにぎりを食べながら談笑していたのだから。

 常磐道を岩間で降り、笠間へ。笠間からは日動美術館の駐車場の横を通って笠間城跡公園を目指す。といっても、この日動美術館の駐車場から城址公園はもう目と鼻の先だ。

 まず最初に大黒岩が道の端ッ子に出てくるので、ここから始めることにする。

 疲れない内にと、アップもそこそこに、まだどうしても登れないでいるアンダークリングに取り付く。第1手目が耐えられないので、どうしても次の足が上がらない。前回よりも可能性がなさそうだ。仕方なく諦める。

 さっきから何だか車の往来が多いようだ。御花見でもしているのだろうか。駐車場がいっぱいなんだろうか。この先道が細いから運転に自信が無いと言う娘と運転を変わって城址公園の下の駐車場に行く。あれー、車が殆どいないじゃないか。皆上の駐車場に行ったのだろうか。とまれ、ヒップ岩の下まで行こう。

 いつもは下の駐車場か上の駐車場に車を止めるのだが、今回はワシントン倶楽部、ラブタッチ辺りで遊ぶ予定なので、公園の周回道路の途中に車を止める事とした。ヒップ岩のすぐ下から周回道路に出る道を登予定である。

 道の脇の一寸したスペースに車を止め、ちょっと道を偵察する。下から登ってボルダーエリアに行くのは初めてなのだ。以前下った時は道に出る所は少し急だった事を思い出し、出来ればそこを避けたいとその前後を少し探して見たが、適当な所が見つからないので、その急坂を登る事にする。

 何とか娘共々その急坂、といってもほんの1m位なのだが、を登り、サンシャインの脇を通ってワシントン倶楽部へ行く。

 何だか下の方で人の声がする。だれかボルダラーでも来たのだろうか。しばらく様子をうかがうが良くはわからなかった。

 準備を整えていつものように取り付いて見る。いつもの所で行き詰まる。飛び降りる。こんなことを何回やってもだめだと、スタンスを調べなおす。

 皆とワイワイやっている時は、次から次へと登るから、スタンスを丹念に調べる余裕はない。調べれば調べられるのだろうが、何だか他の人に悪いような気になってしまって、ゆっくり調べる事が出来ない。それはそれで楽しいのだが、やっぱりこのように小人数でじっくり時間をかけて、一つの課題を攻めると言うのも、あって良いのかも知れない。

 その甲斐があったのか、新たなスタンスに乗り一つ体が上がった。で、その分手も上がるかと言うとそうも行かない。今までのホールドが効きづらくなり、本来届くと思っていたもう少し効きそうな所まで手が出ない。やっぱり、残す方の手がもっとしっかり持てなければこの課題は解決出来ない事を悟る。それまでは、この課題は何回も同じ所でもがくしかないようだ。

 そろそろ別の課題ということで、これもドスローパーホールドに頼らなければならない、ラブタッチに行く。ここはワシントン倶楽部よりワンランク上である。

 アンダーからスラブチックな棚(こんな言い方は無いかも知れないが)に立ち、両手で岩を抱え込み、足を上げて行くのだが、またまたスラブチックな棚に立てない。毎回ここに立ちこむ事からのおさらいである。こうだったかな、いや確かこうだったはづだが。

 やっと思い出し、そこに立って、左手を取りに行く。こんなデッドではなかったはずだ。もっとスタティックにとらなければ。足への体重のかけ方、足を置く方向等など、何回かやって見る。なんとかスタティックに取れるようになる。でも、ここまでは既に何回も出来ているのだ。なんとも効率の悪い事だが、多分こういう事を繰り返しながらそれぞれの技術を自分のものにして行くのだろう。それが、人によって、年齢によって、早かったり遅かったりするのだろうと思う。多分小生は大分に遅い方なんだろと思う。

 抱きついて、次に足を上げなければならない。そのためには足を上げる体制を作らなければならない。棚に足を集めて見る。これまで出来なかった事だ。それが出来たのだから少しは進歩したのだろう。しかし、この方法はどうも有効そうではなさそうだ。集めた足の一方を上げようとするのだが、なかなか巧くゆかなのだ。やっぱり、しっかり岩に抱きつけないから次に動けないのだろう。それが難しさの一つの要素なんだろうと思う。

 大分疲れて来た。何しろ、一人でくり返しくり返し登ったのだから。先日来た時に登ったホップ岩に行く事にしよう。

 ホップ岩へはシンプル岩の前を通って行く。ハートビートカンテの岩の近くも通る。今まで何にも登れていなかったから、この辺でなんか登っておこうとハートビートカンテを登って見る。ここは左に回りこむ方法で登る。出来たから、右で登る課題もやってみる。右は難しい。

 ついでにシンプル岩のフェースの課題もやって見る。これも難しい。グレードは低いのだけれど。疲れていると登れない。頑張って登ってもしょうがないからと次に行く。

 ホップ岩の左の薄被りの課題をやって見る。アンダーぎみに持つホールドが有るのだが、足がなくて体が上がらない。今度元気なうちにやる事にしよう。

 この前来た時に登った6級の課題をやってみる。あれぇー、足はどうだっけ。手はここで良かったっけ。先週の事なのに。2回目にやっと登った。6級だそうだが。

 8級と9級の課題もやってみる。8級の課題の出だしが悪い。こんな悪いピンチだったかな。9級はさすがよいしょっと出来た。最後位いは気持ちよく登れる課題で終わりたい。

 相当に遊んだ気がする。今回も指の先の皮がなくなってしまった。左手中指なんかもう少しで破れそうだ。最後に娘をモデルに幾つかの岩の写真を撮り、最初に登って来た道を戻った。やっぱり急だった。

 まだ明るいので帰りは少し別の道を走って見る。駐車場を出て右に行って見る。友部方面に行く道だ。友部へは少し広い道を横切って道なりに丘を登って行くのだが、その広い道を笠間の市街地方面に右に曲がって見る。なんか公園みたいな所の駐車場に入ってしまった。少し戻って、来る時は見落とした笠間市街方面へとの道標に従って、左の方に曲がる。なんだかごちょごちょと走って、笠間に入る少し手前の朝通った道に出たので、その道を岩間方面に行く。

 もう広い普通の道に出たので、そこで娘と運転を代る。なにしろ、娘はこのために小生の行動に朝から付き合ってくれているのだから。それにしても、運転してもらうと言う事は大変に楽珍なものだ。又付き合ってくれるかなぁ。

 高速も降り、気持ちよい道を娘と話しながら進んでいたのだが、なんだか少し変だ。もう龍ヶ崎に着いても良いのに。待てよ、ここは江戸崎じゃないか。そうか、実穀という交差点で右折しなかったのか。結局相当の距離を引き返すこととなってしまった。楽珍過ぎたためにちょっと気を緩めすぎてしまったようだ。反省。それにしても楽だった。娘よ有り難う。


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作成年月日 平成12年 4月12日
作 成 者 本庄 章