笠間ボルダーその29

2006年12月 1日記

 木曜日の祝日に一人で笠間に行ってきた。前回が4月末だったから、7ヶ月ぶり、今年三回目である。

 相棒がいるとどうしても朝出るのが遅くなってしまうが、一人だから少し速めに出て、通勤割り引きを使って高速に乗ろうと目論んだのだが、出るのが一瞬遅くなってしまい、9時までに高速に乗ることができなくなってしまったので、そのまま下の道を走り、笠間まで行った。それでも、7時半頃には家を出たから、11時には駐車場に着くことができた。

 駐車場には3台か4台の自動車が停められていたが、ボルダラーのものと思しき自動車は1台程だった。

 最初にシンプル岩に行って見たら、下の方から数人のグループが上がってきた。一応挨拶をして、そのままワシントン倶楽部の岩の前を通り、その奥のスラブの岩に行った。当然誰もいなかった。

 なぜこの岩に来たかというと、先日の豊田でスラブの下手さを思い知ったからである。って、今頃そんなことをと自分でも思ったが、余りの下手さを加減に嫌気がさしたのだった。それで、スラブを練習しようと、この易しいスラブの岩に来たのだった。

 靴を履いて、真ん中を登って見た。傾斜がないから易しいと思ったのだが、手が余りないから、最後の一歩がきつくなってしまった。高さは2mちょっとか。でも、1m以上はずり落ちる高さである。スラブではずり落ちたくはない。必死でリップに手を出してしまった。

 これでは練習にならない。そう思って、またやって見た。今度は少しスタンスを選んだりしてじっくり足に立って登って見た。しかし、リップ直下ではまた同じことをやってしまった。2回目だというのに、余裕がまったくない。

 少し右側の少し傾斜の緩くなるところを登って見た。こっちはなんとか必死にならずにじっくりと登ることができた。でも、やっぱり練習にはならない気がしてしまった。

 また、真ん中辺を登って見た。なるべくホールドを使わずに登って見た。足が滑った。そのまま下まで落ちてしまった。

 ソールを見たら、結構減ってしまっていた。勿体ない。

 スラブも結構疲れるのだ。もういっか。何回も登っていないというのに。

 シンプル岩に戻ると、先程のグループはフィンガークラックをやっていた。小生はそのままプラクティスマンの岩の右側面のなかなか離陸ができない5級だか6級の課題を触りに行った。この課題、多分まだ登れていないのだ。カンテを使って離陸だと思うのだが、バランスが悪くおまけに足も悪いから、どうしても地ジャンでしか離陸ができないのだ。

 最初は壁の中のホールドを探って見たが、どうにも離陸ができない。カンテだったっけと、カンテを持って離陸を試みるのだが、やはり足が悪くて離陸ができない。カンテの持つ位置を変えたりしながら、何回か試したら、やっと離陸ができた。

 カンテをレイバックで登って行ったが、最後の天辺付近が持てなくなってしまった。無理してもしようがないから、天辺のチョイ手前で奥の壁に逃げてしまった。もしかしてまた登れなかったか。まぁいいや。

 後で調べたら、8級だった。うーん、まぁいいけど。

 ヒップ岩のアンクラスラブを触ってみた。右にクラックが走っているのだが、それを右手で使って、スラブ面を登ってみた。リップの下まで行くと、左側にフレーク様の皺が現れる。左手で触ってみたら、あまり良くない。傾斜は立ってくる。リップは、丸いから持てそうに無い。2回ほど登って見たが、やっぱり無理だった。

 ワシントン倶楽部に行ってみた。今回はフリクションも良さそうだから、ワシントン倶楽部が登れるかも。そう思ったのだが甘かった。左足に立ち込むことができず、左手をリップに持って行くことすらできなかった。

 今回は薄いパッドを持って来ていて、この課題では使っていたのだが、余り意味がなかったかも。

 ハートビートカンテの岩のマジックフィンガーを触りに行ってみた。この課題も未だ登れていないのだ。

 右手でポケットにぶら下がってみたら、やっぱりまだぶら下がれなかった。でも、スタンスを探して、スタートしてみたら、一瞬ぶら下がれた。まぁ、ほんの僅か進歩しているかも。

 シンプル岩に戻ると、先程のグループは石器人岩を登っていたので、小生は、シンプル岩の左面のシンプルファイターを触ってみた。

 ここは下地に木の根っこが出ているので、持参したパッドを敷いた。しかし、スタートの右手のホールドが持ちきれず、左手を出すことが出来なかった。

 シンプルファイターは直ぐに諦め、小生も石器人岩の人達に交ぜてもらって一緒にスラブを登ることとした。

 他の人は左寄りからスタートしていたが、小生は真ん中辺りからスタートして見た。やっぱり3歩目が出なかった。

 その人達の話の中に、小生の知り合いの方の名前が幾つか出て来たので、その人たちの話の中に交ぜてもらって、いろいろとお話をさせてもらった。

 その人達が、シンプル岩に移動したので、小生も一緒にシンプル岩に移動した。

 そのグループの男性達は、エモーションを触り、女性の一人はシンプルファイターを触っていたので、これ幸いと、シンプルファイターに混ぜてもらうことにした。

 なんだか右手のホールドが持てた。右足を開いて左手を出したら、上のホールドの下の縦フレークに手が届いた。その手をもう少し送ってやったら、その上のカチに指が掛かった。しかし、そこで落ちてしまった。あのカチホールド、あんなに悪かったっけ。

 ご一緒させてもらった女性も、そのホールドを持って、悪いと言いながら落ちてきた。やっぱり悪かったようだ。

 男性の一人が岩の上に登って、その女性にそのホールドの位置を指示するようになり、その女性は確実にそのカチホールドが取れるようになった。そして、ダイクの淵に足を上げるところまで行ったのだが、小生は、その後、一回だけそのカチホールドが取れただけで、段々フレークにすら手が届かなくなってしまった。まぁ、この課題での小生の何時ものパターンなのだが。

 戯れに、シンプル&ディープを触ってみた。

 なんとなく右手のリップのダイクの淵に指が掛かっているような。今までは全くかかる気がしなかったのだが。適当な足で離陸してみたら、一瞬離陸ができ、足が滑った。でも、やったー!

 正面のフィンガークラックを触ってみた。レイバックを使ったりしては登れる課題なのだが、ジャムを使ってはまだ登れていない課題である。

 リップの辺りのクラックにハンドジャムを決めようと、右手を差し込んだり、左手を差し込んだり、手を裏返して差し込んだり、色々とやってみたのだが、なかなかジャムが決まってくれない。最初の手はまぁまぁ良いのだが、次の手が決まらないのである。

 それでもなお、次の手を、リップのところのフィンガージャムにしてみたり、色々やってみたが、体重をかけることが出来なかった。そうこうするうちに、手の甲が痺れはじめた。見ると、皮が剥けてしまっていた。

 ご一緒させてもらった女性がエモーションを触り始めたので、小生も触ってみた。

 久しぶりだったが、離陸は出来た。なんだかスタートホールドがいくらかもてている。様な感じがした。先のシンプル&ディープといい、やっぱりいくらか指が強くなったのだろうか。それとも季節柄のフリクションなのだろうか。

 ご一緒させて頂いていたグループはラブタッチに行ったので、またフィンガークラックをやってみた。

 完全クラックのジャムを諦め、クラックの中のホールドを使ったりして、一応手はクラックということで登ってみた。いろいろやっていたら、何とか離陸が出来、リップの上に手を出すことが出来た。リップの上は傾斜のない面になっていて、ハンドジャムの効きそうなクラックが上まで走っている。そのクラックにハンドジャムをやってみた。

 体重がかけられた。もう一手ハンドジャムを効かせてみた。その手で両足をリップの上に上げることが出来た。こんなにしっかりとハンドジャムが効いたことはもしかしたら初めてかも。そう思わせるくらいに手が効いてくれた。なんだか少しうれしくなってしまった。

 ラブタッチの岩に行ってみたら、女性が二人でラブタッチをやっていたので、暫く見学させてもらった。

 その人達がギル岩に移動したので、一緒に移動した。

 男性陣がウェイオブザギルを登っていたので、それをちょっと見学してから、そのちょっと下の岩のスラブの課題を触りに行った。以前に登れている課題のはずなのだが、最近はなんだか登れないでいる課題である。

 右に縦に走るクレークがあり、それを使って、スラブ壁の真ん中辺まで登り、左のカンテを取ると言う、5級だったかの課題である。カンテを使わず、そのまま直上すると1級の課題だ。少し日陰で、なんとなく湿っている感じの所だから、あまり触られてはいない岩だ。おまけに、斜面の途中だし、右下に岩が出っ張っているから、下地もあまりよくない。パッドも敷きにくいところだ。

 パッドは敷かずに、登ってみた。

 スタンスはある。結構良いスタンスがある。最初の右手のフレークが垂直だから、出だしが少しバランスが悪いが、その先は素直に登ってゆける。しかし、フレークの一番上から左のカンテを取るところが、あまり足が無く、高さも出てくるから、怖いのである。

 段々薄暗くなってきているから、スタンスが見えにくくなっているし、パッドは無いから、落ちたくはないしで、なかなか左のカンテが取れない。

 一度、意を決してカンテを持ったのだが、手が伸びきってしまったので、動くことが出来ず、少しもがいてみたが、結局飛び降りざるを得なかった。

 その後も、もう一歩の足が上がらず、登ることが出来なかった。

 もう暗くなってしまったので、上のギルの仲間に合流し、一緒に駐車場まで戻った。

 途中、一人の人が、小生に○○サンですよねと言ってきた。そして、以前、小生に中津川の件でメールをくれたことがあると言った。以前に何回か会っているとも言った。そのメールははっきりと覚えていたので、そのことを二言三言お話した。石器人岩の前でお話をするようになってから、なんだか見覚えのある人達のように思えていたのは、間違いではなかったようだ。

 駐車場に着いたのは5時ほんの少し前だった。ちょうど、駐車場の管理の人だろう自動車が入ってきたところだった。

 何時も使わせてもらっている、山麓公園のトイレに寄ったら、2台分くらいの駐車スペースが使えたのだが、トイレには電気は点いていなかった。この公園の駐車スペースは柵が作られてしまって使えないと思っていたのだが、まぁ、使えることは使えるようだ。いざとなれば、3台か4台は駐車出来るようだし。

 帰りも、下道で帰った。途中、昔の有料道路の先の、国道6号に出る手前で少し渋滞したが、そのほかはスムーズに走ることが出来た。

 それにしても、家に着いたのは9時頃だった。やっぱり下道は時間かかるは。


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作成年月日 平成18年12月 1日
作 成 者 本庄 章