笠間ボルダーその25

2005年 1月28日記
 土曜日の日に、帰りに娘婿の里へ送り届けると言うことで、里帰りしていた娘を誘いだし、その息子及び相棒の3.5人で、久しぶりの笠間に行ってきた。何故3.5人なのか。その息子はまだ赤ん坊だからである。

 チャイルドシートをセットしたり、結構沢山な娘の荷物を纏めたり、なんだかだで、結局出発は11時近くなってしまう。まだ日が短いからもう少し早く出たかったのだが。

 どこかで昼食をと考えたのだが、時間が勿体無かったので、途中のコンビニに寄り、昼食を調達する。その後は、筑波から常磐道に乗って岩間で降り、何時もの芸術の森公園から佐白山の駐車場に向かった。

 駐車場で、娘がトイレに行きたいと言うので、来た道を引き返し、芸術の森公園に行く。風も無かったので、結構暖かかく、多くの人たちが散歩をしていた。

 戻るときに、以前、仲間からうだうだ岩を見てきたと聞かされたことを思い出し、小生はまだその岩を確認していなかったし、時間も中途半端だったから丁度良いと、今回はうだうだ岩の探索に行くことに変更する。

 このうだうだ岩だが、基本的には登攀は禁止されている岩らしく、昔の岩雪のトポにそのおおよその場所と名前だけが載っている岩である。従って、登ろうという訳ではない。ただ行くだけで、運良くば写真でもというつもりである。

 仲間の話から、それらしい道を探すと、何となくそれらしい道を発見する。しかし、確信は持てないから、相棒や娘は自動車に残し、偵察に出かけてみる。

 なんだか植林地を一周して終わっているような道だ。どうも違うようである。引き換えしてきたら、近くで作業をしている人がいたので、聞いてみようかとも思ったが、聞く勇気が起こらず、そのまま自動車まで戻る。

 もう一本それらしい道に入ったが、篠竹が生えていて、どうも最近は殆ど踏まれていない感じであり、仲間の話とも違うようであった。

 仕方がないから、自動車で佐白山の駐車場まで戻りかけたら、またまたそれらしい道を発見する。

 またまた先程の場所に自動車を停め、その道に入っていってみる。ふむふむ、どうやらこの道らしい。

 自動車まで戻り、支度をしてその道に入ってみることにする。

 相棒に、娘、それにその息子だから、なかなか歩いてこない。やっと来たと思ったら、大きな声で話をしている。ここは立ち入り禁止地域と言う意識があるから、それに土曜日だから、気が気ではない。大きな声で注意することも出来ないから、黙って口に人差し指を当てて注意を促す。

 しばらく登ると、岩が見えてきた。少し大き目の岩が二つ並んでいる。あれだろうか。でも、その岩の上で古の人が歌を読んだので、歌々岩だということらしいと聞かされていたので、もっと見晴らしの良い、ピーク状の場所にあるものとばかり思っていたから、斜面の杉林の中に見えるその岩が果たして「うだうだ岩」なのかどうかの確信が持てない。その岩は林の中だし、周りは草も生えているので、ただ遠くから眺めただけで、先に進んで行く。

 尚もしばらく先に進んでみたが、どうやらその先には岩陰は見えない。やっぱりあれが「うだうだ岩」だったのだろう。

 途中で引き返し、その道から佐白山方向に分岐している道に入る。来た道を戻っても良かったのだが、里山のハイキング気分で少し山の中を歩こうとの魂胆からである。といって、その道がどこに行くのかは全く見当はついていない。ただ、赤布が所々に結わえ付けられているので、多分どこかはっきりした道に出るだろうとの憶測だけで進んでしまったのである。

 途中、竹薮に入って道が不明瞭になってしまったが、竹薮を抜けるとまたはっきりした踏み後が現れたので、尚も先に進む。

 何となく心細くなった辺りで、やっと何時もの舗装路に合流する。出たー。同行者にはいえなかったが、一安心である。

 そのまま舗装路を自動車まで戻る。結構歩いてしまったようだ。

 既に4時頃である。佐白山の千人溜り駐車場は5時には閉められてしまう。殆ど遊ぶ時間は無い。ということで、そのまま大黒岩に行く。

 大黒岩には先客が二人いた。

 一応挨拶をして、支度をする。先客がどこを登りますかと聞いてきたが、どこと言うことも無いから、適当にお茶を濁す。

 そうこうするうちに先客が帰ったので、侍返しを触ってみる。いきなり侍返しだが、どうせ登る気は無いから、スタートホールドと、右下のしっかりしたフレークのスタンスから次の手を探るだけである。

 この侍返しだが、スタートして、直ぐ上の細い斜めのリスを使う人と、右上のマイクロポチホールドを使う人と二通り有るように思われる。まぁ、どっちにしても易しくは無い。

 細い斜めリスは全く歯が立たない。しかし、右上のマイクロポチホールドなら持つだけは持てる。マイクロポチホールドから、右足を上げてみた。上がらない。高すぎるのだ。でも、そこより下ではスタンスにならないから、上げるとしたらそこしかないのだ。

 どうせ小生のグレードを大分に超えている課題だから、登れる訳は無いから、所詮は単なる悪足掻きである。

 裏に廻ってアンダークリングを触ってみる。この課題、以前登った筈なのだが、最近はずっと登れていない。今回こそはと思って触ってみたのだが、やっぱり登れない。

 足を探したり、ホールドを変えてみたりしてみたが、進展がない。今回もやっぱり駄目だった。

 ではと、これまた以前登ったストロングフィンガーをさわる。

 スタートホールドから右手を飛ばすことは出来、体が少し上がったが、その先のスタンスがわからない。どうやったんだっけ。

 以前も、大分スタンスを探し、ムーブを探した末に登った課題だから、ぎりぎりでやっと登った課題だから、そのムーブを忘れてしまっては登れない課題と言うことのようだ。少しは進歩していると思ったのだが、やはり甘かったようだ。

 また表に廻って、今度はアウトエッジを登ってみる。バランスが難しい課題だった記憶があるのだが、意外と簡単にスラブに乗り込むことが出来た。しかし、その先のスラブが怖い。苔だらけなのである。誰も登らないのかなぁ。おっかなびっくり、少し右に逃げて上に抜ける。やっと一つ登れた。

 正面と言うかサイドというか、リトルマントルをやってみる。

 右手ぎりぎりいっぱいでリップ上の瘤を持って体を上げマントルして行く課題なのだが、力が必要な課題である。

 左手は壁の途中のアンダーぽいカチでリップの瘤を取った後左手も瘤に添え、右足は爪先を下にして、スメア気味にカンテぽい所に置いてせり上がってゆく。左足は適当にスメアで右足を右のほうのリップ付近まで上げる。所までは出来たのだが、下がコンクリだから思い切って乗り込んでゆけない。ぎりぎり頑張ったのだが、力尽き飛び降りる。

 少し休んだが、この課題、何しろ疲れるから、もうそこまで行くことが出来ない。例によって試技の度に到達高度が落ちて行く。

 その右側のパラダイスゲートをやることにする。この面で一番易しい課題である。

 先ずは右から。

 目の前のフレークを持つのだが、アンダーだから、なかなかしっかりとは持てない。そのホールドで離陸するのだが、これがなかなかスタティックには出られない。ああだこうだしながら、やっとスタティックに離陸し、岩の上まで登る。ふーっ、やっとできた。

 今度は左から。

 アンダーフレークを右手でサイド気味に持ち、少し横を向いて離陸したら、意外とあっさりと離陸が出来る。あれーっ、こっちのほうが易しかったっけ。もう大分に忘れてしまったようだ。

 もう一度だけ侍返しを触ってから帰る事にした。

 帰りは何時もの山麓公園のトイレに寄ってみる。

 駐車場が閉鎖されている。ステンレスの杭が立てられているのだ。ここも閉鎖されてしまったか。笠間って、そんなに治安が悪いのだろうか。なんだかいやになってしまった。まぁ、2台分の駐車スペースだけは確保されていたから、そこに自動車を停めはしたが。

 さぁ、恒例のQ番だ。

 行ってみたら、電気が点いていない。既に薄暗いから、電気は点けているはずだが。どうしちゃったのだろう。

 店の入り口まで行って確かめたら、体調が悪いから、当分の間、昼間だけ営業するとの張り紙がある。ますます残念である。

 少し先の中華料理屋で夕食にし、娘を送り届けて家路についた。

 やっぱりまじめにボルダリングをやっていないから、下手になったのだろうか。ジムでは最近はパワーが付いてきたことを実感しているのだが。なんだか落ち込んでしまった。


戻る

作成年月日 平成17年 1月26日
作 成 者 本庄 章