笠間ボルダーその18

2002年12月21日記

 昨日に続き日曜日に、新たな仲間6人を加え、笠間に行った。今回も相棒はお休みである。

 家の前で仲間の車に拾ってもらった後、新たな仲間達との待合わせ場所である西船橋に向かう。西船橋では既に6人の仲間が待っていた。

 そのうち一人をこちらの車に乗せ、首都高から常磐道で笠間を目指す。次の落ち合い場所は笠間の手前のコンビニである。

 岩間インターで高速を降り、コンビニで買い物を済ませしばし待つも後続車が来ない。電話をすると、既に笠間市内まで行ってしまっていると言う。相手の車には笠間経験者が一人しかいなかったから、伝えたコンビニを勘違いして先に行っしまったのだろうか。いや、多分この先の友部インターから降りたのではないか、と色々憶測をする。とすると、買い物はまだなのだろうか。等など。

 佐白山の千人溜まり駐車場で落ち合い、岩場に行く。聞くと、やはり友部で降りて、その先のコンビニが最後だと言う事でそこで買い物は済ませて来たらしい。良かった良かった。

 笠間も雪は殆どない。快適そうである。例によって、10人で石倉の頭でウォーミングアップを始める。ギル岩の入口のマントルの岩で遊ぶもの、少し高いスラブの岩を登るもの、それぞれである。小生は入口の岩で少しアップをする。

 そこに、スポーレの一団らしい人達がやって来る。あちらも大人数である。笠間も結構賑やかである。

 仲間がギルを始める。今回は、笠間が初めてと言う仲間が何人かいる。昨日も御岳に一緒に行った仲間にもいる。恐らく5人位いる。ということは、半分か。

 ウェイオブザギルはやっぱりさくっとは登れないようだ。何人かがそれぞれのトライを繰り返す。別の、女性を含む笠間が初めての仲間は、その下のゴールドフィンガーのある岩の右のカンテをやっている。小生もやって見たが、意外と大変だった。そう言えば、初めてここを掘り出して登った時は登れなかった記憶がある。

 ギル岩の仲間を残し、他の仲間はラブタッチに行ったので、小生もついて行く。今回は雪が溶けたばかりと言う感じで、なんとなく湿気ている感じがする。

 案の定、ラブタッチの、左手から足を移しての手上げが出来ない。ここで打ち込んでもしょうがないからとあまり何回もはやらなかったが、3回〜4回位はやってみた。やっぱり駄目だった。

 石倉の頭まで荷物を取りに戻り、シンプル岩の前に移動する。ここには既にスポーレの一団がいた。

 エモーションをやっている人、シンプルファイターをやっている人、石器人岩をやっている人、いっぱいいる。適当な所に荷物を置いて、石器人岩に行って見る。相変わらず下地は濡れている。見ると靴のソールも濡れていた。本気でチャレンジは出来ないようだ。

 シンプル岩に戻ると、丁度シンプルファイターを登った所の人がいた。スタートして上のホールドを取る辺りから見ていたので、小生もそこをやる事にする。因みにそのそれを登った人は初1級だったとか。結構綺麗に登っていた。

 先人はもう登ってしまったから、先人のマットを取り除き、小生の足拭きマットを広げてトライを始める。ここの下地も木の根っこが出ており、あまり良くはないのだが、なんとなくマットは退かす事にしたのだ。

 左手斜めのアンダーカチ、右手はリップ上のあまり良くないダイクの所をピンチチックに掴んで、左足で離陸する。スタンスは良いスタンスがある。しかし右手は良い訳ではない。そこから右手の上のホールドを左手で取るのだが、バランスが悪く、またホールドが少し遠いからなかなか取れない。

 石器人岩を覗いては挑戦し、ワシントン倶楽部を覗いてはまた挑戦する。やるたびに少しずつ出す左手が伸びて行く。あともう少しと言う所まで行ったが、届きはしなかった。

 石器人岩では、左のカンテの6級と言う課題をやって見せる。この課題、本当にその6級の課題かどうかは判らないが、途中から岩の下が切れており足が無いのである。そこをカンテに抱きついて、腹から膝のフリクションを使って岩にしがみつき、立ち上がってカンテをレイバックするのであるが、その出だしが何ともクライミングではないムーブなのである。小生には易しく感じるのだが、他の人は全く真似をしてくれないのである。

 シンプル岩の方を見ると、さっきからエモーショオンに挑戦していた仲間がリップを越え、その上のスラブから落ちた所である。そのスラブはどう見ても8級とか9級に見えるスラブである。もしかすると10級かも知れない。そこ迄行って落ちてしまったのである。ムーブ的には完全に終わっていたのである。もったいない。まぁ、少しして、やっぱり危なっかしくスラブを登って終わりはしたが。

 笠間の情報を色々貰っている人が一緒にいたので、その人に石器人岩の疑惑のホールドを教えてもらうと、確かになんとなく削った感じはする。しかし、あからさまに削った感じではない。しょっちゅうそこを触っていなければ判らないくらいである。まぁ、グレードに響くかなぁという気もするが、スラブを登れる人ならそれ程影響もしないような気もする。小生レベルであれば影響するだろうが。

 ワシントン倶楽部に最初に行った時はリップが取れなかったが、2回目に行った時にはギャラリーが多かったせいか、何回目かの試技でリップを取り、マントルをする事になった。しかし、既に力はあまり残ってはおらず、なかなかマントルが返らない。下では頻りと応援してくれている。ここで落ちる訳には行かない。意地でも登らなければならない。手が疲れて来る。仕方が無いから肱を岩の面に付ける。続いて、腹を岩に押し付ける。これだけフリクションの面積を増やせば一先ずはずり落ちない。といって、何時までもそんな格好はしてはいられない。何とか肱を使って腹までよじって岩の上に這い上がる。下からは大きな拍手が聞こえる。降りると、肱を着いた時にもう駄目だと思ったと言われた。まぁなんと無様なマントルだろうか。疲れてさえいなければ、なのだが。

 シンプル岩に戻ってまたシンプルファイターを続ける。仲間達はシンプルアンドディープに挑戦している。シンプルアンドディープを登った仲間はエモーションのSDをやっている。小生は相変わらずシンプルファイターをやっている。

 笠間に来ればやっぱりサムライ返しにも触らなければと、大黒岩に行く事にし、一部の仲間を少し残して、歩いて大黒岩に移動する。

 石器人岩のホールドを教わった人も一緒に大黒岩に行く。ここもサムライ返しのスタートと言うか足を上げる所にやはり一本の筋が付けられたらしい。そこも、確かに言われればそうかもしれない位にしか我々には見えない。

 このホールドは、ホールドと言うよりはスタンスである。スメアのスタンスだから筋が有ると乗り易いかもしれない。小生には足が開かないから乗せる事は出来ないのだが。

 仲間はサムライ返しに挑戦している。小生は前回の宿題であるストロングフィンガーに挑戦する。今回はまだ明るいからスタンスも十分に見える。

 少し疲れ気味だから若しやとも思ったが、意に反してスタートが出来た。右手のカチも取れる。出来そうだ。

 前回は右手のカチは斜め上の奥のカチの方が掛かりが良さそうだと思っていたが、そのカチでは手が伸びきってしまって次に動けないし、手前のカチが意外と掛かる事を発見したので、今回は手前のカチを使う事にする。スタンスも顕著なスタンスが膝辺りの所のリップ下にある事も判っている。

 身体を上げて、そのリップ下のスタンスに右足を上げようとするのだが、そこまでは上がらない。身体が上がって行くとホールドが効かなくなってしまうのである。そのムーブを2回くらいやって見たが、足は上がらない。やっぱり先は遠いのだろうか。

 サムライ返しを登った仲間がそこをやってくれる。彼はそこを左足で乗る。これか。しかし、右足はスタンスが無い。どうやったのだろうか。なんとなく足ブラで踏み変えたような気もするが。

 真似をして、左足を上げるべく右足を適当に置いたら、別にスタンスに乗ってはいないのだが左足が動かせるのである。で、結構楽に左足をそのしっかりとしたスタンスに乗せることができた。やった。

 しかし、そこからがそう楽ではなかった。バランスが悪く、なかなかその足に立てないのである。何とかバランスを取り、外れそうなカチホールドに耐えながら、じわじわと立ち込んで行き、目の前の壁を手で適当に撫でながらやっと立てそうな所まで行く。すると、効いてる訳ではないがリップに手がかかり、なんとかすっきりと立つ事が出来た。後は簡単なスラブを右手に使ったホールドを使ったりして右上方向に抜ける。出来た。

 ここは、指の力が足りないから出来ないと思っていた課題だったから、出来ると単純に嬉しい。笠間の2級がもう一つ登れた訳だから本当に嬉しい。

 前回出来なかったリトルマントルもついでにやって見たらこれも出来た。結構疲れていた筈なのだが、何故か出来た。

 調子に乗って、仲間がやっていたスーパーマントルだかも真似したが、やっぱりこちらは出来なかった。でも、スタートのコツは掴んだから、もしかすると次回は出来るかもしれない。とすると、笠間の2級の3つめになるのだろうか。まぁいいや。その前に何とかシンプルファイターを登ってしまおう。これと、ゴールドフィンガーよりも先に。

 初めての笠間で、メジャー所はQ番と扇岩のクラックのターゲットを残すのみとなった仲間がどうもサムライ返しが登れなかったらしい。やっぱり人それぞれ得て不得手がある物なんだなぁ。

 一緒に来てくれた人に、序だからと、以前聞いたトイレの位置も教わると、案内してくれると言う。皆でくっついて行くと、美術館の近くの駐車場の手前を左折し、佐白山麓公園の入口の駐車場まで案内してくれた。そこには立派なトイレが有り、自動販売機まであった。この公園は佐白山の周回道路の下の方にある公園のようだ。ここから佐白山迄遊歩道があるらしい。

 手を洗いトイレを済ませて、色々お世話になった案内をしてくれた人にお礼を言って別れたのだが、その人が公園の出口で来た方向とは反対の方向に曲がる。あれっと思ったが、我々もそっちに曲がってくっついて行ったら、芸術の森公園の裏口の方に出て、国道に合流した。時間的には芸術の森公園の裏口のトイレとあまり変わらないかも知れないと思ってしまった。こちらは時間制限はないようだから、その点は遅くなった時には芸術の森のトイレよりは使い易そうだ。

 そこから少し走って、我々はQ番に入り、その人は合図をしてくれつつ、まっすぐ岩間方面に進んで行った。

 何時ものQ丼か別のメニューか少し迷ったが、結局はQ丼を頼む。一日で殆どの主な課題を登った仲間はQ丼の大盛りを頼む。その人、笠間が初めてだからQ丼も初めてである。

 今回はQ丼の盛りも今迄の盛りに復活しており、久し振りにおなかが大きくなってしまった。それよりも余計に盛られた、Q丼の大盛りを頼んだ仲間はほんの少しだが、結局残してしまう。ご飯だけが残ってしまったらしい。どうも彼はご飯に弱いようだ。それを別の仲間が食べるといって食べてしまう。その人もQ丼を食べたのに。その人も結構大食らいの様だ。

 もう一台の自動車とはそこで別れ、我々は、西船で合流した人が幕張本郷で良いと言ってくれたので、下の道をトコトコ走り、小生の使う道で幕張本郷まで帰る。

 途中車の中で、Q丼大盛りの仲間が、ごそごそと何かをやっている。それをきっかけに、ボルダリングの最中にもその事を行っていた事が発覚する。それを仲間に指摘され、途中でアイスを買うために寄ったコンビニである事を告白させられる羽目に陥ってしまう。まぁ、別に何と言う事はない、若者ならありがちな、他愛も無い事なのだが。

 幕張本郷から小生の家まで小生が車を運転して帰ったが、都合3時間位で着いた。下の道でも、そんなに遅くはならなかった。今日も道は大変に空いていたのだった。


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作成年月日 平成14年12月21日
作 成 者 本庄 章