笠間ボルダーその14

2001年 5月21日記

 土曜日は、いつものジムの仲間は小川山に行ったのだが、小生は日曜日に用事があって行けなかったので、小川山に行かなかった仲間と2人で笠間に行った。笠間も久し振りである。

 今回はほんの少し早く出て、高速は使わず下道を行く。道は混んではいない。笠間の町に入る少し手前で工事のため少し渋滞していたが、2時間半位で着いた。30分位しか余計にはかからなかった勘定だ。

 大黒岩に行に車を止める。

 さすが、この時期ではチョークは殆ど消えている。この時期来る人は殆ど居ないのであろう。

 マットを広げてストレッチをする。

 すぐ横の道を結構自動車が通る。中には不思議そうに見て行く車もいる。人も結構歩いている。どういう訳だか、すぐ下の駐車場の様な広場に入る車も多い。どっかでイベントでも有るのだろうか。

 先ずはパラダイスゲート、7級である。

 フレークの左から取り付いて見る。

 右手はフレーク、左足でスタート。右足スメアで、左手斜めのカチを取って、右手パーミングで、マントル、だったかと思うが、なかなかすんなりと登れない。いつも思うのだが、どうしてこの笠間入門課題がスムースに登れないのだろう。

 大体、右手のフレークが少し高い。その右手を横に効かせて左足で立たなければならない。それで、最初がなかなかスムースに簡単に出られない。だからだろうと思う。どうも、ボルダーはスタートの足が凹んでいて被り気味になっている物が多い。従って、出だし核心的な物が多い。このパラダイスゲートは出だしの足が引っ込んでいる訳ではないが、やっぱり出だしがいやらしい。

 パラダイスゲートを右から出て見る。

 左手フレークをアンダー、右手縦ホールド、それで左足で身体を上げる。それが出来ない。アンダーが少し高い。従って、アンダーと言うより、ピンチになってしまう。どうしてもスタティックに出られない。右足地面のキックになってしまう。それがなんとなくいやらしい。何回目かにやっと出来る。易しいのに。こういう課題は小生は嫌いだ。

 アンダークリング4級に触る。これも、過去に1回か2回しか登れていない。足は何ヶ所かあるが、皆悪い。左手のアンダーと言うより縦ホールドが高くてスターと時には効かない。次の足も高い。今回も出来ない。

 ノーハンドスラブの右のトーフックカンテを登る。やっと登る。その右のマントルを登る。こっちは易しい。ともに9級ではあるのだが。

 リトルマントルに触る。上の右手が伸びきってしまって、右足のスメアが巧く行かない。今回は無理をしない。

 およそ1時間。石倉の方に移動することにする。

 周回道路の途中に車を止め、最近あまり行かなかったホップ岩から始める。

 全体的に苔が付き始め、蔦も伸びかかっている。この岩は少し触らないとすぐ苔や蔦に覆われてしまうようだ。

 荷物を下ろし、靴を履く。やっぱり既に大きな蚊が出始めている。蚊が結構いる。心配した通りだ。

 笠間は暖かくなると蚊が出る。そして、10月に入ってもまだいなくならない。

 この蚊はすごく大きくて、刺されたら痛そうだが、人に因っては意外と刺されない。小生は殆ど刺されない。しかし、刺される人もいるし、手や足に止られると、なんか気持ちが悪い。つい叩いてしまう。やっぱりいない方が良い。

 正面左のヨイショに触る。9級なのだが、左手右足でよいしょと出てからの左足がなんとなく心許なく、なんとなくいやらしい。その足に立ってしまえばどうという事はないのだが。

 続いて、一番右の罠という課題に触る。クラック状を登る課題である。確か6級なのだが、なんとなく出だしのバランスが悪く、次の手がスタテイックには取れなかった課題である。どうしてもデッドになってしまっていたのだ。

 出だしで少しもたついたが、足が決まり、右手でクラックのリップを持って、左手でその上の半ガバをスタテイックに取る。何の問題も無く取れる。やっぱり強くなっている。ドッかぶりに少し精進した成果が出ているようだ。

 仲間もなんかいやらしいと言いながら登る。

 今度は手足をクラックに限定してやって見る。適当なフリクションで足も上がり、クラックも適当に持てて上に抜ける。多分グレードもそんなには難しくはならないのかも知れない。

 調子に乗って、その左のフェースのラインを探る。

 適当な狭いレッジというかバンドと言うかが走ってはいるのだが、触って見ると、外傾していて悪い。方向も斜めである。例えそれで身体を上げたとしても、次の手が無い。仲間も無理っぽいという。調子に乗り過ぎた様だ。

 兼ねてからの宿題である、左側面のタンコブを触る。4級である。

 この課題は少し被っている。足は僅かなリスが右下に走ってはいるが、顕著な物はない。手は丁度顔の辺りの横に走ったクラックのアンダーだ。それで離陸して、次も多分その斜上するクラックでリップなんだと思うが、次の右手が出ない。

 以前ここを登った人はクロスをしていたような記憶もあるが、そんな体勢まで行けない。何せ足が無い。

 仲間が登る。アンダーからまっすぐ上のカチ様の悪いホールドからリップを取って抜ける。それはすごく悪いらしい。それだと4級じゃないらしい。

 4〜5回挑戦するが、諦める。

 僅かな踏み跡を辿って、直接石器人岩からシンプル岩の前に行く。

 ここは風が有る。蚊も少ない様だ。軽い昼食の後にフェイスに触る。

 毎度の事だが、ここも難しい。被ってて足が高い。手が伸びきってしまう。調子が良い時は結構あっさりと登れるのだが、一度迷うと、なかなか登れない。手順が大事なようだ。まぁ、6級だから一応登る。

 隣のフィンガークラックをクラックを使って登る。

 スタートはクラックというより、レイバック気味に出てしまう。足もクラックを使いたかったが、外のスタンスを使ってしまう。しかし、上のスラブではクラックを使い痛かったけど、ジャミングが少し効いてくれた。嬉しかった。

 シンプルファイターらしい所を触る。相変わらず難しいから直に諦める。そして、その左のマントルをやって見る。

 両手とも適当なミリカチが有る。それに耐えて、マントルをする。ただ、それだけだが、4級位は有りそうだ。

 仲間はシンプルアンドディープの左手だったかに挑戦する。そして、登る。これで左右両方のビデオを撮れたらしい。

 例によって例の如く、ワシントン倶楽部に行く。ここは冬には何回か登っているが、暖かい時期には登れていない。

 都合10何回かトライしたがやはり登れなかった。

 最初は左足を少し多目に岩に懸けて立ち上がっていたのだが、それを少し右にずらしてみたら、少し乗れるようになり、立てるようになった。しかし、左手が止らず、従って右手が上がらない。やっぱりフリクションがあまり良くないのだろう。多分ほんの僅かの差なんだろうとは思うのだが。

 仲間はボストン倶楽部を登り、ビデオに納める。

 このボストンクラブは最近はカンテからスタートする方法があるようだが、仲間はカンテの右からスタートし、カンテの右を登る。初登者と同じスタイルである。

 シンプル岩に戻り、これも久し振りに恵津子岩に行って見る。

 恵津子岩のすぐ手前で道を外し、恵津子岩の下を通ってしまう。しかし、そこに小さな岩が有ったので、運動靴で登って見る。仲間がつまらないシリーズのニューバージョンかと聞くから、余りにも常識的につまらないからつまらないシリーズには入れないと答える。

 上に見える恵津子岩に戻る。ここは5級。実はまだ登れていない。

 この岩、印象としては結構小さな岩と言う印象だったのだが、実際は結構高い。

 両手でカンテを挟んでスタート。右手は上がったが、左手が上がらない。諦めて降りる。

 再度、両手カンテでスタート。右手を上げて、少しもがいて、左足をカンテにフックしてしまう。仲間に、こんなん有りかと聞くと、特に限定はないだろうと言う。素直に聞き入れて、左手を上げ、今度は右足フックで右手を上げ、左足カンテに乗り込んでテッペンを取る。テッペンはおにぎりの頭のようにリッジが縦に走っていて持ち難いしマントルがし難い。でも、まあなんとか登る。

 岩がざらついていて、あまり快適ではないが、カンテをなるべく足で使わないバージョンで登って見る。あくまでも余り使わないという事で。

 さっきから遠くで雷が鳴っている。既に大分暗くなっている。時間はまだ4時前だ。なんか雨が来る気配である。

 一応正味4時間ほどは遊んでいる。恵津子岩と罠を登ったし、仲間はシンプルアンドディープにボストン倶楽部を登ったし、Q番のQ丼には早すぎるが、これで切り上げる事にする。

 シンプル岩からヒップ岩の前を通り、サンシャインを見学して車に帰る。雷は相変わらずである。

 笠間芸術の森のトイレに寄る。既に雨が降り始めている。タイミング的には結構好タイミングだったようだ。

 帰りも下の道を岩間、石岡から筑波を通って帰った。途中、石岡辺りでものすごい豪雨に会う。早く切り上げて良かった。

 いつもいつも夕暮れ時まで頑張るのではなく、たまにはこんな日があっても良いであろう。

 因みに夕食は龍ヶ崎の山田うどんであった。


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作成年月日 平成13年 5月21日
作 成 者 本庄 章