上信越のマイナーなボルダーを巡る旅その3

 金原ダム下ボルダー、そして再び坊抱岩のボルダーに行ってきました
2006年10月 6日記

 7時過ぎに東御市の雷電クルミの里道の駅で起床。前回この道の駅に泊まったときと同じく、芝生のベンチで湯を沸かしカップラーメンを食べた。

 8時頃に道の駅を出発し、金原ダム方面へ。

 そろそろ岩場かと思われる辺りまで行くと、道路わきに少し大きめのランドマークロックらしい岩が現れた。と言うことは、この先の右側に駐車スペースがあるはずだ。

 そのまま進むと、道路の右側の駐車スペースと思しき場所には柵が張られており、何かの花のようなものが植えられていた。それでは自動車を停めることが出来ない。仕方がないから、Uターンして、ランドマークロックの近くの草の刈られた路肩に自動車を停めて見た。しかし、何となく落ち着かなかったので、再び先程Uターンした所まで戻り、その先で分岐する、ゲートで行き止まりになっている道のゲートの前の少し広くなった場所に自動車を停めた。

 トポを見ながら、道路から脇に入る踏み跡を探して歩いてゆくと、はっきりとした踏み跡が現れた。そこを入ってみると、すぐにボルダーが現れた。トポと比べると、たまねぎ岩らしかった。

 一応、一番下のほうから登ってこようと考えていたので、そのまま次のバンカラ岩を捜しに行った。

 クジラ岩、バンカラ岩は道路の脇にあることになっている。しかし、道路からは見えなかったので、再び、脇に入る踏み跡を探しながら歩くと、すぐに踏み跡が見つかった。入ってみたら、バンカラ岩があった。

 次はクジラ岩だ。同じく脇に入る踏み跡を探して歩いてゆくと、ランドマークロックまで行ってしまった。見過ごしたか。

 今度はより注意しながら戻ったら、バンカラ岩の所まで来てしまった。クジラ岩はバンカラ岩のすぐ隣のはずだと、バンカラ岩まで行き、周りを探したら、すぐ隣に半分草に埋もれたクジラ岩のツルっとした北面が見つかった。クジラ岩はこれか。

 先ずこの場所からはじめ、道路を下まで下ってから岩場を登って来ることにした。

 この辺にはスズメバチの巣があるとの情報があったので、気にしていたが、蜂の威嚇を受けることは無かったので、少しだけ安心した。

 最初はバンカラ岩の「南カンテ」だ。この岩場では一番易しいグレードの課題らしい。

 カンテが意外と持ちにくく、易しくは無かった。

 次は同じグレードの「コーナー」だ。ガバだが手が痛い、とのことだったが、それほど手は痛くなかった。

 この先岩の数も多いことだし、一応この岩はそれで終わりとした。

 次は隣のクジラ岩だ。

 先ず北面の垂直のつるっとした壁だ。トポを見たら、チビカチからのランジ一発とある。こういうホールドをチビカチというのか。ランジ体勢すら取れなかった。

 ではと、西面の「適当」と言う、やはり易しい課題を触ってみた。適当に登れとあるのだが、なかなか適当には登れなかった。

 次は、その左の「夏目」という課題が面白そうに見えたので、触ってみた。ホールドが外傾しており、離陸が出来なかった。

 次は一番下のマレットハングだ。

 暫く道路を戻り、テニスコート脇の少し広めの道を入ると、その道はすぐに狭くなり、正面の斜面にマレットハングらしい岩が現れた。

 高さは2mくらいの小さな岩だ。でも、結構綺麗に被った面を持っている。被った面は苦手だが、一つ登って見るか。

 手始めに、ハング直上を登って見た。どうせ被っているから、写真撮影だけの積りだったが、取り付いて見たら、何となく登れそうな感じになってきた。

 写真撮影を済ませ、カンテを持って見たら、意外と持てた。ここの岩、意外とフリクションが効く岩だった。

 カンテは持てたが、より上のカンテに届かなかったので、右足をリップにフックしてみたら、何とかカンテの上のほうが持てた。やったー。

 次はランドマークロックだ。

 デジカメを道路の反対側にセットし、一番左側の「トワイライトニング」という課題に触ってみた。

 丁度手が届くカチでぶら下がり、左上のクラックが取れれば登れる課題である。しかし、出だしのカチが意外と持ちにくく、登れそうに見えなかった。

 一応写真を撮ってから、再度挑戦してみたら、上のクラックが取れた。結構強くなっていたようだ。

 気をよくして、右側の「ヒップハング」を触ってみた。が、こちらはぜんぜん駄目だった。

 この岩、他に易しい課題は無い。西面にスラブがあるのだが、草が生い茂っていた。

 この岩の奥にツインズTという岩があるのだが、踏み跡が草に覆われていたし、高そうな岩だったので、パスすることにした。

 その隣のクリスタルロックも草に埋もれていたので、写真撮影のみにとどめた。

 いよいよガビ岩まで登り、そこからメインエリアを巡ろうと、踏み跡を探したが、見つからなかった。それらしい形跡もあることはあったが、草に覆われていて、入る気がしなかった。

 仕方がないから、たまねぎ岩から始めることに方針を変更した。

 たまねぎ岩まで戻り、トポを見ながら筋道を検討した結果、帰りに再びこの岩の前を通るということで、その隣の大ハング岩からはじめることにした。

 大ハング岩には物凄く難しいらしい課題が一つだけ設定されている。ハング部分からスタートするから、離陸すら出来なかった。

 次はルーフ岩だ。高さ2mだが地上から50cmのルーフを持っている岩だ。これも記念撮影で終わりにした。

 次はブヨ岩。この岩はブヨがいるらしい。行ってみたら、やっぱりブヨらしいものがいたので、写真を撮っただけで早々に退散した。

 その上には達磨岩があった。高さが4mくらいの岩で、登れそうなグレードの課題が設定されていたので、登って見た。

 意外とリップが持て、登ることが出来た。因みに「ホルン」と言う課題だ。

 次は、先に回ろうとしていたガビ岩だ。斜面をトラバースして、少し移動したら、ピナクルと言う6mの岩が目に付いた。これも高いので写真撮影のみ。

 その下を少し下るとガビ岩があった。ガビガビのガバの被った岩だ。一応中央を登った。

 たまねぎ岩付近まで戻り、その上の方にあるという、花木岩を探して見た。見当たらなかった。仕方がないから、お子様岩で遊んで見た。

 2mほどの岩で、易しい課題があることになっているのだが、意外とホールドが細かく難しい岩だ。指の皮も既に相当に減っていたので、細かいホールドは持ちたくなかった。で、一応「ハンバーグ」らしい所を登って見たが、何となくハンバーグの右を登ってしまったような。

 その奥には、ツインズU、大岩があることになっているのだが、いずれも高さがある岩の様だったので、パスすることにした。

 いよいよ終わりに近づいた。

 先ずはたまねぎ岩だ。横8m、高さ5mという結構大きな岩だ。

 既に指も痛くなっていたし、あまり休むことなく登ってきたから、あまり難しい課題は登りたくは無い。出来ればガバをつなぐ課題を登りたい。そんな気持ちで、東面の「アリ」らしい所を登って見た。何となくアリではない感じもしたが一応は登ることが出来た。

 続いて、「キリギリス」という課題を触ってみた。やな感じのするフレークから凹角となっている課題だ。

 今にも欠けそうな薄目のやっと届くフレークで離陸して見たら、意外と離陸が出来た。左足をリップまで上げて見たが、次の手が見つからない。少し探したら、目の前に丁度良さそうなカチが見つかった。それを使ったら登ることが出来た。

 最後は小ハング岩だ。ここには小生の登れる課題は無い。でも、SD課題を上のホールドから出て見た。下の被った部分を省略したから、上は易しかった。

 既に12時半頃になっていた。2時間半ほどこの岩場にいたことになる。今回のツアーで一番長くいた岩場かもしれない。

 岩場には蚊が多かったので、自動車まで戻り、自動車の脇で昼食にした。

 ここの岩場のグレードは独特のグレードである。一応登った課題のグレードは3と4であった。以前お邪魔した涼風ボルダーのグレードもここと同じ表記のグレードだった。涼風ボルダーでは4はやっと登った記憶があったので、少しは強くなったのかと、家に帰って、涼風ボルダーの記録を読み返してみた。そこには4と5のグレードを登ったとあった。

 絶対金原ダム下のグレードの方が辛い。そう思った。そう思えた。そう思いたい!!

 次の予定はこのツアーの途中から行く気になった下仁田だ。しかし、まだ時間は大分残っている。どうしようか。暫く考えて、昨日敗退した坊抱岩を再び探しに行くことにした。昨夜、案内書の地図を精査した所、ボルダーは坊抱岩の近くにはなく、涼み岩方面に有るとの結論を得ていており、それを確かめたいと考えたからだ。それに、今は1時だから、2時間かかったとしても、2時間は時間がある。少なくも1時間以上は遊べるとの読みからだ。

 坊城平には3時前に着いた。駐車場には1台の自動車が停まっており、おじさんがいたので、話しかけて見た。地元の方で、月に1回か2回はこの冠着山に登りに来る方らしい。

 その方から面白い話を聞いた。坊抱岩は昔は岩峰が2つ有ったらしい。それが40年程前に始まった松代の群発地震の時に片方が崩れ落ちたらしいのだ。その時に崩れ落ちた岩峰により木がなぎ倒された跡が暫くはっきりと残っていたので、登山道の脇に横たわっていたその大きな岩峰がはっきりと見えたらしいのだ。しかし、今では既に木も生え、植生が復活しているので、その岩峰を見つけるのは難しくなってしまったらしい。

 おじさんと別れ、登山道を登り、尾根の途中から涼み岩の方に降りてゆくと、ボルダーがあった。あったー。

 将棋岩の下地は整備されており、平にされていた。

 早速デジカメをセットし、左のカンテを登って見た。天辺まで登って、しばし困った。降り口が見つからないのだ。そんな中、左奥の何とか降りられそうな場所をやっと降りてきた。

 次は右側のスラブを登って見た。こっちは易しかったが、少し怖かった。

 次はオセロ岩だ。しかし、この岩は降り口が見つからなかった。もっともハング部分はとっても登れる気がしなかったが。

 ハングの右側の「マントル」と言う課題を途中まで登って見た。リップまでは簡単に行けたが、課題名からマントルが核心にも思えたし、降り口も分からなかったので、そこから降りてきた。

 まだ3時を少し回った時間だ。まだ十分時間はある。近くに幾つかのボルダーがあったので、そのボルダーの写真を撮り、冠着山の山頂を目指した。

 既に足が相当に疲れており、ゆっくりと登って行ったので、山頂までは30分ほど掛かってしまった。

 帰りは、屏風岩を回り、キャンプ場に直接降りる道を降りて来た。その時、崩れ落ちた岩峰を探して見たが、見つけることは出来なかった。

 駐車場に戻ると、犬を乗せた自動車が停まっていた。

 昨日と同じように、ゆっくりと林道を下り、国道18号線を走っていった。

 その時、もしかして上田市の岩鼻に寄れるかもと思ったが、行くときにははっきりと見えた岩壁も分かりにくく、目印となるカラオケボックスも発見できなかったので、寄ることは出来なかった。まぁ、ぜひ寄りたいと言う岩場でもなかったから、そんなに惜しいとも思わなかったが。

 既に薄暗くなった18号線の昨日と同じ牛丼屋で今度は豚丼のおしんこセットの汁ダクを食べた。

 昨夜、気が付いた、スーパー銭湯がまだ出てこないと思っていたら、そのスーパー銭湯は牛丼屋の隣だった。今回も結構疲れたので、スーパー銭湯に寄ることにした。600円だった。

 サウナに入り、露天の寝湯で寝転んで、牛乳を飲んで、45分ほどゆっくりしてしまった。

 小諸から141号線に入り、254号線で内山峠を越え下仁田道の駅に行った。

 下仁田道の駅で、電気が消えていた情報館みたいなところに入ったら、電気が点き、ビデオが流れ始めた。ビデオでは、荒船山、妙義山などをやっていたので、つい見入ってしまった。

 そのビデオを一通り見て、10時頃に就寝した。


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作成年月日 平成18年10月 6日
作 成 者 本庄 章