広田のボルダ−に行ってきました

2004年 9月27日記
 高田松原道の駅で朝5時頃に目を覚ます。その後も少しうとうとしてから、結局食事もせずに6時頃に出発する。

 先ずは広田崎に行く。

 ガソリンは既に相当減っているはずなのだが、ガソリンがなくなったという印のランプはまだ点いていない。気が気でないが、仕方がないから、行く道すがらカードの使えるガソリンスタンドを探す。

 途中、一箇所だけスタンドを見つけ、少し安心しながら、ランプもまだだしということで、結局はガソリンはいれずに先に進む。

 少し迷ったが、広田崎の駐車場に到着する。まだ7時前だ。

 自動車が1台停っており、釣りらしい用意をしている。

 一応、この辺らしいという情報しかないから、多分この辺だろうとは思ったが、先ずは何も持たずに偵察に出る。

 遊歩道を降りてゆくと、海岸の岩壁に出る。確かに岩は一杯ある。そのままその岩壁の上につけられた遊歩道を歩くと、海岸まで降りられそうな場所に出る。浜にはそこそこの高さの岩壁が見えるが、なんとなく、面白そうなボルダ−は目につかない。やっぱり側壁登りなのだろうか。この広田崎は最初からあまり期待していなかったので、こんなものかと納得し、自動車に戻って走り出す。

 地図を見ながら脇道に入る。漁港の手前で軽トラが道を塞いでいる。その漁港の先を見たかったのだが、行けそうに無いし、自動車も停められそうに無いから、仕方なく戻る。

 最初から注目していた場所に行ってみる。

 やっぱりこちらのほうがボルダ−はありそうだ。支度をしてボルダ−を見に行く。

 あまり大きくは無い海岸に脆そうな壁と、いつも見るようなボルダ−が幾つかゴロゴロしている。さっきよりは少しは良さそうな感じだ。

 先ずはボルダ−の写真を撮る。続いて、適当な岩に取り付きながら、セルフタイマーでの写真を撮る。

 一通り儀式も終わったので、目ぼしい岩を登ってみる。

 総じて思った以上に易しい。まぁ、小生には丁度良いのだが。大体一撃で登る。そうでないのは最初から登らないから、全て一撃である。

 途中にガバホールドがあり、そこから先が少し厳しそうな、一番最初に目を付けた岩に行く。一撃ばかりでは面白くないから、少しは難しいのもやらないとと言うところである。

 下地は、岩盤で、おまけに段違いになっている。丁度落ちそうな場所が段違いのところなのだ。

 マットを持ってきて敷いてみる。うまく敷けない。仕方がない、段の下のほうに敷いて、マットめがけて飛び降りることにしよう。

 ガバホールドを両手で持って、右足で離陸する。次の左足はあまり良いのが無い。その中の幾つかの候補を試してみたが、全てうまく使えない。でも、2つばかり候補を絞り、そのスタンスの使い方を何回か試す。

 その左足を置くと、次の手はリップの上の傾斜の緩くなったスローパーだ。左手を固め右手を出す。スローパーの淵に手は届くのだが、左足にうまく体重が移らないから、右足をスタートホールドに上げることが出来ない。足がスタートホールドに上がれば登れるのだが。

 スタートホールドにいきなりマントルとか、そのために右手を返してみたり、持つ場所を動かしてみたり、色々と試すが決め手が見つからない。その度にスタートホールドまで戻り、静かに着地する。

 左の少し奥のスタンスに乗り込もうとするのだが、少し勢いをつけなければ難しい。しかし、勢いをつけて失敗すれば落ちてしまう。マットは一応置いてはいるが、多分落ちるところはマットが不安定な場所だ。それは出来ない。

 結構何回も試技を繰り返したが、結局光明が射してこない。諦めるしかないか。

 マットを担いで自動車に戻る。

 まだ朝ご飯を食べてはいない。コンロを出して、自動車の前で炊事を始める。といっても、どうせインスタントラーメンだから湯を沸かすだけである。

 昨日の長命水でコーヒーを入れる。おいしいと思えばおいしいような気もするが。

 黒崎仙峡という所に行ってみる。ここは広田崎以上に観光地らしい。

 黒崎温泉の脇の駐車場に自動車を停め、遊歩道を歩いてみる。広田崎はデジカメを持って行かなかったが、今度はデジカメ持参である。

 松林の中の遊歩道を歩き、所々にある岩壁の上の展望所を見に行く。

 いずれも綺麗な岩壁では有るのだが、ボルダ−は殆ど見当たらない。多分、黒崎仙峡エリアといっても、この景勝地では無さそうな気がする。

 尚も大浜海岸だったかの方に歩いて行くと、所々に釣り師のものらしい踏み後が海岸に降りている。幾つかのそんな踏み後に入ってみたが、ボルダ−は見当たらなかった。

 一箇所、ボルダリングの出来そうなそれほど高くは無い壁を持った場所もあったが、遠目にだが、傾斜が無さそうだったので、わざわざ近寄ることはしなかった。

 雨が降り出してきた。天気予報で午前中に雨がありそうだと言っていたが、やっぱり降り出したようだ。

 丁度ここには温泉がある。まだ11時頃だが、温泉にでも入るか。4時間まで500円である。

 まだ早いから客はそんなに多くは無い。というか、金曜日の午前中ということを考えれば、片手以上の数の客が居れば多いほうなのかも知れない。男湯には先客が3人いた。

 一人だからのんびりといっても限度がある。30分もいればもう十分だ。10人以上の客のいる休息所でワカコちゃんソフトだったかを食べて引き上げる。まだ僅かに雨が落ちていた。

 自動車のエンジンをかけたら、ガソリンのランプが点いた。やっと点いたかという感じだが、点きかたがあまりに突然だから、もしかしてガソリンがもう無いかも知れない。少し不安になりながら自動車を発進させる。

 広田崎に戻ろうかとも思ったが、雨もまだ落ちているし、もう半日ここでいる予定だったが、あらましは見てしまったからと、時間をかけて、再び下道で仙台方面に戻ることにする。

 途中、行きに見つけたガソリンスタンドでガソリンを入れたら、まだ10リットルはガソリンが残っていた。未だにこの自動車のガソリンランプの点きかたが飲み込めない。でも、点いてから100kmは走れるということのようだ。

 途中から日が照りだす。当然暑くなってくる。

 途中で、陸中海岸唐桑半島御崎岬という看板が目に入る。時間はまだ2時前だ。観光でもするか。

 先ずは巨釜という所である。

 駐車場には大型の観光バスが止まっている。こちらのほうが有名なのだろうか。

 展望台から下を見ると、なんとなく登れそうな感じの岩が見える。マットはもってこなかったが、一応、靴は背負っている。柵を潜って、踏み跡を下に降りる。

 展望台の真下はまずそうだったので、岩を回り込むと、観光客からは見えない入江に適当な高さの壁がある。なんだか落書きが多いのだが、早速用意をして登ってみることにする。

 傾斜が無いから無茶苦茶易しそうだ。でも、一応は記念である。やっぱり無茶苦茶易しかった。

 その先に進むと、岩と岩の間に上のほうがハングした岩を見つける。これは触るしかない。デジカメをセットし触ってみる。

 クラックやポケットなど、ホールドは豊富そうに見えたのだが触ってみると持てない。色々とやってみたが、駄目だった。登れそうに見えたのだが。

 少し戻った所に、少し高めののっぺりとした壁を見つける。真中辺りに斜めの狭いクラックが入っている。下は岩である。少し怖いが、思い切って取り付く。

 スタンスが無さそうに見えたが、クラックがあったので、何とか登る。

 その後ろ辺りに被った岩がある。クラックがあったり、そこそこ登れそうな気もするが、被りの上のリップにホールドが乏しそうだ。おまけに、下地の棚はあまり広くは無く、棚の下は大きく落ち込んでいる。一人でトライするには危険すぎる。ことにした。

 続いて、半造である。

 少し戻って、同じような、観光バスの止まっている駐車場に自動車を停める。

 同じように展望台まで歩き、下に降りる。

 ここは巨釜に比べれば岩場は狭い。崖も切り立っている。当然観光客から丸見えである。

 2回目である。観光客も何のそのである。用意をして、適当に高い、少し寝た岩峯を登る。でも、少し恥ずかしいから、観光客からは見えにくい岩峯を登る。一回登れば後は同じだ。今度は観光客から丸見えの岩峯を登る。でもやっぱり、一応観光客が去るのを待ってしまった。

 展望台に戻り、少し移動して、再び岩場に降りる。こちらは遊歩道からは見えにくいし、少し広い棚になっている。しかし、上りたくなるボルダ−は殆ど無い。無理やり少し寝た壁を運動靴で登ってみる。

 最後は御崎岬だ。

 神社があって、国民宿舎があって、津波体験館があって、おまけにキャンプ場まである。

 一応津波体験館を見学してから遊歩道を歩いてみる。因みに、津波体験館の部分は有料だったので、資料館だけを見学し、地図をもらってきた。

 ここは先の巨釜、半造と違って、黒色粘板岩という岩らしい。因みに前の二つは大理石らしい。黒色粘板岩は層状になっているから、ホールドやスタンスが豊富にあって、ボルダ−としては易しそうな感じだ。

 事実、殆どが傾斜が無く登る対象ではなかったが、そんな中でも少し傾斜のある少し高めの岩を見つけて登ってみる。ホールドがガバカチだからやさしかった。

 1つでは何だからと、隣のちっこいハングした岩をマントルしたのだが、マントルの苦手な小生には登れない。なんとなく悲しかった。

 時計を見ると4時を廻っている。そろそろ引き上げることにするか。

 駐車場に戻って案内板を見ると、岬の方にある神社にも駐車場があるらしい。最後にそこに寄ってみるか。

 赤い大きな鳥居を潜って行くと路線バスが停まっている駐車場に出る。もう遅いからか土産物屋も閉まっているようだ。観光客も殆どいない。

 遊歩道を少し歩いて海岸淵を見てみたが、大きな傾斜の緩い層状の岩ばかりでボルダリングの出来そうな岩は見当たらなかった。

 さあてどうしよう。あと1日有る。1日かけて帰るのももったいない。どこかに寄って行きたいのだが。

 帰りに寄るとすれば、考えられる場所は、大日、安達太良辺りだろうか。大日はそのうち仲間と来る機会がありそうだし、安達太良は日帰りではもったいないし。そうだ、前々から気になっていた芦ノ牧温泉近くのボルダ−でも見に行ってみるか。仲間と行くことは絶対と言ってよいほど無い場所だろうから。

 今回は今までの経験から、東北方面のボルダ−エリアの資料を少し持ってきている。当然その水神岩の資料も、僅かだが持ってきている。となると、泊りは二本松の近くの道の駅安達が良さそうだ。

 カーナビをセットして走り出す。カーナビの目的地到着予測は午前1時過ぎになっている。とすると、多分12時前には到着できるだろう。

 気仙沼辺りで丁度夕飯時になる。適当な場所で夕食にしようと考えながら走ったのだが、例によってカーナビは街中の旧道を指示する。で、その旧道を走る。駐車場が完備した食事場所がなかなか見当たらない。今までの経験では、駐車場の完備した食事場所は新しいバイパス沿いに有ることが多い。多分、この町もそうだったのかも知れない。

 ほぼ来たときと同じ道を戻り、相当走って松島の海岸も過ぎ、仙台に近づいた辺りで、牛丼屋が目に入る。あそこにしよう。

 最近の牛丼屋には牛丼は無いというのが相場である。しかし、そこには牛鍋丼があった。最近そういうのが出来たんだ。少し奮発して、牛鍋丼を頼む。

 仙台市内はバイパスで避け、国道4号線を南下する。あとはただただ真っ直ぐ走れば道の駅に到着する。大型トラックに付いて、それなりのスピードで走る。

 途中、少し眠くなったので、コンビニでアイスを買って食べながら、走る。途中、所々大きな町に近づくと自動車が多くはなるが、殆どがスムーズに流れ、町を外れると、物凄くスムーズに流れる。

 11時頃だったか、道の駅に到着する。

 この道の駅は今までの道の駅とは系統が少し違う感じがする。大型の駐車スペースが大きく別の場所にとってあり、駐車場全体も普通の道の駅よりは暗めである。まさに寝るのに都合が良いのである。物産館のようなものも無く、コンビニやラーメン屋のような食べ物屋が24時間営業している感じである。

 朝も早かったから、直ぐに寝てしまった。


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作成年月日 平成16年 9月27日
作 成 者 本庄 章