早川ボルダーその3

2002年11月10日記
 連休の前半にジムの仲間5人と7人で山梨県の早川に行って来た。車3台に分散したので、通称たみばあ付きの、前回も使用した天場に集合することとし、千葉を金曜日の夜に出発する。

 他の仲間は9時に待合わせとのことであったが、我々二人は11時ちょっと過ぎに出発し、途中都内で用事を済ませ、調布インターから中央道に乗る。普段ならば、相模湖インターで国道20号に降りるのだが、今回は仲間もいるし、少々時間が掛かるので、そのまま甲府南まで高速を使った。

 途中、首都高の高井戸から中央道の調布まで渋滞していたらしいのだが、丁度その区間は20号を使ったため、渋滞には巻き込まれなかった。

 天場には3時ちょっと過ぎに到着する。既に2台の車は到着していた。早速テントを張り就寝する。途中外気温計は2度Cを示していたので、結構寒そうだ。少し余計に着込んで寝る。

 翌朝、9時頃に、例のたみばーが、猫のミーコを探しにやって来る。そして、仲間のテントに声をかけた後、我々のテントにもやって来て、テントを揺すって、もう9時だから早く起きろと声をかけて来る。まぁ、既に起きてはいたが、外に出るとまた長くなるので、テントの中で静かにしていた。

 たみばーも、東屋には入らないようにと言い残して、去って行ったようなので、徐に起きだし、朝食の用意をする。仲間も程なく起きだし、朝食の用意を始める。聞くと、彼らも2時過ぎに着いたらしい。やはり、都内が混んでいたようだ。

 遅い朝食の後、前回行った道場と言われているところに行く。今回の仲間の内二人は初めての所である。

 それぞれアップを始める。前回は触らなかった、少し難しいマントルの所を触って見たが、リップのホールドがあまり良くないし、おまけに下地に石が出ているから、小生には出来ない。その左の方のもっと易しい所を何本か登る。

 その岩の上流に見える少し大きめの岩に仲間が行ったので、ついて行って見る。2〜3の課題は出来そうだが、見た目ほど面白くはないようだ。仲間が右の方を登ったので、小生はその左の易しい所を登って見る。そして、仲間の登った所も登って見る。

 1回目はホールドがわからず途中で石の上に飛び降りてしまったが、2回目には、カチ、カチと手を進め、足を上げると、ツルツルで少し恐かったが、何とか出来た。少し難しそうに見えたのだが、ホールドがわかるとそうでもなかった。傾斜が無いから小さなカチだったが、持てたようだ。もう一人後から来た仲間もそこを登る。

 仲間のもとに戻って、前回何回かやって見て、最初の一手が取れなかったすごく被った所の一番易しい所を触って見る。

 スタートは余り良くないカチの両手スタートらしいのだが、それでは小生には出来ないから、その次のガバとの両手でスタートする。右手を真上のカチに持って行って、左手を次のサイド気味のガバに持って行く。このガバが少し遠いからどうしても取れなかったのだ。

 今回は2回目か3回目でそのガバがとれので、後はガバガバと繋いで、リップを何とかマントルして上に抜けることが出来た。やった。一手チョンボらしいが、ドッ被りが登れた。やっぱりまだそんなには疲れてはいないから登れた。未だ朝一パワー健在のようだ。

 山梨の仲間が独りで現れる。前回もお会いした人だ。役場とこのボルダリングエリアの事を話したそうだ。町も若い人が来るならと歓迎してくれるらしい。そのうちトポ集も作ると言う事だし、今の内に遊んでおかなければ。で、その人は、間もなく別の場所に行くとの事で、一人先に帰る。

 仲間はその左の初段の課題をこなし、そのSD課題に挑戦している。

 このSDの課題だが、今迄はまっすぐのラインで登ろうとしていて、まだ誰も登れていなかった課題だ。それを、今回の仲間の一人が、小生が登った課題のスタートの下の方から少し左斜めに行って、そのまま直上するというラインを見出したのだ。その方が自然に見えるらしい。

 そのラインを見出した人は、何回かのトライの末、下部のムーブを解決して上部に繋げて行ったのだが、リップを撮る所で落ちてしまう。結構ストレニアスな課題らしい。クロス気味にリップを取るムーブが下から行くと相当にきつくなるらしい。

 最初の仲間を含め、三人の仲間がそこに挑戦を始める。皆下部のムーブはこなすが、上部のリップを取るクロスムーブで落ちる。

 その壁の右端に2級と言われるランジの課題がある。そこを仲間の一人が変なキョンでスタティックに登ってしまう。その課題は、前回小生は、スタートのガバに取付いて、とても無理とそれ以上は触らなかった課題である。

 その課題は、ガバから被ったリップのガバまで飛ぶ課題である。それを仲間がスタティックに行ったので、それを真似て小生も触って見る。すると、意外とリップのホールドの辺り迄手が届いて、そのホールドが遠くはない事がわかる。仲間のそのキョンムーブでは小生にはリップのガバが持てる所までは届かないが、もしかすると飛べるかもしれないと思い、飛んで見ることにする。

 意外と行けるかもしれない。ホールドの横を叩いたのである。よし、やってみよう。ということで、本気で飛び始める。少し腰を落として、手を引付けて飛んで見る。届いているようだ。ホールドの上を触った。しかし、止らない。もう少し引き付けるか。かかった。すごくかかった。指の皮がむけそうだ。と言う事はかかっても怪我をするだけか。無理か。一瞬不安が過る。気お持ち直して、もう少し手に余裕を持って触ればクッションになるかもと考えて見る。飛ぶ。的が外れた。また飛ぶ。またかかった。もう少し飛べば届く。よし。

 腰を落とし、身体をためて、思い切って飛ぶ。背中から落ちる。痛い。腰を打ったようだ。大したことはないのだが。後ろに飛んでしまったようだ。もっと手を引付けてから、上に飛ばなければいけなかったのだ。飛ぶ事だけを考えて、いきなり飛んでしまったから後ろに飛んで手が外れてしまったようだ。よし、次は出来る。

 で、1直後はやはり弱気になってしまったのか失敗したが、2回目にはリップに止まる。止まって見ると、手は痛くはない。しっかりと手の掛かるガバだ。マントルが悪いと聞いていたが、確かに手が見当たらない。あちこち探る。力がなくなって来る。やばい。リップを撫で回す。やっぱり駄目だ。降りる。

 その後、リップの上のホールドを確認し、3回目位でリップに止り、何とか上に抜ける。やったぁ。2級のランジが出来た。うれしぃ。他の仲間も挑戦を繰り返していたSDの課題を登ったようだ。

 再度、一番最初に触ったマントルの課題を触ったりし、石を投げたりして、適当に遊んで、別の場所に移動する。

 前回、帰り掛けに寄った「鋏」という課題のあるエリアである。

 その鋏の岩の下流側に恐竜の糞の化石みたいな感じの、糞にしては大きめの岩がくっついている。ツルツルである。マントルの課題が幾つかあるらしい。そのうち下流側のマントルを仲間がやり出す。小生には手が出ないから見物する。

 次は、そのマントルの左の面の下に石の挟まった所をその石をわざわざ避けるようにして登り始める。小生も触って見る。両手カチで離陸して、上のスローパーを叩いて止めマントルする課題である。離陸は出来るのだが、次の手が出ない。

 他の仲間は皆登ってしまって、別の課題に移動して行くが、小生は出来ないからしつこくやる。すると、右手の人差し指の腹に穴が空いてしまった。

 山梨の仲間が再び現れる。

 仲間の一人がその岩の一つ下流の結構高い岩のスラブを登り始める。右斜め上に進む。段々川の方に出て来る。落ちれば川の中だ。最後のリップでホールドが無いらしい。落ちる人ではないとわかっていても、見ているだけで結構どきどきしてしまった。

 鋏の下流側の課題とか幾つか仲間が登っている間に、一人の仲間が河原で缶コーヒーを見付ける。それも、半端ではない数である。ダンボール二箱分だから50本とか60本位だろうか。歪んで口が空いてしまっているのも幾つかあるから、どうやら上の道路の方から箱毎落としたものの様だ。ほとんどが歪んでいたけど、皆で拾い集め有り難く頂く。

 暗くなり始めたので、温泉に行く事にする。今晩は大分離れた別の場所で泊まる予定だから、前回行った上流の方の温泉ではなく、帰る途中の別の温泉に行く。こちらも同じ町営の施設である。こちらは昔の小学校を改造した宿泊施設付きの新しい温泉らしい。すごく広い校庭付きである。そう言えば昨晩泊まったばー付きの場所も小学校の跡地だったようだ。

 仲間の一人はもう一人の仲間を国鉄の駅まで迎えに行ったので、6人で今夜の天場に向かう。途中夕食に寄った食堂は、馬肉の煮込みや行者葫の丼等、けっこうメニューも豊富だし高くも無く、皆で気に入ってしまった。店内には天然記念物甲斐犬の写真がいっぱい飾って有った。

 途中皆でコンビニにより今夜の買い物を済ませた後、小生だけセルフのガソリンスタンドで給油してから何時もの天場に向かう。

 コンビニを遅れて出発した仲間の車は先着していた。


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作成年月日 平成14年10月 9日
最終改定日 平成14年11月10日
作 成 者 本庄 章