大分は八面山に行きました

2002年12月27日記
 火曜日の日に相棒と二人で大分県の八面山に行って来た。連休の最後の月曜日発一泊二日の「大人気の秘湯!黒川温泉湯めぐりと湯布院2日間」という激安ツアーの二日目のフリータイムを利用してのボルダリング行である。

 ツアー二日目の朝、レンタカーは9時に予約していたし、バスは20分に1本位しか無いらしいから、別府駅近くの旅館をもう少し早めに出たかったのだが、何時ものドラマを見てからと言う相棒に付き合って、八時半過ぎにでることにする。レンタカーの営業所はそこから車で10分位の港の近くである。営業所の案内に別府駅から車で10分位としか書いていない。なぜ車を借りに行くのに車での行き方しか書かないのだろう。宿でその場所の行き方を聞いて出発する。

 デパートの前のバス停に着くと案内のおばさんがいる。その人に聞くとバスは今行ったバスらしい。次のバスは20分位後の9時頃になるらしい。困ったなあというと、そのおばさんが、あっちのバス停から別のバスがあるからと案内してくれる。

 少し先のT字路を右折し、あそこだと教えてくれたから、少し歩いて道路を渡ろうとすると、そのおばさんがまた来てくれて、バス停はこちら側だと教えてくれる。

 そのバス停は、右折したこちら側なのだ。バスからすると、もとのバス停の手前を進行方向に向かって左折する道だから、当然バスは左折してバス停に止まると考えてしまったのだが、そのバスはその道をまっすぐ行った駅前の方から来て、そのバス停から左折して、最初に行ったバス停の前を通って行くように走るのである。お影で辛うじて少し早めのバスに乗る事が出来た。

 知らない土地だからと、高速の大分自動車道に乗って、宇佐別府道路を通って、中津バイパスから八面山に向かう。途中、別府湾サービスエリアの売店で道路地図を確認する。

 何しろ、北海道旅行で買った百円の大分県道路地図とレンタカー屋で貰った簡単な観光案内用の地図しかない。一応インターネットの地図サービスで落として来た地図も持って来たが、その地図は細切れだし、その地図によると八面山への道はごちゃごちゃしていて判り難い。ところが、八面山を紹介してくれている記事などでは、バイパスから一本道のように書いてある。本当の道はどうなっているのだろうかを確認したかったのだが、やっぱり道は一本道で、案内文が正しかったようだ。

 10号のバイパスから、八面山入口と書かれたラーメン屋の見える交差点を左折し、運動公園を過ぎると道は少し細くなる。高度も増して来る。結構急な曲がりくねった道を登ると視界が開けだし、なだらかな道になる。池を越えると道が二股となり分岐のボルダーエリアに到着する。

 一度分岐から少し戻って、一寸した峠状の路肩の車が2台ほど止まっていた所に車を止める。辺りを見回すが、トポにある階段らしい物は見当たらない。少し分岐の方に歩くと、崩れ掛けたブロックを置いただけの階段を発見する。もっと立派な遊歩道を想像していたが、斜面にコンクリートブロックを二つずつ並べて置いただけの階段だった。

 上がって行くと、高い木はなく、草原状で、見晴らしが良く、所々に岩が見える。トポには塔の様なマークが書いてあるが、それらしい物は見えない。その代わり、三角点に立てられた旗竿がある。そのマークには塔の上に旗の様な物が描かれているから、トポのマークはこの旗竿のことの様だ。その周りの岩とトポを見比べると、段々岩が判って来る。

 少し離れた、1級の課題が有ると思われる岩に行こうとすると、風倒木や刈り払われた灌木に草が積もっているから、ふわふわしていて歩き難い。踏み跡も見つからない。

 少し上まで登ると、一寸した広場様の所が有り、その先に微かな踏み跡がある。それを辿ると、目的の岩の前に出た。

 この被った所のチョーク跡が1級の課題か。一先ず写真を撮る。その左横にも課題があるらしいのだが、下地が踏まれた気配は全くない。易しいから誰もやらないのだろうか。

 戻って、先ずはアップを兼ねて、荷物を置いた近くの岩の8級の課題を触って見る。ここは下地が少しは踏まれている。

 縁が掛かるポケット状のホールドがあり、スタンスも有るが、その先のホールドが無い。トポには掛かりの良いホールドをレイバックでスローパーへデッドと書いてあるが、カンテは掛かりが良くないからカンテを持ってレイバックは出来ない。ポケット状のホールドをレイバックして見るのだが、レイバックの体勢になれない。そのポケットを右手で正対で持って離陸し、次のホールドらしいホールドに左手を出すが、止まるホールドではない。何じゃこりゃ。8級じゃないじゃないか。

 その右のカンテを廻り込むと、恐竜の背中みたいな掛かりの良いホールドが並んでいる。8級はこれだ。やって見ると、スローパーへデッドではなかったが、楽に登れた。スローパーへデッドなんて書いてあるから、悪いホールドを想像してしまったが、8級だからこんなものだったのだ。

 次は1級の課題の左の最初の数手がちょっぴり厳しいスラブの7級の課題を登って見ることにする。これも、さっきの偵察では発見出来なかった課題なので、少し迷ったが、灌木の中の石の上からスタートすればスタートができ、コメントのような感じになる。これの様だ。

 どうも、易しい課題は触る人が殆どいないのか、チョーク跡も無いし、下地もあまり踏まれた感じが無い所が多かったりして、何処が課題なのかが判り辛い。

 トポではすぐ隣に書いてある星印の3級の課題のある岩を探すが、それらしい岩影が見えない。トポを見直すと、最初に行った分岐を左にちょっと入った所の道の脇に岩が書いてある。トポの駐車スペースも分岐の所になっている。もしかすると分岐の辺りから行くのかもしれないと、一旦自動車に戻り、分岐に車を止める。

 さっき登っていた所の少しこっちの方の尾根上を見上げると、ボルダーが並んでいる。そこを目掛けて登って行く。全面が草原なのだが、特に踏み跡はない。従って、先程と同じく歩き難い。

 それらしい岩に行くと、チョーク跡が有り、下地も踏まれている。再度支度して、3級の課題を触って見る。リーチもんとあるが、確かに、スタートが両手をいっぱいに広げて一杯一杯である。

 右手斜め上の2〜3本指の縁が少しかかる浅いポケット。左手は真横目いっぱい開いた所の掛かりの悪い縦ホールドで左足に乗って行き、身体を上げて左手で上のポケットを取りに行くと言うのがスタートだと思うのだが、このスタートがなかなか出来ない。右手のホールドが巧く持てないから離陸が出来ないのだ。

 色々と工夫をして、やっと離陸出する。が、身体が上がらず上のホールドに手が届かない。右足を流すと少しずつ身体が上がってきてホールドに届きだすが、デッドでしか手が出せないからホールドが持てない。何回か繰り返しやってみる。

 段々疲れて来て、身体が上がらなくなって来る。休み休みやってはいるのだが、雲行きが怪しくなりだし、もしかすると降り出すのではと、少し焦り出すから、十分な休養が取れていないようだ。

 レストの意味も込めて、その付近の岩の偵察に出る。確か3級の課題があるのだが、はっきりとは確認できなかった。

 また、3級の課題に戻るが、既に離陸がやっととなってしまったので、次のエリアに行く事にする。

 車に戻って、一応無線小屋の前を通って一番上まで行って見る。無線小屋の廻りもボルダーエリアになっているから、一瞬、その小屋お前で車を止めようかどうしようか迷ったが、そのまま一番奥まで車で行き、そこに車を置いて、山頂からオダトラボルダーエリアを廻って無線小屋まで歩くことにする。幸い無線小屋からここまでは意外と近かった。

 遊歩道の階段を降り、少しアップダウンをすると第一展望所が現れる。第一と言う事は第二第三が有るのだろうか。ベンチが有ったので、少し休み、序に昼食にする。といっても、家で余っていたので持って来たパンを一つずつ食べただけだが。

 さっきから、結構厚い雲が流れ、時々日が差すそんな天気である。何時降り出しても可笑しくない感じの天気である。そのため、あまりゆっくりする事無く先を急ぐ。

 第二展望所を過ぎて、少し行くと山頂である。展望はない。そんなに広くも無い。ここまで、指導標には距離が記されている。しかし、その距離はせいぜい300m止り、全部合計しても何キロにもならない距離である。しかし、お互い普段はハイキングなどしないから、疲れてしまったようだ。それに、防寒対策が万全だったから暑い。

 山頂を過ぎると、向かいの尾根にオダトラボルダーらしい岩影が見える。そこから見ると結構大きな岩のようだ。

 一度下ってから登り返した所が第4展望所だったかで、その横がオダトラボルダーエリアである。大きな岩が遊歩道まで迫っている。

 先ず、トポを見ながら仲間から勧められたキヨカンテを確認する。特徴的なカンテだからすぐにわかる。しかし、ホールドが途中までしか無く、ムーブがわからない。左手縁の掛かる大きめのポケット、右手カンテを持って、ハングの上の適当な所に右足をスメアしてスタートし、左足をその上の浅いポケット状のスタンスに上げる。次は右手をカンテの上に送るのだと思うのだが、そこのカンテが甘すぎて持てない。もっと伸びて上のリップ近くのホールドを取るのかも知れないが、マットが無いから思い切って伸びられない。当然甘いホールドで落ちて来る。

 3回位その甘いカンテを触ったが、持てる気がしないので、一応諦め、もっとも2級らしいから最初から登れるとは思ってはいなかったが、その右隣のスラブの岩の課題を探る。

 この岩、何処に課題が有るのか判り難い。トポの説明文も判り難い。課題設定の無い簡単なスラブを先ずは登る。続いてその左隣の高いボルダーの易しい課題を登ろうと、その岩の降り口を探すと、これが無い。この岩はどこも少し高い目の垂壁になっている。その途中にガバホールドやガバスタンスのある面が見当たらない。これはヤバイ。登ったは良いが降りられなくなってしまう。仕方が無いから、7級だったかの課題の途中まで登り写真を撮ってもらってクライムダウンする。

 さっきのスラブの岩の裏に廻って、9級と4級の課題を探す。9級の課題を多分これだろうと登り、とすれば4級は多分これだと、出だしの一手が悪い所を左のカンテを使わずに登る。一応最初の一手で一回落ちたが、2回目には登る。多分それが4級の課題で良いのだろう。因みに、右手少し高めのかかりの悪い浅いポケット、左手はしっかり掛かる水平カチ、と言うよりは狭いバンドでスタートし、上のブラインドになったポケットを左手で取る。あとは適当に足を上げホールドを探して上の寝たスラブを登る。そんな感じである。

 一応今回の最高グレードとなるだろう4級を登ったからあとは適当に登るかと言う感じで次の無線ボルダーエリアに移動する。

 これから行く無線小屋を見ながら遊歩道をだらだらと下ると、やがて無線小屋が見えなくなり、下に池が見えて来る。堰堤でせき止められた人造池のようだ。こんな所でカヌーを浮かべたら楽しいだろうねという相棒に相槌を打ちながら下ると、道が二つに別れている。一つは堰堤の脇の池から流れ出る1m位いの小川を徒渉して堰堤の上を行く道、もう一つはそのまままっすぐ下る道である。当然まっすぐ下ると思っていたら、朽ちかけた指導標では堰堤の方が無線小屋となっている。靴を濡らすのが嫌だなあと思いながらその小川まで降りると、水面すれすれに徒渉用の石が2つ3ついけてあった。

 堰堤の上を歩いて、壊れ掛けた登り難い階段を登ると視界が開け岩が見えて来る。ここも木はなく草原である。少し歩くと無線小屋とアンテナも見えて来る。

 適当に遊歩道の脇に荷物を置く。その前に少し高い易しそうな岩がある。易しそうだからそれを登ろうと思ったが、その前に、付近の岩とトポを見比べながら課題のある岩を探すことにする。

 先ずは課題の沢山あるクラックボルダーを探す。この岩は草原ではなく、木立の中に少し入った所にあるった。

 下地は赤土で、前に降った雨のためなのか少し湿っている。正面のクラックを登ろうと思い、降り口を探す。岩を一周するが、裏に廻ると下地が傾斜しているからすごく高くなってしまい、何処にも降りられそうな所はない。裏に自然の木で作られた梯子が置いて有ったので、それを使って降りられないかとやって見たが高さが足りなくて安全には降りられそうに無い。

 諦めて、写真のために、途中まで正面のクラックを触って見る。ハンドサイズと言うのだろうか、少し手前がフレアしているから、初心者にはなかなかジャムが効かない。少し広い所にフィストジャムをやって見るが効いている感じがしない。7級と言う事なのだが、出来ない人間にはすごく難しい。

 せめて離陸している写真をと、そのクラックの右隣のジャムをしない方が良いらしい5級のクラックを触って見る。スタートの左手に掛かりの良いホールドがあるから、それとクラックで離陸は出来る。が、もう疲れているから、それにソールが泥で汚れているからレイバックなんか出来ない。どうしても左隣のクラックを使いたくなる。

 その二つのクラックを使って登る課題がこのボルダーで一番易しい8級らしい。仕方が無いから両手両足を広げてその2本のクラックで登り出す。少し登ったところで写真を撮ってもらう。

 このボルダーは林に囲まれているから、カメラを構える場所があまり無い。どうしても岩全体が入らない。相棒は岩全体を入れようと一生懸命アングルを探す。その間、岩に留まったまま少し待つ。

 なんのためのボルダリングだろう。一瞬考えてしまう。勿論「色々ボルダー写真室」のための写真なのだが、最近は何か本末転倒している気がしないでもない。まぁ、それも趣味の一つだから、楽しみの一つだから、良いと言えば良い訳だが。

 荷物の所に戻り、周りの岩を偵察する。ミレニアムロックはすぐにわかったが、その隣にあるらしい誰でも登れる10級のスラブの課題が設定された岩がわからない。一応写真も有り、ぜひとも登りたいと来る前から思っていた岩なのだが、見当たらない。

 先程目星をつけた一応星印のある少し高めの7級の課題を登る。どちらかと言うと、こういう易し目の、それでいて少し高めの少し恐い系の課題が一番楽しい。出来れば落ちたくないなと言うのが、少しどきどきして楽しいのである。

 再びミレニアムロックに行って、星印の7級の課題を探す。コメントには足さばきがポイントとしか書いていないから、ラインがわからない。多分この辺だろうと言う所を登る。右隣も7級のラインらしいから、その辺も登る。ついでにその真ん中辺りも登る。これで、多分どれかが星印のラインだろう。残るは10級の課題だから、これでミレニアムロックは終わりにする。

 靴を履いたまま荷物を纏めて、このエリア最難の課題のある落書きボルダーに移動する。

 その岩は無線小屋の向こう側にあるらしいのだが、それらしい落書きのある岩が見当たらない。無線小屋の前にある岩やその先の藪の中を伺うが見当たらない。なおも良ーく探して見たら、うっすらと落書き跡の残る、高さ1.5m位の岩が目の前にある。トポを見直すと、ノーハンドで飛び乗るとある。なんだ、大きな岩ばっかり探していたからなんだ。

 この無線小屋だが、アマチュア無線のクラブの小屋らしい。夜な夜な周防灘方面が開けたこの小屋に集まって、京阪神地方に電波を飛ばしているのだろうか。羨ましい限りである。このクラブに入れてもらってこの小屋に泊めてもらって、好きなだけキヨカンテにでも打ち込みたい物だ。

 改めてその落書き岩を観察すると、スタンスになりそうな所があるので、そこを使ってリップに足を架け立ち上がると簡単に登れる。この岩に設定されたもう一つの1級のノーハンド課題でもなさそうだ。とすると、その左側のフレーク状のスタンスを使うのがこの八面山最難の二段の課題なのか。

 そのスタンスにノーハンドで止まれるかやって見たが、スタンスがあまりにも狭いから掻き込む事が出来ずノーハンドでは止まれない。とすると、少し助走を付けてそのスタンスでリップに飛び乗るのか。岩の前には遊歩道が有るのだが、それがあまり広くはないから助走も思い切りは付けられない。多分二段なのだろう。

 結局最後までこのエリアの写真の10級の課題を見付ける事が出来ずに自動車まで戻る。

 まだ3時になっていないし、なんとなく最後が尻切れトンボみたいになってしまったし、もう少し何かやりたいと思ったので、最初に行った分岐のボルダーの出来なかった3級の課題をまたやろうと、分岐に車を止める。

 また歩き難い斜面を登って岩の前まで行き、ヤジロベーというその3級の課題を触る。両手を目いっぱい広げて、身体を岩にくっつけて、右足を流しながら、じわじわと身体を上げて行く。もう限界かと言う所まで身体を上げ左手を出す。次のホールドに届いてはいるのだが、その左手が止らない。2回3回と繰り返す。そのたびに到達距離が落ちて来る。ポケットの縁に架けている人差し指の第一関節の所が破れ出す。もう少しやると血が出るかもしれない。やっぱりもう駄目だ。

 レストにと、その左の8級のガバガバの課題を登って見る。一応上には抜けたが、易しくは感じない。疲れている事がはっきりとわかる。大して登ってもいないのにと思うが、結構疲れているようだ。

 続いて、左の方のカンテの左側の壁の登れそうな所も登って見る。

 左ポケットから右上のポケットを取る。が、次のホールドが無い。右手その左のクロス気味のポケットを取って左足を上げると左のカンテの方のホールドが取れそうだ。3回くらい身体を上げるが、岩に張り付くと見えないからそのホールドに手が行かない。そのカンテのポケットの場所を再度確認し、やって見たら意外と簡単に取れた。それまでは検討違いの場所を探っていたようだ。そのホールドを取れると、後は適当に足を上げ、ホールドを拾って上に抜ける。

 少し休んでからこれで最後ということにして、一回だけヤジロベーをやって本日のボルダリングを終了する。

 ここには頻りと水音が聞こえて来る。近くに沢があるようだ。沢水で手を洗おうとその音の方向に自動車を走らす。間もなく沢を横切ったので、道が少し膨らんだ所に車を止め、沢まで降りる。多分上の溜め池から流れ出た水だろうし、見た目にもあまり奇麗な水では無かったが、チョークの着いた手を綺麗に洗う。

 まともな昼食もしなかったから少しおなかも空いたので、バイパスの所のラーメン屋でラーメンを食べる事にする。九州に来たのに九州ラーメンを食べてないねとか話しながらラーメンを食べる。何が九州ラーメンだかは知らないが、それに特別旨いと言う事も無かったが、麺は細目であった。

 集合は6時で今はまだ4時を廻った所である。最初の予定では、宇佐神宮を廻って一般道を使って空港迄行く予定であったが、考えて見れば今は平日の夕方近くである。沿線には幾つかの市もある。道の状態がどうなっているかもわからない。距離的には4〜50kmだから、1時間半では行かないかも知れない。どうしようか迷ったが、協議の結果、宇佐神宮の前迄行って高速まで引き換えそうと言う事になる。

 高速の乗り口に行く道と別れ、四日市の町に入るとやはり先が詰まっている感じになって来る。相棒は楽観的だからまだ時間は有ると言うが、小生は過去に何回か飛行機の時間ぎりぎりに滑り込んだ経験があるから、再度その経験はしたくはない。まだ、ガソリンを入れて車をレンタカー屋に返さなければならない。その営業所は空港の前だから歩いても行けるから、送迎バスを待たなくても良い分余裕が有ると言えば余裕があるのだが、そんな冒険はしたくはない。

 行きたいという相棒を納得させて途中から高速方面に引き返す。

 宇佐別府道路から日の出バイパスに別れ、大分空港道路に入る。まだ5時前である。一応レンタカーの営業所手前のガソリンスタンドに5時半が目標だからまだ少し早い。早い分には良いかと思いながら走っているとパーキングエリアが現れたので、そこに入り、トイレに寄って、少しだけ時間調整をする。

 一般道に降りると、来る時はがらがらだった道がさすが車が沢山流れている。信号も増えて来る。

 ガソリンスタンドが見えたが、レンタカー屋の人に聞いたメーカーと違う感じもしたし、地図では営業所の隣に見えたので、その先に進と、赤い看板のレンタカー屋の看板が見える。さっきのスタンドが教えてもらったスタンドかと、Uターンしてガソリンスタンドに引き返す。

 ガソリンを満タンにして先に確認した営業所に入る。すると、店の人がうちのレンタカー会社から借りたかと言うから、そのレンタカー会社で借りたはずだと答えたら、一応車検証を確認させてくれと言って車に乗り込んで検証を確認する。変に思って良く見ると、会社が違っていた。

 同じ赤い看板で、名前も漢字とカタカナとの違いは有るのだが、撥音は○○ポンレンタカーと○○サンレンタカーとホンとサンの違いだけである。何と紛らわしい。何回か謝りながらその2軒先の本来の営業所に車を入れる。じつは、その営業所の看板には電気が点いておらず、既に暗くなっているから遠くからは見えなかったのだが。

 すぐ前の空港ビルまで車で送ってもらい、集合時間の10分程前に航空券を受け取る。アンケートを書いてくれと言うから書いていると、小生の名前が放送される。案内所まで来いと言っている。何かと思いながら行くと、レンタカーの中に忘れ物が有ったと言う。降りる時にあんなに何遍も確認したのにと、思ったら化粧ポーチだという。多分相棒の物だろうと言うと、今玄関まで届けてくれると言う。

 程なく真っ黒な化粧ポーチを届けてくれた。荷物を入れ替えたりする時に落とし、黒かったからわからなかったらしい。

 無事帰りの飛行機に乗る事が出来、途中殆ど寝ていたのだが、無事羽田空港まで戻る事が出来た。

 家の近くの駅まで行くバスも、バス停が遠く、少し走りはしたが、乗って間もなく走り出し、9時頃には家に着いた。

 旅行会社の50周年だかの記念激安ツアーだったから、おまけに1日フリーな時間が有ったからその分まで、本当に安く行く事が出来た。2日間ともフリーだったらなお良かった訳だが、その分、多分自分達では行く事はないだろう黒川温泉にも行く事が出来た。そこに行く途中の山並みハイウエー沿いには結構岩が転がっている所も目撃出来た。日本って探せばいくらでも岩があるんだなぁという事を実感出来た。なのに、何故に我が千葉県には。これはもう言うまい。千葉県にも岩はある事はあるのだから。

 何はともあれ、今回のボルダリング行は本当に楽しい物であった。またこんな機会はないかなぁ。


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作成年月日 平成14年12月27日
作 成 者 本庄 章