大津・大戸川ボルダーそして千石岩のボルダーに行ってきました

近畿ボルダー巡り第2日目
2007年 1月13日記

 平成19年元旦、アグリの郷栗東道の駅で目を覚ました。まだ1時だった。相棒も目を覚ました。7時からだから6時間ほど寝たわけだ。普段の睡眠時間である。仕方が無いから、パソコンに前日の行動メモを打ち込んだ。

 再度、6時半頃起きだした。

 コーヒーを沸かし、適当にパンなどを食べた。

 道の駅の売店はお正月だから休みである。でも、寒かったので、9時過ぎまで自動車の中でウダウダしていた。

 9時半頃道の駅を出発した。

 昨夜、このアグリの郷とどっちにしようか少し迷った、こんぜの里りっとう道の駅を通ったので寄って見た。

 この道の駅、暴走族対策とかで、午後5時から午前8時までは駐車場が閉鎖されると掲示がされていた。一歩間違えば昨夜、ここに来ているところだったのだ。

 大鳥居というところから大戸川沿いに下ってゆくと、今回のエリアがあるのだが、大戸川沿いに走り始めると、カーナビの表示が狂いだしてしまった。従って、目的地の桐生辻という場所が分からず、大分下まで下ってしまった。おかげで、平地に出た為か、カーナビの表示が元に戻っていた。

 途中で引き返し、登ってゆくと、2度目の道ということと、カーナビのおかげで、現在地が分かりだし、桐生辻のバス停が確認できた。

 大戸川沿いの右岸の山肌には第2名阪道路だかの工事が入っており、その工事現場への取り付け道路が桐生辻のバス停の横から登っていた。そして、その工事のおかげか、バス停付近の川沿いの道も新しく付け替えられており、旧道がちょうど良い駐車スペースになっていた。

 そのバス停の横の旧道に自動車を停め、支度をして出発した。

 このエリアは大分以前の雑誌にトポが発表されている。そのトポを参考に堰堤のところの側壁を降りて行った。

 水量は多分多くは無いのだろう。しかし、藪が濃く、結構な藪漕ぎをして川原に降り立った。

 どこかのブログで、このエリアが分からなかったとかの記述があったのだが、確かに、トポの岩は分かりにくい。一番上流部分から探し出したのだが、殆どの岩が3m足らずということもあってか、トポの岩がさっぱり分からなかった。仕方が無いから、適当に岩を見つけ登ってみた。

 ちょっと被った面を持った、面白そうな岩があったので、先ずはそれから登ることにした。

 三角形の被った壁で、左のカンテが使えそうだったので、そのカンテを触ってみた。

 最初はホールドが見つからなかったのだが、カンテの左側の面に適当なホールドを見つけ、離陸が出来た。後は足を上げると岩の天辺が取れた。

 下地があまり良い方ではなかったので、壁の真ん中を登りたかった所を、左のカンテを登ったのだが、下に戻って再度壁を見たら、やっぱり真ん中が登りたくなった。

 幸い適当なホールドが見つかったので、そこからスタートし、一旦左のカンテ付近のホールドを使いはしたが、身体は被った面のまんま、壁の天辺をマントルすることが出来た。結構気持ちが良かった。

 再び藪を漕いで下流に進むと、右岸で道路の拡幅工事が行われているところに出た。

 まだ工事の行われていない側壁を偵察したら、道路に出られる場所を発見出来た。帰り用である。

 そのまま下流に下ると、工事が行われている側壁の下に出た。その側壁にも登れそうな場所があったので、登っていってみたら、新しい側壁の部分に梯子が掛けられ、そこから道路に上がれることが分かった。こちらは藪漕ぎもないから、帰りはこちらの道の方が良さそうだった。

 その辺は、川幅も広く、明るい場所だったので、荷物を置き、適当な岩を探してみた。

 側壁近くに、川原に出っ張った上が平らな岩があったので、そのリップをマントルしてみた。水平の節理が走った岩だったので、難しくは無かった。しかし、一番出っ張った場所をはずしてマントルしてしまったので、再度、一番出っ張った、下の切れている場所をマントルしたら、出来なかった。

 流れの中の、ちょっとした洲に小さなスラブの岩を見つけたので、触ってみた。ホールドスタンスが殆ど見つからなかったので、1歩が上がれなかった。少し左に寄って、まあるく少し大きく凹んだところに一歩上がり、ホールドを探したが、やっぱり駄目だった。

 右岸側に2mくらいの丸く尖がった岩があった。川側は少し被っており、下半分の所に節理状のフレークが2枚ほど張り付いて、それが適当なガバホールドとなっていた。面白そうなので、SDでやってみた。2つのガバホールドで思い切り伸び上がったら、薄い方のフレークが剥がれてしまった。厚い方のガバホールドを両手で伸び上がったリップが取れ、簡単なマントルで終わりだった。

 左岸側に結構大きな縦に細かいリスの走った垂壁を持った岩があった。下地は流れの中の大き目の石ころだ。その石に乗れば離陸は出来るかも知れない。しかし、飛び降りるのはちょっと怖い。それより、高さが4〜5mあるから、途中からは落ちるわけには行かないだろう。飛び降りるにも結構な勇気がいる。そんな岩だ。なんとなくノッペリした垂壁だし高いから小生には無理だろうけど、登れたら面白いだろうなと考え、偵察に行ってみた。

 下2/3くらいの所に大ガバがあり、その上にもちょっとした凹角状にガバが見える。大ガバに乗れればリップに手が届く。上は小生にも何とかなりそうだ。しかし、下が悪い。下1m位がちょっとしたハングになっており、そこから大ガバまではホールドが無さそうなのだ。

 ひょっとしたら、下部も何とかなるのだろうか。そんな軽い気持ちでホールドを探してみた。もしかしてと思えるところにホールドが見つかったが、手が届かなかった。やっぱりな。そこから少し左に寄った所に少し大きめの石があった。これに乗っての離陸はまずいかなぁ。一瞬考えたが、その石の上に乗って右手を伸ばしてみた。そのカチホールドに手が届いた。もしかして行けるかも。左手は左下の斜めのアンダーカチに持って行って離陸してみた。離陸出来た。左足を上げ、左上に見えるホールドを取りに行ってみた。悪い。その左手ホールドは少し悪かった。もう一歩上がったらもう戻れないかも。一瞬頭を過ぎったが、思い切ってその左手で次の右手の大ガバを取りに行ってみた。やっぱり怖くて体が上がり切らず、意を決して下の石に飛び降りた。

 やっぱり無理だったか。諦めるしかないか。そう思いながら、下からその岩を眺めて見た。やっぱりその岩がやけに格好良くみえた。やっぱり登らなくっちゃ。直ぐに翻意し、再度取り付いた。

 今度は左手が意外と持てた。右手で大ガバを取り、足を上げると左手のホールドが取れた。次は少し遠目の右手のガバだ。

 右足を上げ、乗り込もうとしたのだが、体重が移らなかった。またここで駄目か、一瞬そう思ったが、左下を見たら、スタンスがあった。右足を一段下げ、そのスタンスに乗ったら、上のガバが取れた。

 そのガバに両手をマッチし、大ガバに乗り込んだ。立ち上がったら、リップが取れた。あとは適当にスタンスがある。慎重にそれらのスタンスで岩の上に立った。

 やったぁー。最初は不可能だと思った岩が登れたのだ。そのまま降りようとしたら、下から相棒が、ガッツポーズはしないのかと言って来た。なんとなくそんな気分でもなかったから、一応両手を挙げて相棒に答えておいた。

 確かにうれしかった。でも、ガッツポーズをする気分ではなかった。何でだろう。たまたま登れてしまったという感じだったからなのだろうか。それとも歳のせいなのだろうか。そういえば最近感動ってないなぁ。

 後で気になってトポを見直してみたら、この岩はエンジェルロックではないかということになった。トポには4mとなっている。側壁以外で3mを越える岩はこの岩しかない。多分エンジェルロックだろう。フェースのホールドだけでは未登となっているが。

 エリアとしてはまだ下流に岩があることになっている。多分半分も来てはいないだろう。しかし、そこから少しの間は護岸工事が行われている場所なのだ。それに易しいが高くて怖い系の岩を登って満足したし。

 少し考えたが、12時を回ったということもあって、先に見つけてあった梯子で道路に上がった。

 自動車に戻り、傍に立っていた工事用の看板を見たら、Daidogawa と書かれていた。ダイト川だと思っていたのだが、ダイド川だったのだろうか。因みに国土地理院はダイト川なのだが。

 通り過ぎて下ってしまった道を再び下っていった。

 次の目的地は千石岩だ。瀬田の唐橋を渡って大津の町の中に入っていった。

 国道1号線から大津の街中に分かれるところで、道を間違い、京都方面に進んでしまった。仕方が無いから、161号を使って大津に戻った。どうも高架の道路で間違う率が高いような気がする。立体交差って、地図上からでは直感しにくいからなのだろうか。

 千石岩は上のゴルフ場から降る方法と下の神社から登る方法とある。100岩場によると、上のゴルフ場から降る場合、ゴルフ場の手前に駐車スペースがあることになっているし、時間も短く済むようだったので、ゴルフ場に登って行くことにした。

 長いトンネルを潜った先で161号の西大津バイパスを下り、ゴルフ場への案内板をも参考にしながら、細い山道を登って行った。

 山道だからダートだと勝手に思い込んでいたのだが、実際は舗装路だった。考えてみればゴルフ場への道だから、舗装路と考えるのが普通なのだろうが。

 途中、路肩に駐車スペースが現れたが、100岩場には駐車スペースは2箇所あることになっていたので、なおも登って行ったら、ゴルフ場の入り口前に出てしまった。駐車場は一箇所だったのだろうか。

 ゴルフ場の入り口の前の少し広くなったところでUターンをしたのだが、ゴルフ場の入り口の扉が閉まっていた。Uターンして戻るときに、その扉をよく見たら、道幅いっぱいに扉があり、扉の横からすり抜けてゴルフ場に入る余地は無かった。

 千石岩へはゴルフ場に入り、ゴルフ場のクラブハウスの横から下ることになっているから、扉がきっちりと閉まっているとゴルフ場に入れず、千石岩には行けない。一旦駐車スペースに自動車を停めたのだが、そのまま下の神社に向かうことにした。

 走り出す前にちょっとしたアクシデントがあり、肝を冷やしながらも走り出したら、またまたカーナビがおかしくなっていた。おかしくなったといっても、道から少し外れるだけだから、おおよその現在地は分かる。でも、細かい道の分岐は分からない。その先は細かい分岐が重要だから、結局はカーナビには頼れないということになってしまった。

 暫く下っていったら、カーナビが直ってくれた。電波が強く入れば、表示が正常になるようだった。

 161号から皇子山公園に入り、161号の下を通って早尾神社に行くのだが、その辺の細かいところが100岩場の案内図ともカーナビとも違っていた。一先ずは100岩場の地図を参考にクライマーはここに停めろと書かれている駐車場だろう方向を目指した。

 ものすごく細い道で161号を潜るといきなりT字路にぶつかり、どちらかに曲がらなければならなくなった。仕方が無いから左に曲がり、そのままの細さの道を登って行ったら、トの字の交差点になり、左前方から自動車が出てきて、こちらに曲がるウインカーを出してきた。しかし、その自動車はそのまま直進し、我々を道の先に通そうとしてくれたのだが、その直ぐ後にまた別の自動車が続いてきた。で、結局3台か4台続けて自動車が出てきた。そんなこんなでやっと対向車とすれ違い、それらの自動車が出てきた方に入っていった。その直ぐ先は神社の駐車場だった。

 そうか、本日は1月1日か。初詣か。悪いときに来てしまったものだ。

 幸い駐車スペースがあったので、一旦自動車をそこに停め、駐車場の関係を少し偵察してみた。

 地図のトイレは見つかったが、100岩場に書かれたクライマー用の駐車スペースらしい所は見つからなかった。

 少し戻って、161号を潜って右に行く方向を偵察に行ってみた。

 ガードを潜ってぶつかる場所は旧陸軍関係の墓所で、T字路を右に曲がると駐車スペースがあることが分かった。おまけに、そこには自動車は1台も停まっていなかった。もしかすると、ここがクライマーはここに停めろと書かれた駐車場なのだろうか。確かに神社とは関係がなさそうな場所だ。

 自動車に戻り、一応その陸軍何とか墓所の前の駐車スペースに自動車を移し、再び神社に戻って行った。

 折角だからと、神社に初詣をし、って、参拝したのは相棒だけで、不真面目な仏教徒である小生は相棒のためのお賽銭として10円を供出し、神社の見学をさせていただいただけなのだが。

 神社の脇から山道を登ってゆくと、途中から結構急な道になってきた。あと200mとかの標識があったが、とても200mには思えなかった。結局神社からは15分ほどの登りだった。

 道がもうすぐ尾根筋に出る辺りで、上から人の声が聞こえてきた。近づいていったら、我々と同年代と思しき一組のご夫婦が岩に取り付いておられた。

 挨拶をし、荷物を置いて、一応偵察をしてみた。

 今度は大体の課題の場所が分かった。しかし、ここの岩場のボルダー課題はルート壁の下部を登る感じの課題が殆どだ。

 相棒が登ってくるまで、少しご夫婦とお話し、大津の方は殆どが京都のジムに行かれることをお伺いした。

 上か下かどちらから来たかとお伺いしたら、上のゴルフ場からだと言った。扉が閉まっていたと言うと、ゴルフ場の方が通っても良いと言ってくれたので、その扉を開けて通ったといった。そうだったのか。上の駐車スペースに自動車が一台停まっていたから、その自動車の方々だったのだ。

 先ずは左側の壁の半分少女という課題の下半分を登る課題を登ってみた。因みにHalfという課題で7級らしい。

 最後のガバが少し遠く、デッドで取ってしまった。普通ならそこから飛び降りるのだろうが、下には靴拭き用の人工芝しか敷いていない。仕方が無いから、そのまま右にトラバースして行き、易しそうなところを登って、リップまで行ってしまった。よく考えたら、そこからトップアウトできる確信がなかった。急いで下の方にトップアウトできるかどうかを確認したら、左に行けばよいと教えて下さった。

 これでこの岩場の一応のノルマは達成だ。右奥の課題を見に行ってみた。

 少し大きく岩の基部を回りこむと、男性の二人連れがいた。大阪からの方だった。そして、上のゴルフ場の手前の駐車スペースで、我々が出るときに後ろに停まった自動車があったのだが、その自動車の方だったようだ。その方々もゴルフ場から来たようだった。小生は下から来たと言ったら、やっぱり、上の駐車場を出て行った白い自動車かと聞いてきた。そして我々の自動車をやっぱりクライマーの自動車だったのだとも言っていた。

 千石岩を一回りし、相棒の許に戻った。

 最初に取り付いた壁にはあまり易しい課題は無いので、スラブの右の方に行ってみた。

 クラックの7級の課題があったので、登ってみた。途中まではジャムで登って見たが、上の方が開いてきたので、結局はレイバックになってしまった。

 良竜スラブという課題を探していたら、先にお話をさせて頂いた奥様が場所を教えて下さった。両カンテなしという限定があることも教えて下さった。

 肩幅ほどの幅だから、その両サイドを限定されると結構つらい。右下のスタンスで出ようとしていたのだが、右手がサイド気味の横引きだから、バランスが悪く体が上がらなかった。同じことを2回ほどやってみたが埒が開きそうに無いので、スタンスを探してみたら、左下に使えそうなスタンスを発見した。

 そのスタンスに左足アウトで乗り、右手縦カチを横引きで離陸したら、きれいに離陸が出来た。右足を右上の少ししっかりしたスタンスに乗せたら、終了点の左上のガバが取れた。

 その右隣の壁の黒いところだけで登るという課題も教わっていたので、そこを触ってみた。

 黒いところだけといわれても、岩の黒く変色したところという意味だから、界辺りが微妙になってくる。右斜めカチは良いのだが、左上の縦カチが少し微妙な場所だった。でも、まぁいいやと、そのホールドで離陸し、足を上げて右上のカチをクロス気味に左手で取った。あまり良くは無いホールドだ。それに耐えて右足を上げ、上の水平リスを取ったところで落ちてしまった。

 少し休んでから同じようにやったら、水平リスがしっかりと取れた。一応その辺で終わりなのだろうが、そのまま直上し、クラック側に逃げて岩の出っ張りの裏を下りてきた。

 相棒と二人で奥の先に見に行った壁に行って見た。既に二人組はいなかった。

 ここは結構高さがある。トポには5級の課題が書かれているのだが、トップロープのようなので、下の部分にぶら下がって写真を撮ってもらって降りてきた。

 裏に回ると、この千石岩の天辺に登れる傾斜はゆるいが高い壁がある。

 一応登ってみた。登れば登れたと思うのだが、苔もあるし、なんとなく湿ってもいる感じがしたので、2/3くらいのところから降りてきた。

 良竜スラブのあるところに戻り、易しそうなところを適当に登って、、Halfの右のコーナーインカンテとかいう右のスラブを使わないという課題を登って、最後にHalfを再度最後のガバをスタテイックに取って終わりにした。

 まだ3時半過ぎだったので、その後暫くご夫婦の方とお話をしていた。

 その時、何回かお会いした滋賀の方のお噂もお伺いしてしまった。

 結構お話をしていたのだが、寒くもなってきたし、4時も過ぎたのでお暇した。

 161号線から1号線に入り、渋滞する京都の町を走っていたら、フレン○リーだかなんだかというファミレスが出てきた。関東では聞かないファミレスだったので、そのファミレスに入ることにした。

 鶏のハンバーグがあったので、二人でそれを食べた。それで、渋滞も止むかと期待していたのだが、殆ど渋滞は変わらなかったようだ。

 国道1号からは国道9号に入り、亀山を通って、7時過ぎに能勢くりの郷道の駅に着いた。

 道の駅で、トイレから戻ると、相棒が自動車の陰で誰かと話していた。行ってみたら、犬を抱いた千葉からの方だった。その方もご夫婦で道の駅の車中泊で全国を旅行している、小生よりは少し上の方だった。こんな大阪の能勢町というところで千葉の方に会うなんてと、その方も思われたらしい。それで、相棒とお話をしていたらしい。少し長い目にお話をしてしまった。

 ラジオを聴きながら、8時頃就寝した。道の駅の温度計は4度を示していた。


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作成年月日 平成19年 1月13日
作 成 者 本庄 章