房総の岩を見に行ってみました

2003年 1月 8日記
 暮れの外房のルートの岩場の偵察に続けて、正月休み開けの土曜日に、相棒と以前から気になっていた房総の岩の偵察に行って来た。同じジムの仲間が主催するホームページで紹介されていた内房の岩井袋エリアと大房岬エリアと某市のエリアの3ヶ所である。

 正月が明けたとはいえ、三ヶ日に続いての土曜日だから、世の中、気分はまだ正月である。

 国道16号から木更津を抜け、127号に入る。すると、それまで順調に進んでいた道が渋滞しだす。君津を抜けると完全に渋滞してしまう。走っては止まり走っては止りを繰り返す。対向車線も混んでいるようだ。

 竹岡を過ぎた辺りでやっと自動車が走り出す。途中、どうせだから鋸山の頂上の偵察もして見ようかと思ったが、資料を置いて来てしまったので、叉の機会と言う事で、そのまま進む。

 浜金谷から鋸南を抜け、富山町に入った所で右側に一寸した岬が見え、なんとなく岩壁の様な所が見え出し、運動公園への道標が見えたので、それに従い右折する。

 運動公園を過ぎると道がY字になったので、右の道に進む。すぐにT字で別の道にぶつかるからそれを右に行く。すると、港が見え出す。ここが岩井袋漁港だろうか。近くに公園があるはずだがと、そのまま直進すると、海辺の道になり、大きな波が打ち寄せている。場所によってはその大波で冠水している所もある。時々大きな波飛沫も上がる。フロントグラスは塩で出来た大きな白点が沢山でき視界が悪くなってしまう。

 実は、この日は強風が吹いており、伊豆七島南部には強風波浪警報が発令されている真っ最中だったのだ。

 その海沿いの道を抜けるとT字で道にぶつかってしまったので、また岬方面に左折する。トンネルを潜ると、先程のT字の所に出る。漁港の手前の山を一周してしまった格好である。

 今度はさっき直進した漁港の横のT字を右折して漁港を巻き込むように進むと再び海沿いの道になる。なおも進むと、右側の道路脇に露岩が見える。これだろうか。どうも公園の一角と言う感じではない。波飛沫の舞う道をなおも進むと岸壁風の道になり、この先行き止まりの看板が立っている。一旦車を止めると後ろから来た軽トラが追い越して行く。でも、やっぱりさっきの所か。

 車をUターンさせ、道の脇に車を止め先程の岩の所まで行って見る。その間、もう一台の車が止り、人が一人降りて来た。何だか結構車の通りのある道のようだ。

 岩の前の道路の反対側は綺麗に整地された広場になっているのだが、赤いパイロンが置いて有って、そのパイロンに進入禁止との貼り紙がある。今回は波飛沫の飛び交うその広場に車を入れる気にはならないから関係はないが、もしかするとこの天候で進入禁止と書いてあったのだろうか。別に柵がされている訳ではなかったから入ろうと思えば入れる状態である。普段は使えるのかもしれない。

 岩は砂交じりのセメントと言う感じで、そこそこ硬そうである。横に大きなデコボコの縞が走っており、何処でも登ろうと思えば登れると思うが、今回は、一応靴は持っては来たが、登る気も無かったので、写真を2枚程取って退散する。風が強いし、塩は飛んで来るしで、将に退散である。

 次は大房岬である。この岩井袋の岬を一周する形で127号に合流する。所が、合流する所で登りが渋滞している。その渋滞に合流する車が前にいるから、下りは空いているのに、127号に出られない。仕方が無いから暫く待つ。迂回した所の何処かで工事でもしていたのだろうか。

 大房岬に曲がる手前を左折すると道の駅があるらしい。どうせ予定がある訳ではないからと左折して道の駅に寄って見る。

 道の駅の駐車場に入ると、駐車場がいっぱいらしく交通整理が行われている。その誘導員はいっぱいだからそのまま駐車場内を一周しろと言う。何だかおかしいなとは思ったが、そのまま一周する。でも、そのまま何回もぐるぐる廻されそうで、なんとなく馬鹿らしくなったから、そのまま駐車場を出て、もと来た道を戻り、大房岬に向かう。

 127号を右折すると、西浜と東浜の海水浴場の分岐に出るから、多分東だろうと右折する。あとは細い道を何本か分けるだけで、一本道を少し小高い丘に登って行く。暫くすると左手に駐車場が現れる。一応駐車場に入り、案内版を確認すると道はなおも続いていて、岬の先の方まで行けそうである。そのまま道に戻ってその先迄行って見る。すると、その道はホテルの中に入って行く。

 案内版の地図では岬を廻る道があるように描かれているが、そんな道は見当たらない。仕方が無いからホテルの玄関前を通ってホテルの駐車場の周りを一周してもと来た方向にに引き返す。

 先程の駐車場に車を止める。その駐車場には他にも車が止まっている。結構大勢の人が来ているようだ。

 再度案内版を確認し、仲間のホームページの案内に有った南けい船場を目指し、駐車場の突き辺りから伸びる階段を降りる。木立の中の小道で、風も結構有り、少し薄着で来た事を後悔する。ジャンパーを羽織って来るのだったと。

 途中から舗装された遊歩道に出て海岸広場だかを通って南けい船場と思しき場所まで降りる。

 やっぱり強風下の海辺だから風、波飛沫共にものすごい。とても波打ち際まで行く事は出来ない。少し手前の、崖の下が少し洞窟状になった所に降りて行く、階段を降り、その壁を見に行く。

 はっきり言って、砂の少し硬い塊と言う感じである。壁の高さが少しあるから、登るとすれば壁の途中までということになるのだろうが、風と波飛沫も手伝って、とても登る気は起こらない。早々に引き上げる。

 次は洞窟を目指す。この岬には結構大きな長い洞窟があるらしい。

 第二そして第一キャンプ場を通って暫く行くと要塞跡の入口に出る。要塞って何だろう。寄って見る事にする。一寸した丘の出っ張りにだらだらと登って行くと、大きなコンクリのトンネルの入口が現れる。その入口に降りてトンネルに入ると、そのトンネルは10m位なのだが、その先がこれ又大きな竪穴になっており、空にぽっかりと口を開けた格好になっている。昔、ここに当時としては高性能な探照燈が設置され、東京湾への敵の進入に備えていたものらしい。内房の岬の山の上や突端には結構こういう施設が作られていたようだ。

 二つ目位の展望台を横に見ながらその奥の洞窟のある海岸に降りる階段に入る。一応柵が有るのだが、触るとその柵の杭がぐらぐらと揺れる。

 急な階段を暫く降りると、洞窟の入口が見えて来る。洞窟の入口へはその階段の途中から少し登り返すのだが、その洞窟の入口まで行く道の途中の壁が濡れており、水滴が滴り落ちている。壁だけでなく道もびしょ濡れである。

 洞窟の入口は結構大きく、一寸した竪穴が有って、その先は横穴になっているようである。普通良く施されている入口の柵などはない。自由に出入りが出来るようだ。

 入口の2m位の竪穴の底まで降り、横穴の奥を伺う。しかし、横穴の奥は真っ暗で何も見えない。少しだけ横穴に入って見たが、何も見えないのですぐに引き返す。この洞窟はその全貌がまだ明らかにはなっておらず、その長さもはっきりとはしないらしい。一説にはもっと何10kmも離れた場所のどっかの洞窟と繋がっていると言う話しもあるらしい。

 入口の付近の岩らしい物を少し触って見たが、まぁ、登って登れない事はないかなという感じはしたが、登りたくなるような場所も特には見つからず、まぁ、こういう所も有るのだなと言う所であった。

 降りて来た階段の所まで戻り、なおも海岸まで降りて見る。相変わらず風は強く波は高い。近くに増間島という岩の島が見えるので、出来ればその辺まで行きたかったのだが、とっても海岸線を歩ける状態ではなく、少し高い所にいても波飛沫をまともに受けてしまい、写真を撮るためにカメラを取り出す事すらためらわれる状態であったので、そのまま引き返す事にする。

 階段を登り返すと、少し汗ばむ位になり、いつのまにか寒さを忘れていた。

 もとの展望台のある広場に戻り、案内版を見ると近くに展望塔があるらしいので、そこに行く事にする。

 芝生の広い広場を横切って行くと、遊歩道を横切って、木立の中に道が付いている。多分あれだろうと進むと、木立に囲まれた丸い広場の真ん中に高さ15mという展望塔が立っている。さっきの広場の展望台は木立に阻まれてそれほどの展望は無かったので、これなら展望が良さそうだろうと、展望塔の螺旋階段を登って行く。

 周りの木立の頭は強風にあおられ、ものすごい波を打っている。若しかして頂上では強風で飛ばされてしまうのではとの一抹の不安を抱きつつも頂上の展望台に出る。

 手摺を頼りに展望台の風下の端まで行き、展望する。飛ばされはしないが、やっぱり身体が斜めになる。降りようとすると、相棒が一周しないのかというから、風の合間を見定めて、恐る恐る一周して展望台を降りる。

 岬の中腹をほぼ一周する形で駐車場に戻り、例のホームページで写真だけ紹介されている千葉県某市の海岸のボルダーを見に行く事にする。

 127号線迄戻り、もう3時を過ぎているから空いただろうし序だからと、先程寄った道の駅に再度寄って見る。しかし、前回と同じ状況なので、駐車場を一周し、道路に戻る。

 この道、千葉からだと、127号を左折して入って来る道なのだが、どうやら某市迄のバイパスになっているようだ。この道は初めてだったので、そのまま某市方面に進む。そして、そのままずっと走ると海岸に出た。

 その場所は前回の外房探索の帰りにも寄ったのだが、その時は暗くなってしまっていたのでわからなかった所である。今回はまだ4時頃だから明るかったので、少し行きつ戻りつはしたが写真で紹介されていた岩を発見する事が出来た。

 しかし風が強い。益々強くなっている。道路でも砂が飛んで来たが、海岸に降りるともっと強く小石交じりの砂が飛んで来る。風下にある写真の岩に近付こうとしたが、飛ばされそうなので、途中で引き返す。所が、向かい風になるとまともに前に進めない。腰を屈めて一歩一歩踏みしめながらやっと岩影に入り、道路に戻る。

 道路の端のガードレールに捕まってカメラを構え、やっと撮ってもどうということの無い、岩の写真を撮る。

 道路脇に止めた自動車に戻る途中も飛んで来る砂が顔に当り痛い。車に戻っても、ドアを開けると閉めるのに苦労する程である。そんな風が吹いていた。

 某市のバイパスにハンバーガー屋があったので、ドライブスルーでハンバーガーを2つ買い、食べながら家路に付く。帰りは混んでいるであろう海岸通りを避け、山の中の何時も使っている道を使って帰る事にする。

 途中、相棒の金柑が買いたいと言う要望により、少し寄り道をして、別の道の駅に寄って見たが、10分位の差で店が閉まってしまっており、金柑は買えなかった。金柑はまた今度ということにする。

 何時もの道を何時ものように走り、何時ものセルフのガソリンスタンドでガソリンを入れる。ついでに、車が塩水を大分浴びてしまったようなので、自動洗車機でシャンプーだけをする。これで、少しは長持ちするだろう。

 途中夕食のため、何時もとは少し違う牛丼屋に入る。

 二人でテーブルに座ると、店員が食券を買えと言う。何時もの牛丼屋ではなかったから食券を買うという行動がとっさには起こらなかったのだ。牛丼を食べながら後続の客を観察すると、迷う事無く券売機に直行する客ばかりである。ほとんどの客が常連なのであろう。

 ボルダーの偵察とはいえ、全く靴を履く事も無く、岩もほんの少ししか触らなかった。こんなのがボルダリング行かどうかは疑わしいが、ボルダリングが無ければこんな行動は起こさなかったであろう。とすると、やっぱりこんなんでもボルダリング行なのだろう。

 ということで、こんなことを書いてしまった。なにしろ、訳有って正月休みはこんなことしかやらなかった物だから。

 何かを期待して読んで下さった皆様、ごめんなさい。


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作成年月日 平成15年 1月 8日
作 成 者 本庄 章