フランスのフォンテンヌブローといえばボルダリングとクライマーは多分思う。小生も、クライマーの端くれ、そう思う。そして、小生はボルダラーだ。当然憧れている。行きたくて仕方が無い。ブローに行きたい
2001年3月30日記
フォンテンヌブローは雨が多いらしい。行った人の話しとして、10日間で2日しか晴れなかったとかいうことも聞く。となると最低10日。出来れば20日位で行きたい。
小生は現在、信じられないむきもあろうが、真っ当なサラリーマンである。続けて2週間とか3週間は休めない。それでブローへ行くには仕事を止めるしかない。しかし、止めなくても止めさせられる時期は既に迫っている。ならば、その時期を待とうか。
しかし、ブローへの憧れは募る。行きたい。
インターネットでブローへ行った人達の紹介文や紀行文を読んで見る。公園の中にボルダーが点在し、グレード毎に順番が付けられて、その色の番号を巡れば、そのグレードにふさわしいボルダーをめぐれるらしい事がわかった。パリから電車で行け、その駅からボルダーエリアへは自転車が便利らしい事もわかった。
どうやら公園の中の砂地の上にボルダーが点在しているらしい。だが、そのイメージはもう一つ浮かんで来ない。
仲間からブローのビデオを借りる。一生懸命見る。すごい年寄り臭いおじさんから妙齢に見える女性、果てはどう見ても子供まで、色んな人達が登っている。しかし、ブローと言う所がどういう所なのかのイメージが伝わって来ない。岩の雰囲気や、岩場の状況は少しは伝わって来る。でも何か物足りない。どうも平らな所にボルダーがポコンポコンとあるという雰囲気でもない。
フォンテンヌブローのボルダーは公園の平らな中に点在すると思っていたのだが、どうも完全に平と言う事でもなさそうだ。茨城の笠間や神戸の北山公園も公園の中のボルダーだが、ともに平地の公園ではない。ボルダーは斜面に点在している。ブローもそんな感じなのだろうか。ビデオからだとどうもそんなイメージも受ける。
でも、何だかどの辺をどう巡るのかという全体的なイメージもわからない。結局行かなければそのイメージは正確にはわからない訳だし、ヨーロッパ自体が行ったことがない所だからイメージを浮かべる事は無理なのかも知れないが、でも、間違っていても良いから、一応納得するイメージが欲しい。
たまたまブローに行った事のある仲間がトポ集を持っていたので、それを見せてもらう。英語で書かれたトポ集だ。
これがすごい。一部案内や写真があるものの、ただ岩の位置と課題の位置を書いた平面図だけで、A5版250頁位の本である。1頁に10とか20の岩が描かれている。つまりそれだけの岩と課題がある訳だ。
場所も1ヶ所だけではなく、15箇所近くの場所がある。で、それぞれが完全に独立しているのだ。つまり、笠間や北山公園みたいな所が15箇所程に点在していると言う事だ。何と言う事だ。信じられない。これでは1週間や2週間ではとっても足りない。1ヶ月でも完全に足りない。これはもう定住しかない。と思わせるに十分な量だ。
これは何としてもこのトポ集を手に入れたい。こういうのが豊富に置いて有る所と言えば東京の某ショップか。矢も盾もたまらず相棒を伴ってそのショップを訪れる。
そのショップは小さなビルの地下にある。ギア類やウェア類が所狭しと飾ってある。そして、一番奥の方に本やビデオの棚がある。
馴れない横文字を目で追いながら一生懸命ブローの字を探す。カリフォルニアとかヨセミテの字は有るがブローはない。やっぱり日本では手に入らないのか。そう言えば今度行くかもしれないアメリカ東海岸のフィラデルフィア近くの岩場案内も序に探したが、どうやらそれも見当たらない。日本でさえ、つい最近まで笠間や北山公園のトポ集は本屋では手に入らなかったのだから、当然と言えば当然か。
またしても友達から借りたトポ集を眺める。そこでまた疑問が沸く。公園の森の中らしいが、ブローの森ってそんなに大きいのだろうか。地図で見ると結構広範囲に広がっているように見えるのだが。
でも、もうそんな事はどうでも良くなって来た。まあある程度のブローの概要もわかったし、もうこれ以上のブローのイメージなんかわからなくてもいいという気になってきた。憧れは益々募るばかりだ。ただただ行きたい。どうしても行きたい。
さあどうしよう。何とかごまかして2週間位休みを取って行くか、いっそ仕事を止めて行くか、それとも最初に考えていた通り、あと何年か後の定年を待つか。難しい所だ。現実的になってしまうが、お金や生活の事もあるし。
で、結局色々と考えて、何年かこの思い慕る心を保ちつつ、定年後に2〜3ヶ月行くことにするか。
でも、その年になると、テント暮らしはきついだろうしなぁ。
しょうがない、これからブローの資料をもっといっぱい集めながら、お金を少しずつ貯めながら、ブローに行ける日を待つことにするか。