青葉の岩場に行って来ました

2001年 3月12日記

 先の土曜日に、何時ものジムの仲間2人と3人で福島県いわき市の青葉の岩場に行ってきた。

 ここ青葉に最近ボルダリングの課題が設定されたという事と、ここは冬でも日が射せばTシャツでも登れるくらいに暖かいという事で、丁度秩父方面に金曜日に雪が降ったという事もあって、本来はルートクライミングの岩場である青葉に行こうという事になったのだった。

 いわきは少し遠いしという事で、何時もより少しだけ早めに出発した。しかし、年度末の土曜日と有って道は混んでいる。常磐道には桜土浦インターから乗ったのだが、乗るまでに2時間も掛ってしまった。

 さすが常磐道である。水戸までは梅見の車がいたので車がいた、かどうかは知らないが、その先は本当に空いている。12時前に岩場に到着した。

 湯元インターからほんの10分かそこらなのだが、どうも道があんまり良くはわからない。仲間の一人が以前来た事が有るとの事だったが、あまりはっきりした目印がガスタンクまではないらしい。湯元の町から国道6号に出て、セブンイレブンの先の特に目印の無い踏切を左折という案内書の文章を参考に、セブンイレブンのすぐ先というか前というかの踏切を左折したが、その踏切の先の十字路を直進するとその先道が無くなりそうな、そんな道に入ってしまう。

 仕方が無いから、その十字路を線路に沿って右折し、暫く線路沿いに走る。道は凄く狭い。でも仕方が無い。仲間曰く、前回も確かこの狭い線路沿いの道を走った記憶が有るとか。多分同じ道に迷い込んだようだ。間違える時ってえてしてそんな物だ。

 程なく目印のガスタンクが民家の間に見えてくる。で、少し太い道にぶつかる。よし、この道を左折だ。太い道に出ると、その道はしっかりと踏切から伸びてきていた。多分本来はこの道を来るのだろう。

 キャンプが出来るという運動公園を過ぎ、真ん丸のガスタンクのあるガス会社の所を右折する。でも、この右折は少し難しい。ちょっとゴチャゴチャした分岐点だ。

 曲がった道は細いのだが、その先は少し太くなっている。少し走ると右手に池というよりも、掘割みたいなちょっと公園風な所が出てきて、その前後に一寸した駐車スペースが見える。

 仲間にここだここだと教えられた時は既に少し行き過ぎてしまっていたので、Uターンして広い方の駐車スペースに車を入れる。道の脇のスペースだから舗装などはない。轍が出来ており少しぬかるんでいる。

 既に4台ほどの車が停てある。見ると習志野ナンバーの車が停めてある。多分この車はたまに我々が行くジムにもくる人のものだろうとは思うのだが。

 支度を整え、マットを背負って山道を登って行く。途中に岩が出てくる。見ると何となく懐かしい、あの表面のざらざらした少し濃い灰色の岩である。良くお地蔵さんとか、古い墓石とかに使われている、そんな感じの岩である。

 広場エリアにでる。岩は少し高い。すぐに日だまりエリアに移動、といってもすぐ隣だ。

 手前の岩を偵察する。ハンガーが外されている。多分その部分がボルダリング課題「青葉の伝説」であろう。7c/7c+らしい。それがどれ位のグレードかは分からない。フォンテンヌブロー準拠だとすると2/3段位らしいが。

 風が有る。日は照っているのだが暖かくはない。この岩は難しそうだということで、キノコ岩南面とか言うボルダーを探す事にする。

 このボルダーは北のエリアに行く稜線上に有るキノコ状の岩の南面の下に有るらしいということで、北のエリアを目指す。北のエリアは仲間も行ったことが無いらしい。

 尾根筋に出る。その尾根を登る。が、途中で踏み後が無くなる。引き返すも仲間が見当たらない。日だまりエリアまで戻るがやはり仲間は見えない。再び尾根筋へ行き、その尾根を下ってみる。程なく仲間が見えた。そこがキノコ岩南面のようだった。

 写真で見たと同じ岩がある。間違い無い。その右隣が現在開拓中のセクション2らしい。確かに潅木が刈り払われている。写真の岩のセクション1は少し被っているが、こちらのセクション2は殆ど被りはない。

 この我々が参照した写真(ホームページからの複写)なのだが、どこから撮ったものなのだろうか。この岩は斜面の途中にあり、岩の前は2m位の広場ではあるが、その先は斜面となって落ちている。その岩を正面から撮っているのだ。斜面に生えている木にでも登って撮ったのだろうか。それしか考えられない。大変な写真の様だ。

 まずウォーミングアップにと、仲間がセクション2の一番左の所を登る。小生真似をするが、足が上がらず登れない。その少し右のガバガバの所を登ろうとしたが、出だしが少し悪い。仕方が無いから少し上のガバからでる。それでなんとか上に抜ける事ができた。

 仲間がそこを下の甘いホールドから出て、登る。もう1人の仲間も同じ事をやるが、スタンスだかホールドだかが欠ける。

 ここは砂岩である。結構脆いのだ。特にこの岩はボルダーとして登られ出して日も浅いらしく、まだまだ安定していない様だ。現にセクション1では明らかに最近欠けたと思しき痕跡が何カ所か見える。ガバホールドなんか如何にも欠けそうだ。スタンスもざらつくし。全体的にホールドやスタンスがいつ欠けるかわからないという感じで、何となく思い切ったムーブが出来ない感じだ。

 セクション1に移り、仲間が心変わりという2級の課題に取りつく。

 ところがこの課題、ムーブが良く分からないらしい。カチ、カチと行ってもその先が凄く遠いらしい。

 仲間、一番右のクリ坊2級を登る。カンテの少し奥のガバポケットからスタートし、同じくカンテの少し奥の上の甘いポケットをとって左上に登って行く課題だ。仲間は1撃する。

 小生も真似をしてみる。右手ガバ、右足を高く上げて岩に乗り込み、左足で伸びて、左手甘いポケットを取る、のだが、右手が痛い。左手はポケットに届くも甘くて持てない。飛び降りようとするのだが、下に木が出ていて邪魔で素直には飛び降りられない。その木に乗って降りようとしたが、何となく変な体勢で飛び降りる。

 一番左のハネハネ3級を触る。スタートは矢印のあるホールドでは出来ないので、目の前のガバとリップのポケットで離陸する。しかし、次がわからない。

 仲間がそこを1撃する。そのムーブを真似たが、遠いポケットが取れない。再度仲間が登る。見ると、左手ポケットの次はその左手のすぐ上のアンダーをピンチ持ちし、遠いポケットを取って居ることがわかる。それを真似たら遠い2本指ポケットが取れた。が、動けない。そのポケットは指は入るのだが少し甘く、方向が悪い。

 その後、仲間も何回かムーブを探ってくれ、キョンも有功と教えてくれるが、なかなか傾斜に勝てず、その先の遠いガバポケットが取れない。

 右のカンテにまた挑戦する。今度は両手の中指と薬指の第1と第2関節の間をテーピングしているので、指は痛くはない。しかし、足が十分に伸びず、従って甘いポケットを効かせる方向に持てない。その後も何回か挑戦したが、その先進まなかった。

 一番左のハネハネに戻る。遠いポケットは今度は指にテーピングしているから、そのテープがポケットのリップに引っ掛かる感じで少しは持てる。しかし、真下から左下方向にしか効かず、右の遠いガバまで手が届かない。足を上げたりキョンをしてみたり、この課題は少し被っているので続けては出来ず、休み休み挑戦したが、結局登れなかった。

 仲間は、ツボ魔人初段に挑戦する。右手の1フィンガーで体を上げなければならない課題だ。

 右手の1フィンガーは結構指が入るらしい。しかし、1フィンガーだから体重を預けるのが恐いらしい。従って思い切ったムーブが出来ないらしい。小生も、ハネハネの遠いポケットから遠いガバをとるのに、ポケットの指が残りそうで、思い切ったムーブが出来なかった。やっぱりポケットは嫌いだ。

 仲間は、その後小生のテーピングを真似、指にテープを巻いた。そのテープが調子良かったのか、だんだん慣れてきたのか、1フィンガーに体重を預けられるようになったらしい。だんだんと体が上がり出す。足を上げる所まで行く。

 そのムーブを繰り返しつつ足の場所を探る。何回かの後に足の感触を得たらしく、足の場所をマーキングする。そして、そこに足を乗せ、体を上げてリップにランジ。止まる。マントルが悪かったらしいが、上に抜ける。

 もう既に日は陰ってしまっている。少し寒い。この岩も十分に遊んだという事で、最初に見た日だまりエリアに戻る。

 先ずは軽く10aでもと、早くイッてよという5m程の課題に取付く。この課題は本来はリードルートだが、ボルダリングで登ろうと言う訳だ。しかし、離陸できない。小さなポケットで体を上げなければならない。出来ない。これで10a? なんでだ。でも、すぐに諦める。

 仲間は青葉の伝説7c/7c+に挑戦。やっぱり難しいらしい。

 雨か。いや霙の様だ。切りも良いから帰る事にしよう。帰り支度をしている間に降出し始める。

 車に戻ると、他の車もまだ有る。まだ誰も帰っていない様だ。実はこの車の人達には誰も会っていない。従って習志野ナンバーの自動車がジムで偶に会う人のものだったかどうかはわからなかった。

 国道に出て、インターの降り口にあった看板のゆったり館と言うところに行ってみることにする。インターまで戻れば案内板が有るのだが、ひとまずは国道を日立方面に走る事にする。そうすれば、適当に看板が有るだろうと言う魂胆だ。万が一無くても、その先にインターへのバイパスが有るはずなので、その道で戻れば良い訳だから。

 幸いゆったり館の看板を見つけそれに従って住宅街に入って行く。なんかどんどん住宅街に入って行く。と、突然坂の上にすごく大きな建物が見えてくる。多分あれだろうと、そっちの方向に入って行くと、すごい。駐車場がすごい。広いというより、坂の途中にいっぱいある。そして車がいっぱい停まっている。

 一番奥まで登って行くと、ゆったり館の建物の前の駐車場に出る。そこも車がいっぱい。空いてはいるが。

 建物にはいると、すごく広い玄関というか、ホールがある。でも受付とかがどこかがはっきりしない。見回すと、フロントらしいところが見えた。値段は1400円。せっかくだからと入ることにして、フロントへ行く。お金を払うと1000円だそうだ。5時以降は1000円になるんだそうだ。時間を見ると5時5分か10分かだ。なんとラッキーな。

 タオル、館内着が只で借りられるらしい。当然借りる。バスタオル付きだった。感激。

 所が、そのフロントから水着を着て風呂に入っている人たちがガラス越しに見える。どこかに水着着用とも書いてあるようだ。うろうろしていたら地元の人らしい人が、水着もキャップも貸してくれると言ってくれたが、ふつうの風呂も有るとの事だったので、その先に進むと、果たして、裸浴室の案内板が出てきた。

 例によって、何だかだと1時間ばかり、露天風呂だ、ジャグジーだ、果てはサウナだと入りまくる。おかげで少々逆上せてしまう。

 館内で食事も出来るとのことなので、面倒くさいからここで食事もしてしまおうということになり、食堂を探す。

 案内板が有ったので、その矢印に従い階段を下りると、水着着用の風呂の入り口にでる。食堂はさらに奥らしい。でも、それまで絨毯の敷かれていた床がそこからタイルとなる。少々不安を抱きながらなおも進むとカフェテラス風のテーブルの並ぶ場所に出た。しかし人はいないし薄暗い。見るとスリッパが置いてあり、その先はスリッパを履くようにとの指示が出されている。

 仲間曰くそこは夏用の食堂と書いてあるらしい。少し納得する。スリッパを履いて奥に行くと明るい廊下に出て、すぐにレストランの入り口が現れた。やっとたどり着いた。

 目玉はいわし丼、600円らしい。決めた。人もいっぱいいるし、即入ることにする。

 メニューを見て仲間2人は鉄火丼にするというが、小生は初志貫徹イワシ丼で行く。仲間は大盛りを頼む。

 この大盛りがまた本当の大盛りらしい。仲間も満足したようだ。

 このゆったり館だが、一日1400円でお風呂に休息室、プール、トレーニングルームがすべて使えるらしい。水着着用の風呂も有るようだ。宿泊施設も有るらしいし、すごく大きな施設だ。ただし、我々としては、お風呂のみの客は割引してくれないかなと言うのが望みではあるが、5時以降の1000円は決して高くはないだろう。広いし。ゆったり出来るし。

 イワシ丼? そう、イワシ丼とは、イワシの蒲焼き丼だった。みそ汁に漬け物が付いての値段だから、そこそこだった。あんなものでしょう。贅沢を言ってはいけませんから。

 外に出ると、入る時にちらついていた雪が本降りになっていた。


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作成年月日 平成13年 3月12日
作 成 者 本庄 章